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小学生編
実りの秋 14
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その晩、僕は宗吾さんの帰りが待ち遠しかった。
今日のランチの話をしたかったし、青山くんと白石くんの仲睦まじい様子を見ていたら、宗吾さんが恋しくなってしまって。
「あ、お兄ちゃん、パパが帰って来たみたいだよ」
「本当だ!」
僕も芽生くんと一緒に、親の帰りを待ち侘びていた子供のように玄関に向かった。すると宗吾さんが両手に大きな荷物を抱えて立っていた。
「お帰りなさい!」
「あぁ、ただいま。これ、中に運んでくれるか」
「はい!」
西急ハンズの紙袋?
何が入っているのかな?
ワクワクする!
「宗吾さん、一体何を買ってきたんですか」
「あぁ、これは全部、運動会グッズだ」
「え?」
「去年は芽生が骨折して、運動会の大半が見学だったろう。芽生もテンションが低くて母さんたちを呼ばなかったが、今年は違うからな」
「えぇ、そうでしたね」
去年は芽生くんが、運動会の縦割り班レースの練習中に上級生に指を踏まれて骨折してしまい、大変だった。だから参加できる競技も限られていて、少し寂しい運動会になってしまった。
でも今年は違う。芽生くんはどこも怪我をしてなくて元気一杯だし、たった1年だが子供の成長は著しく、去年出来なかったことが、今年は沢山出来るようになっている。
「ほら見てくれよ」
宗吾さんが得意気に買ってきたものを取りだして並べていく。
「どうだ~! まずは広いレジャーシートだ。広いから寝転んでも気持ちいいぞ」
「わぁ~ パパすごい!」
まるで雲の絨毯だ。青い空に白い雲が浮かぶ柄がポップで可愛かった。それに厚みがあるので、地面の凸凹が気にならない仕様だ。
「いいですね!」
「だろ? それから折り畳みのアウトドアテーブルも買ったぞ。これがあった方が母さんたちは、弁当を食べやすいだろう。あと大きな弁当箱も買ってみた」
「わぁ……大きいですね。3段重ねですか」
「うちは大所帯だからな。ははっ!」
宗吾さんが笑えば、僕も芽生くんもつられて笑ってしまう。
確かに宗吾さんのお母さんに憲吾さんたちも集まったら、賑やかになるだろう。
「パパー
ありがとう!」
「おー 芽生の応援隊は大勢だぞ」
「うれしいよ!」
芽生くんが宗吾さんに抱きつくと、宗吾さんも芽生くんをギュッと抱っこした。
芽生くん、良かったね。本当に良かったね。お父さんやお母さんが揃って見えることが多い運動会だから……寂しくないといいなと思っていたんだ。とても賑やかになりそうだ。
「宗吾さん、僕たちもお弁当作り頑張りましょう! この大きなお弁当箱いっぱいに愛情を詰めましょう」
「あぁ、メニューは決まっているんだったよな」
「はい!」
「何だっけ?」
僕と芽生くんは、声を揃えて「いつもの!」と明るく答えた。
その晩、宗吾さんに聞かれた。
「瑞樹、今日はずっと上機嫌だな」
「分かります? 実はさっきから宗吾さんに話したくてウズウズしていたんですよ」
「なんだ?」
「実は今日……友だちが出来たんです」
「ん?」
あれ? この歳になって言う台詞じゃなかったかな? でも嬉しくて。
「あの……今日、菅野の同級生とランチをしたんです。ほら、前に『ラブ・コール』のビールをくれた人です。ちらっと話しましたよね」
「あぁ、聞いた。で、どうだった? 仲良くなれそうだったのか」
宗吾さんが僕を布団の中でふわりと抱きしめながら、優しく聞いてくれる。
「はい! あぁそうだ、これを話さないと。あの……その同級生二人はとても仲良しで、なんと恋人同士だったんですよ」
「へぇ? あぁだから菅野が君に紹介してくれたのか」
「あ……そうか。そうかもしれませんね。とても優しい人と元気な人ですよ」
「それって、瑞樹と俺みたいじゃないか」
宗吾さんもどんどん上機嫌になっていく。
「僕、この歳になって新しい友だちが出来たみたいで、それが嬉しくて」
「いいことじゃないか。俺も君の友だちに会ってみたいな」
「それで……今度、とても気になる場所があったので彼等に案内してもらう約束をしたんです。宗吾さん一緒に行ってもらえますか」
「もちろん! 瑞樹からの誘いは滅多にないから嬉しいよ」
僕は向きを変えて、宗吾さんの首に手を回して抱きついた。
「僕……宗吾さんと行きたいんです。とても可愛い住所で、そこに無性に懐かしいログハウスが建っているんです。そこが、とても気になっています」
「いいね。瑞樹が前向きに何かしたいと言ってくれるのが嬉しいよ。君はもっと自分に我が儘になっていんだぞ」
目を閉じると思い出す、草原に建つログハウス。
いつか見た光景だと思うのは、何故だろう?
新しい縁が、懐かしい縁を呼ぶのかな?
この流れに、身を任せてみたい。
運動会・当日。
4時にスマホのアラームが鳴った。
僕はその少し前に目を覚ましていた。
「宗吾さん、宗吾さん、起きて下さい」
「ん……おぉ、もうそんな時間か」
「はい」
「よし! 瑞樹、頑張ろう!」
炊飯器の予約はバッチリだ。
「それで、おにぎりは何個握ればいいんだ?」
「そうですね、20個は必要かな? いや宗吾さんと憲吾さんは沢山食べそうだから、もっと多めに作りましょう」
「了解、頑張るよ。あ、鮭が焼けたんじゃないか」
「はい」
函館のお母さんが送ってくれた鮭とたらこを焼いて、それから卵焼きを作った。宗吾さんのお母さんに教えてもらった甘めのレシピで。
「次はいよいよ揚げ物いきます!」
「瑞樹、火傷に気をつけろよ」
「はい!」
そして1kgの鶏肉を揚げる。
なかなかすごい量で、果てしない。
お弁当屋さんになった気分で、汗だくだ。
でも、芽生くんの笑顔のためなら頑張れるよ。
きっと今頃、他の家でもこんな風にお弁当作りを奮闘しているのだろう。
そう思うと、心がポカポカしてくる。
夜が明ける前から電気がついている家は、同じ小学校に通う子供がいるのかもしれない。
4時起きも大量のお弁当作りも、全部スペシャルだ。
運動会って、親にとっても大イベントなんだと、この立場になって思うよ。
「パパ、お兄ちゃん……おはよ……」
「芽生くん、ひとりで起きたんだね」
「うん! わぁぁ、おいしそう! はやく食べたい」
「ふふっ、朝ご飯卵焼きの端っことおにぎりを食べて行こうね」
「やったー! すごいごちそうだね」
いつものメニューなのに、大きなお弁当にギュッと詰めると、幸せもたっぷり詰まっているように見える。
「おっともう7時か。俺はそろそろ場所取りに行かないと」
「そっちは宗吾さんにお任せしていいですか」
「任せておけ!」
ここからは分担作業だ。
「瑞樹がいてくれるから、全部回っている。ありがとうな」
「いえ、僕も楽しいです。こんな風にしてあげたかったんです」
「ありがとうな」
芽生くん。
君にたっぷりの愛情を注げるのが、嬉しいよ。
僕に目覚めた母性も父性も、全部芽生くんがもたらしてくれたものなんだよ。
「お兄ちゃん、ボクね、あかぐみさんだよ」
「あぁそうか、小学校は紅白帽だったね」
「うん、だから真っ赤なぼうしのボクを見つけてね!」
「うん、芽生くんには赤が似合うよ」
「えへへ。あのね……」
「うん?」
「お兄ちゃんがいなかったときもね……れんしゅう、すごーくがんばったの。だから見てほしくって」
「うん、うん、絶対に見るよ。お兄ちゃんも楽しみにしているよ」
芽生くんを送り出し、僕も荷物をまとめて家を出た。
途中で同じように大きなお弁当箱を持ったお母さんやお父さんを見かけた。
あぁ、いいね。みんな幸せそうだ。
早起きして眠いだろうし朝からバタバタだっただろうけれど、清々しい笑顔だ。
秋の澄んだ空気を思いっきり吸い込み、僕も歩き出す。
赤い紅白帽を被った可愛い芽生くん。
もうすぐ会えるね!
今日のランチの話をしたかったし、青山くんと白石くんの仲睦まじい様子を見ていたら、宗吾さんが恋しくなってしまって。
「あ、お兄ちゃん、パパが帰って来たみたいだよ」
「本当だ!」
僕も芽生くんと一緒に、親の帰りを待ち侘びていた子供のように玄関に向かった。すると宗吾さんが両手に大きな荷物を抱えて立っていた。
「お帰りなさい!」
「あぁ、ただいま。これ、中に運んでくれるか」
「はい!」
西急ハンズの紙袋?
何が入っているのかな?
ワクワクする!
「宗吾さん、一体何を買ってきたんですか」
「あぁ、これは全部、運動会グッズだ」
「え?」
「去年は芽生が骨折して、運動会の大半が見学だったろう。芽生もテンションが低くて母さんたちを呼ばなかったが、今年は違うからな」
「えぇ、そうでしたね」
去年は芽生くんが、運動会の縦割り班レースの練習中に上級生に指を踏まれて骨折してしまい、大変だった。だから参加できる競技も限られていて、少し寂しい運動会になってしまった。
でも今年は違う。芽生くんはどこも怪我をしてなくて元気一杯だし、たった1年だが子供の成長は著しく、去年出来なかったことが、今年は沢山出来るようになっている。
「ほら見てくれよ」
宗吾さんが得意気に買ってきたものを取りだして並べていく。
「どうだ~! まずは広いレジャーシートだ。広いから寝転んでも気持ちいいぞ」
「わぁ~ パパすごい!」
まるで雲の絨毯だ。青い空に白い雲が浮かぶ柄がポップで可愛かった。それに厚みがあるので、地面の凸凹が気にならない仕様だ。
「いいですね!」
「だろ? それから折り畳みのアウトドアテーブルも買ったぞ。これがあった方が母さんたちは、弁当を食べやすいだろう。あと大きな弁当箱も買ってみた」
「わぁ……大きいですね。3段重ねですか」
「うちは大所帯だからな。ははっ!」
宗吾さんが笑えば、僕も芽生くんもつられて笑ってしまう。
確かに宗吾さんのお母さんに憲吾さんたちも集まったら、賑やかになるだろう。
「パパー
ありがとう!」
「おー 芽生の応援隊は大勢だぞ」
「うれしいよ!」
芽生くんが宗吾さんに抱きつくと、宗吾さんも芽生くんをギュッと抱っこした。
芽生くん、良かったね。本当に良かったね。お父さんやお母さんが揃って見えることが多い運動会だから……寂しくないといいなと思っていたんだ。とても賑やかになりそうだ。
「宗吾さん、僕たちもお弁当作り頑張りましょう! この大きなお弁当箱いっぱいに愛情を詰めましょう」
「あぁ、メニューは決まっているんだったよな」
「はい!」
「何だっけ?」
僕と芽生くんは、声を揃えて「いつもの!」と明るく答えた。
その晩、宗吾さんに聞かれた。
「瑞樹、今日はずっと上機嫌だな」
「分かります? 実はさっきから宗吾さんに話したくてウズウズしていたんですよ」
「なんだ?」
「実は今日……友だちが出来たんです」
「ん?」
あれ? この歳になって言う台詞じゃなかったかな? でも嬉しくて。
「あの……今日、菅野の同級生とランチをしたんです。ほら、前に『ラブ・コール』のビールをくれた人です。ちらっと話しましたよね」
「あぁ、聞いた。で、どうだった? 仲良くなれそうだったのか」
宗吾さんが僕を布団の中でふわりと抱きしめながら、優しく聞いてくれる。
「はい! あぁそうだ、これを話さないと。あの……その同級生二人はとても仲良しで、なんと恋人同士だったんですよ」
「へぇ? あぁだから菅野が君に紹介してくれたのか」
「あ……そうか。そうかもしれませんね。とても優しい人と元気な人ですよ」
「それって、瑞樹と俺みたいじゃないか」
宗吾さんもどんどん上機嫌になっていく。
「僕、この歳になって新しい友だちが出来たみたいで、それが嬉しくて」
「いいことじゃないか。俺も君の友だちに会ってみたいな」
「それで……今度、とても気になる場所があったので彼等に案内してもらう約束をしたんです。宗吾さん一緒に行ってもらえますか」
「もちろん! 瑞樹からの誘いは滅多にないから嬉しいよ」
僕は向きを変えて、宗吾さんの首に手を回して抱きついた。
「僕……宗吾さんと行きたいんです。とても可愛い住所で、そこに無性に懐かしいログハウスが建っているんです。そこが、とても気になっています」
「いいね。瑞樹が前向きに何かしたいと言ってくれるのが嬉しいよ。君はもっと自分に我が儘になっていんだぞ」
目を閉じると思い出す、草原に建つログハウス。
いつか見た光景だと思うのは、何故だろう?
新しい縁が、懐かしい縁を呼ぶのかな?
この流れに、身を任せてみたい。
運動会・当日。
4時にスマホのアラームが鳴った。
僕はその少し前に目を覚ましていた。
「宗吾さん、宗吾さん、起きて下さい」
「ん……おぉ、もうそんな時間か」
「はい」
「よし! 瑞樹、頑張ろう!」
炊飯器の予約はバッチリだ。
「それで、おにぎりは何個握ればいいんだ?」
「そうですね、20個は必要かな? いや宗吾さんと憲吾さんは沢山食べそうだから、もっと多めに作りましょう」
「了解、頑張るよ。あ、鮭が焼けたんじゃないか」
「はい」
函館のお母さんが送ってくれた鮭とたらこを焼いて、それから卵焼きを作った。宗吾さんのお母さんに教えてもらった甘めのレシピで。
「次はいよいよ揚げ物いきます!」
「瑞樹、火傷に気をつけろよ」
「はい!」
そして1kgの鶏肉を揚げる。
なかなかすごい量で、果てしない。
お弁当屋さんになった気分で、汗だくだ。
でも、芽生くんの笑顔のためなら頑張れるよ。
きっと今頃、他の家でもこんな風にお弁当作りを奮闘しているのだろう。
そう思うと、心がポカポカしてくる。
夜が明ける前から電気がついている家は、同じ小学校に通う子供がいるのかもしれない。
4時起きも大量のお弁当作りも、全部スペシャルだ。
運動会って、親にとっても大イベントなんだと、この立場になって思うよ。
「パパ、お兄ちゃん……おはよ……」
「芽生くん、ひとりで起きたんだね」
「うん! わぁぁ、おいしそう! はやく食べたい」
「ふふっ、朝ご飯卵焼きの端っことおにぎりを食べて行こうね」
「やったー! すごいごちそうだね」
いつものメニューなのに、大きなお弁当にギュッと詰めると、幸せもたっぷり詰まっているように見える。
「おっともう7時か。俺はそろそろ場所取りに行かないと」
「そっちは宗吾さんにお任せしていいですか」
「任せておけ!」
ここからは分担作業だ。
「瑞樹がいてくれるから、全部回っている。ありがとうな」
「いえ、僕も楽しいです。こんな風にしてあげたかったんです」
「ありがとうな」
芽生くん。
君にたっぷりの愛情を注げるのが、嬉しいよ。
僕に目覚めた母性も父性も、全部芽生くんがもたらしてくれたものなんだよ。
「お兄ちゃん、ボクね、あかぐみさんだよ」
「あぁそうか、小学校は紅白帽だったね」
「うん、だから真っ赤なぼうしのボクを見つけてね!」
「うん、芽生くんには赤が似合うよ」
「えへへ。あのね……」
「うん?」
「お兄ちゃんがいなかったときもね……れんしゅう、すごーくがんばったの。だから見てほしくって」
「うん、うん、絶対に見るよ。お兄ちゃんも楽しみにしているよ」
芽生くんを送り出し、僕も荷物をまとめて家を出た。
途中で同じように大きなお弁当箱を持ったお母さんやお父さんを見かけた。
あぁ、いいね。みんな幸せそうだ。
早起きして眠いだろうし朝からバタバタだっただろうけれど、清々しい笑顔だ。
秋の澄んだ空気を思いっきり吸い込み、僕も歩き出す。
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もうすぐ会えるね!
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