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小学生編
HAPPY HOLIDAYS 13
大きな地震が発生しました。
本当に心配です。
皆様のご無事を祈っております。
そんな中ですが……創作は平常運転させていただきます。少しでも心が落ち着きますように……
改めまして新年の挨拶を……
あけまして、おめでとうございます。
今年も滝沢ファミリーを見守っていただけたら嬉しいです。 新年なので短い内容ですが、私も一日に一度は彼らに会いたくなるので、書いてしまいます。よかったら読んで下さい💞
以下本文です。
****
12月に入ってから今日まで、僕の仕事はずっとピークだった。
早朝出勤して社内業務をこなし、午後は打ち合わせや現場立会い、夜は人手不足からショーウィンドーのディスプレイ作業の助っ人に入り、もうヘトヘトだ。
そんな多忙の日々でもなんとかやってこなせたのは、僕がもうひとりじゃないから。
僕には、ほっと寛げる家がある。
疲れた心と体を温めてくれる家族がいる。
仕事に集中して迎えた大晦日。
もう23時をとっくに過ぎていた。
「葉山さん、最終チェックをお願いします」
「はい!」
表参道の駅近く。
商業施設の新春の装花を隈なく慎重に確認してから、OKを出した。
人が行き交う場所なので、とても気を遣う仕事だ。
「ふぅ、チェックありがとうございます。あとは片付けておきますので、お疲れ様でした」
「ありがとう、いいのかな?」
「はい、俺たち体力には自信がありますので、任せて下さい」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
「そうだ、やっぱり葉山さんもお正月は故郷で過ごされるんですか」
「うん、今年は帰るよ」
「楽しんで来て下さい」
「ありがとう」
ふるさとか。
僕は、故郷に帰省する。
明日の午前中、飛行機に乗って両親に会いに行く。
そう思うと、グンと元気が出た。
今から帰れば、年内に家に戻れるかな?
そう思って駅に行くと、人、人、人でごった返していた。
なるほど、もうすぐ年が明けるから新年の初詣客が集まっているのか。
ここは森永神宮が近いから。
流れに逆らうように満員電車に乗った。
僕は人混みが苦手なので、息が苦しくなってしまう。
ギュウギュウの満員電車で、見知らぬ人と至近距離になるのは正直まだ苦手だ。
予定ではすんなり帰れたらギリギリ間に合うはずだったが、ホームで電車を1本見送ったせいで間に合わなさそうだ。
少しだけがっかりした。
年を越す前に、宗吾さんと芽生くんに会いたかったな。
悲しい気持ちは僕の疲れた身体に負担になっていく。
疲れていると駄目だな。
心に余裕がないと、心が沈んでいくのを制御できない。
最寄り駅の改札に辿り着いたのは、23時53分。
走っても間に合わないと分かった時、僕は脱力して、しゃがみこんでしまった。
疲れが一気に押し寄せてくる。
帰らなくては……
気持ちを振り絞り顔をあげると、そこには……
なんと、宗吾さんが立っていた。
真っ直ぐ、僕に向かって手を差し出してくれる。
「瑞樹、お疲れさん!
「えっ、宗吾さん、どうして? 芽生くんは?」
「今日は母さんの所にいるよ。俺たちも今日は実家に泊まろう。明日は朝早いし、そのまま旅立てるようにしてきたから。君はとにかく何も考えずに早く休め」
宗吾さんはずるい。
かっこ良すぎる。
「なぁ、これは今年最後の見せ場なんだ。感動してくれよ」
「くすっ、はい、感動しました。いつも、いつだって……僕の心を支えて拾って持ち上げてくれる人です」
歩き出すと、ほっとしたのか、ふらりとよろけてしまった。
「おっと、やっぱり、もうヘトヘトだな」
人通りの少ない道になった途端、宗吾さんがスッとしゃがんで広い背中に乗れと言ってくれた。
「みーくんを迎えにきたんだ。ここに乗れよ」
「そうくん……」
「今日は素直に甘えて欲しい」
「……はい」
僕は幼い子供のように宗吾さんにおんぶしてもらった。
お父さんの広い背中を思い出す。
「お、そろそろだな」
「あ、年越しですね」
「今年は俺の背中の上で年越しか」
「……恥ずかしいです」
「それだけ?」
「えっと……嬉しいです」
「そうだろ!」
遠くに除夜の鐘が聞こえてくる。
宗吾さんが立ち止まって、公園の時計を見上げた。
「あと30秒だ」
「あっ、ここって……」
「この公園は、俺と瑞樹が出会った場所だよ。俺が君を見初めた地点だ」
そうか、ここは幼稚園のバス停があった場所だ。あの公園で出会った翌日、ここで宗吾さんに話しかけられた。
懐かしく振り返ると、あの日の光景が鮮明に浮かんでくる。
宗吾さんのこと、かなり年上だと思った。
今とヘアスタイルも全然違って、僕よりずっと大人の男性だと。
そんな宗吾さんと時を重ね、身体を重ねるようになって数年。僕たちの距離は今、とても近い。
「宗吾さんの演出は、いつも素敵過ぎます」
「ありがとう。よし、ここで年を越そう。そろそろカウントダウンだ」
「はい」
「5、4、3、2、1、瑞樹、あけましておめでとう!」
「宗吾さん、あけましておめでとうございます。今年も1年間宜しくお願いします」
「あぁ、今年も来年もずっと一緒だ。ところで背中に君を乗せて年を越すのは、縁起がいいな」
「そうでしょうか……僕は恥ずかしいですが」
「今年も『いつもいっしょ』を身体で表現しているよな」
「そうですね。いつもいっしょって、いい言葉です」
優しい言葉がいい。
難しい言葉では、心が迷子になってしまうから。
ただ好きだと、ただ一緒にいたいと、ストレートに言ってもらえるのが幸せだ。
あけましておめでとう!
僕らの2024年が今から始まる。
本当に心配です。
皆様のご無事を祈っております。
そんな中ですが……創作は平常運転させていただきます。少しでも心が落ち着きますように……
改めまして新年の挨拶を……
あけまして、おめでとうございます。
今年も滝沢ファミリーを見守っていただけたら嬉しいです。 新年なので短い内容ですが、私も一日に一度は彼らに会いたくなるので、書いてしまいます。よかったら読んで下さい💞
以下本文です。
****
12月に入ってから今日まで、僕の仕事はずっとピークだった。
早朝出勤して社内業務をこなし、午後は打ち合わせや現場立会い、夜は人手不足からショーウィンドーのディスプレイ作業の助っ人に入り、もうヘトヘトだ。
そんな多忙の日々でもなんとかやってこなせたのは、僕がもうひとりじゃないから。
僕には、ほっと寛げる家がある。
疲れた心と体を温めてくれる家族がいる。
仕事に集中して迎えた大晦日。
もう23時をとっくに過ぎていた。
「葉山さん、最終チェックをお願いします」
「はい!」
表参道の駅近く。
商業施設の新春の装花を隈なく慎重に確認してから、OKを出した。
人が行き交う場所なので、とても気を遣う仕事だ。
「ふぅ、チェックありがとうございます。あとは片付けておきますので、お疲れ様でした」
「ありがとう、いいのかな?」
「はい、俺たち体力には自信がありますので、任せて下さい」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
「そうだ、やっぱり葉山さんもお正月は故郷で過ごされるんですか」
「うん、今年は帰るよ」
「楽しんで来て下さい」
「ありがとう」
ふるさとか。
僕は、故郷に帰省する。
明日の午前中、飛行機に乗って両親に会いに行く。
そう思うと、グンと元気が出た。
今から帰れば、年内に家に戻れるかな?
そう思って駅に行くと、人、人、人でごった返していた。
なるほど、もうすぐ年が明けるから新年の初詣客が集まっているのか。
ここは森永神宮が近いから。
流れに逆らうように満員電車に乗った。
僕は人混みが苦手なので、息が苦しくなってしまう。
ギュウギュウの満員電車で、見知らぬ人と至近距離になるのは正直まだ苦手だ。
予定ではすんなり帰れたらギリギリ間に合うはずだったが、ホームで電車を1本見送ったせいで間に合わなさそうだ。
少しだけがっかりした。
年を越す前に、宗吾さんと芽生くんに会いたかったな。
悲しい気持ちは僕の疲れた身体に負担になっていく。
疲れていると駄目だな。
心に余裕がないと、心が沈んでいくのを制御できない。
最寄り駅の改札に辿り着いたのは、23時53分。
走っても間に合わないと分かった時、僕は脱力して、しゃがみこんでしまった。
疲れが一気に押し寄せてくる。
帰らなくては……
気持ちを振り絞り顔をあげると、そこには……
なんと、宗吾さんが立っていた。
真っ直ぐ、僕に向かって手を差し出してくれる。
「瑞樹、お疲れさん!
「えっ、宗吾さん、どうして? 芽生くんは?」
「今日は母さんの所にいるよ。俺たちも今日は実家に泊まろう。明日は朝早いし、そのまま旅立てるようにしてきたから。君はとにかく何も考えずに早く休め」
宗吾さんはずるい。
かっこ良すぎる。
「なぁ、これは今年最後の見せ場なんだ。感動してくれよ」
「くすっ、はい、感動しました。いつも、いつだって……僕の心を支えて拾って持ち上げてくれる人です」
歩き出すと、ほっとしたのか、ふらりとよろけてしまった。
「おっと、やっぱり、もうヘトヘトだな」
人通りの少ない道になった途端、宗吾さんがスッとしゃがんで広い背中に乗れと言ってくれた。
「みーくんを迎えにきたんだ。ここに乗れよ」
「そうくん……」
「今日は素直に甘えて欲しい」
「……はい」
僕は幼い子供のように宗吾さんにおんぶしてもらった。
お父さんの広い背中を思い出す。
「お、そろそろだな」
「あ、年越しですね」
「今年は俺の背中の上で年越しか」
「……恥ずかしいです」
「それだけ?」
「えっと……嬉しいです」
「そうだろ!」
遠くに除夜の鐘が聞こえてくる。
宗吾さんが立ち止まって、公園の時計を見上げた。
「あと30秒だ」
「あっ、ここって……」
「この公園は、俺と瑞樹が出会った場所だよ。俺が君を見初めた地点だ」
そうか、ここは幼稚園のバス停があった場所だ。あの公園で出会った翌日、ここで宗吾さんに話しかけられた。
懐かしく振り返ると、あの日の光景が鮮明に浮かんでくる。
宗吾さんのこと、かなり年上だと思った。
今とヘアスタイルも全然違って、僕よりずっと大人の男性だと。
そんな宗吾さんと時を重ね、身体を重ねるようになって数年。僕たちの距離は今、とても近い。
「宗吾さんの演出は、いつも素敵過ぎます」
「ありがとう。よし、ここで年を越そう。そろそろカウントダウンだ」
「はい」
「5、4、3、2、1、瑞樹、あけましておめでとう!」
「宗吾さん、あけましておめでとうございます。今年も1年間宜しくお願いします」
「あぁ、今年も来年もずっと一緒だ。ところで背中に君を乗せて年を越すのは、縁起がいいな」
「そうでしょうか……僕は恥ずかしいですが」
「今年も『いつもいっしょ』を身体で表現しているよな」
「そうですね。いつもいっしょって、いい言葉です」
優しい言葉がいい。
難しい言葉では、心が迷子になってしまうから。
ただ好きだと、ただ一緒にいたいと、ストレートに言ってもらえるのが幸せだ。
あけましておめでとう!
僕らの2024年が今から始まる。
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