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第2章
時が満ちれば 5
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まだだろうか……王様の寝所の警備をしながら、過ぎゆく時が異常に長く重たく感じる。あの赤い髪の女が王様の寝所へ入り、診察を始めてからどの位経ったのだろうか。もしかしたら数分しか経っていないのかもしれぬのに、俺は緊張のあまり額に冷たい汗をかいていることに気が付いた。
「ふぅ……王様の病気は治るのだろうか」
溜息をつきながら、たい汗を拭っていると、白い医官の衣をつけ精悍な顔つきのジョウが現れた。その姿を見るだけで心が落ち着いていくのを感じた。
「ヨウ待たせたな。大丈夫か」
「……ジョウ」
「今診察中なのか」
「あぁジョウは中に入って一緒に診察してきてくれ、俺は誰も立ち入らぬように、ここで護衛をしている」
「分かった。何かあればすぐに呼べよ」
「あぁ」
王様の寝所前で寝ずの番をするのは、いつものことで、この何年間いつも繰り返してきたことだ。なのに今日は何故だか嫌な予感がして溜まらない。
そこに憎きあいつがやって来た。王家の外戚であるキチ……
「やぁこれはこれはたいそう美人な近衛隊長よ。王様に会うから、取り次げ」
ギクリとしてしまった。なんとも悪いタイミングだ。
「……今は無理でございます」
「ほぅ~それは何故かな」
「診察中ですので……」
「んっ?医官のジョウが来ているのか」
「はい」
「それなら別に構わんだろう、中に入らせろ」
「いえ、それはもう少ししてからにしていただけますか」
「お前はただの臣下のくせに、相変わらず生意気だな」
酒に酔っているのだろう。酒臭い息を撒き散らし目が座っている。撫でまわすような不躾な視線を俺に絡みつけてくるので、まるで裸を見られているような居心地の悪さを感じ、ゾクリとする。
この眼は……この欲にくらんだ眼は、あのお方に似ている。俺を長年凌辱し続けたあの前王に。
「フンっそれなら待っている間、退屈だからお前の躰を触らせろ」
「なっ何をおっしゃるのですか」
「では今すぐ中にいれろ、どちらにするのだ?」
「くっ…」
悔しい……こんな男でも王族の血を引いているなんて。俺はただの臣下に過ぎぬから、どちらかを選べと言われたら後者を選ばざる得ない。なんと悲しい定めだろう。
「さぁちょっとこっちへ来い、お前は断れないはずだろう」
「ふぅ……王様の病気は治るのだろうか」
溜息をつきながら、たい汗を拭っていると、白い医官の衣をつけ精悍な顔つきのジョウが現れた。その姿を見るだけで心が落ち着いていくのを感じた。
「ヨウ待たせたな。大丈夫か」
「……ジョウ」
「今診察中なのか」
「あぁジョウは中に入って一緒に診察してきてくれ、俺は誰も立ち入らぬように、ここで護衛をしている」
「分かった。何かあればすぐに呼べよ」
「あぁ」
王様の寝所前で寝ずの番をするのは、いつものことで、この何年間いつも繰り返してきたことだ。なのに今日は何故だか嫌な予感がして溜まらない。
そこに憎きあいつがやって来た。王家の外戚であるキチ……
「やぁこれはこれはたいそう美人な近衛隊長よ。王様に会うから、取り次げ」
ギクリとしてしまった。なんとも悪いタイミングだ。
「……今は無理でございます」
「ほぅ~それは何故かな」
「診察中ですので……」
「んっ?医官のジョウが来ているのか」
「はい」
「それなら別に構わんだろう、中に入らせろ」
「いえ、それはもう少ししてからにしていただけますか」
「お前はただの臣下のくせに、相変わらず生意気だな」
酒に酔っているのだろう。酒臭い息を撒き散らし目が座っている。撫でまわすような不躾な視線を俺に絡みつけてくるので、まるで裸を見られているような居心地の悪さを感じ、ゾクリとする。
この眼は……この欲にくらんだ眼は、あのお方に似ている。俺を長年凌辱し続けたあの前王に。
「フンっそれなら待っている間、退屈だからお前の躰を触らせろ」
「なっ何をおっしゃるのですか」
「では今すぐ中にいれろ、どちらにするのだ?」
「くっ…」
悔しい……こんな男でも王族の血を引いているなんて。俺はただの臣下に過ぎぬから、どちらかを選べと言われたら後者を選ばざる得ない。なんと悲しい定めだろう。
「さぁちょっとこっちへ来い、お前は断れないはずだろう」
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