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その後の話
『一枝の春』3
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【R18】
燭台から放たれる橙色の灯りに、剥き出しの俺の躰が優しく照らされている。
「あっ……」
俺の裸体を、ジョウの指先が隅々まで撫でるように探るようにゆっくりと辿っていくのが無性に恥ずかしい。
「お前、そんなにじっくり触るな!もう見るな」
「駄目だ。久しぶりなのだから……ヨウの躰を隈なく見られるのは」
そう言いながら、ジョウの指先は肩で動きを停止したので、恥ずかしさのあまりぎゅっと閉じていた目を開けて確かめると、先日王様を庇って怪我をしてしまった傷をジョウはじっと見ているようだった。
「ここ、少し残ってしまったな」
「もう傷はとっくに塞がっているよ。お前の手当てが良かったからな」
「まったく、かなり痛んだだろう。あんなになるまで我慢するなんて」
「いや、大したことなかったのに、お前が大袈裟に騒いだだけだ」
「ヨウは本当に強がりだな」
「五月蠅い!」
「ふっ……まぁいい。ヨウもう静かに……」
ジョウが俺の膝を寝台の上に立て、左右にぐいっと開いた。
「ここ綺麗だな。ずいぶん使っていない」
「やめろ! もう、いちいち口に出すな」
ジョウが俺の足の間に顔を埋めてきた。まっすぐな黒髪が内腿に触れて、くすぐったいような恥ずかしいような気分になり、思わず腰が浮いてしまう。
「近衛隊長のヨウのこんな姿を見れるのは私だけだ」
「なっ……あっぁ」
そのままジョウの口腔内に俺のものが吸い込まれていく。
「やっ」
もう片方のジョウの手は胸を上り、小さく突き出た二つの突起を見つけると、腹の指で擦ったり摘まんだりして来る。
「あうっ」
一気に快楽の波に飲まれそうだ。躰はガクンと仰け反り無意識に腰が揺れ出して、高まりをジョウの口腔内に押し付けるような形になってしまう。
「あっ……やめろ……あ…」
そのまま甘い甘い責め苦が延々と続いていく。口の中からもう弾けそうな瞬間に、その根元をジョウが握って、上りつめそうだった快楽を寸前で止められてしまえば、悶えるような苦しさが募る。
「お前……今日しつこいぞ。もう手を離せっ」
「気持ちいいか? ここ」
そう言いながら、ジョウは再び口に含み、一定の間隔でじゅっじゅっと吸い上げてくる。
「あうっ……もう……やめろっ出てしまう!」
身を捩ろうとする腰をジョウに両腕でしっかりと押さえつけられ、寝台に縫い付けられてしまったように身動きが取れない。快楽に溺れた躰ではジョウの腕を解くことが出来ないのだ。
「くぅっ……」
解放感が躰からすり抜けていく。そして快楽の波が躰を洗っていく。静寂の中、ジョウの喉が嚥下する音が聴こえて恥ずかしくなる。
「久しぶりだから、痛いかもしれない」
ジョウは口に含んだ白濁の液体を指につけて、その指先を俺の窄まりに入れてくる。
「あっ……」
その通りだ。いつぶりだろう。王宮では部下の目が気になり、ジョウとなかなか二人きりになれる時間を持てなかった。ここ最近は、王宮の長い廊下の物陰に隠れ、たまに短い接吻を交わす程度の触れ合いが続くだけだった。
「ヨウも欲しかっただろう」
「言うな……あ……」
蠢くジョウの長い指先が的確に良い場所を探ってくれば、溜息に似た甘い吐息がひっきりなしに漏れてしまう。
「もう入口が硬くなってしまったな。よくほぐしてやる、傷つけたくないから……」
そんな風に優しく労って貰うのは、まるで処女のような扱いで無性に恥ずかしくなってしまう。俺はとっくに綺麗な躰ではないこを、自分が一番良く知っているのに。前王に三年もの間いいように弄ばれ、キチにもすべてを許してしまった情けない汚ない躰だ。こんな風に大切に扱ってもらえるような躰ではない。
なのに、お前という奴は……俺には贅沢すぎる。
ジョウが俺だけを優しく大切に想ってくれるその心だけで、充分だ。
もう信じられないほどの歓びだ。だから、少し位の痛みなんて苦にならない。そう思ってしまう。
「もう大丈夫だ、少し位痛くても……そんなのには慣れている」
そう声を掛けると、ジョウはひどく悲しげな表情を浮かべ、諭すように俺の髪を撫でながら、耳元で甘い言葉で囁いた。
「ヨウ……お願いだ……もっと自分を大切にしてくれ。もう昔のことを思い出すな。お前の目はもう今だけを……この瞬間だけを……私だけを見ていればいいのだ」
燭台から放たれる橙色の灯りに、剥き出しの俺の躰が優しく照らされている。
「あっ……」
俺の裸体を、ジョウの指先が隅々まで撫でるように探るようにゆっくりと辿っていくのが無性に恥ずかしい。
「お前、そんなにじっくり触るな!もう見るな」
「駄目だ。久しぶりなのだから……ヨウの躰を隈なく見られるのは」
そう言いながら、ジョウの指先は肩で動きを停止したので、恥ずかしさのあまりぎゅっと閉じていた目を開けて確かめると、先日王様を庇って怪我をしてしまった傷をジョウはじっと見ているようだった。
「ここ、少し残ってしまったな」
「もう傷はとっくに塞がっているよ。お前の手当てが良かったからな」
「まったく、かなり痛んだだろう。あんなになるまで我慢するなんて」
「いや、大したことなかったのに、お前が大袈裟に騒いだだけだ」
「ヨウは本当に強がりだな」
「五月蠅い!」
「ふっ……まぁいい。ヨウもう静かに……」
ジョウが俺の膝を寝台の上に立て、左右にぐいっと開いた。
「ここ綺麗だな。ずいぶん使っていない」
「やめろ! もう、いちいち口に出すな」
ジョウが俺の足の間に顔を埋めてきた。まっすぐな黒髪が内腿に触れて、くすぐったいような恥ずかしいような気分になり、思わず腰が浮いてしまう。
「近衛隊長のヨウのこんな姿を見れるのは私だけだ」
「なっ……あっぁ」
そのままジョウの口腔内に俺のものが吸い込まれていく。
「やっ」
もう片方のジョウの手は胸を上り、小さく突き出た二つの突起を見つけると、腹の指で擦ったり摘まんだりして来る。
「あうっ」
一気に快楽の波に飲まれそうだ。躰はガクンと仰け反り無意識に腰が揺れ出して、高まりをジョウの口腔内に押し付けるような形になってしまう。
「あっ……やめろ……あ…」
そのまま甘い甘い責め苦が延々と続いていく。口の中からもう弾けそうな瞬間に、その根元をジョウが握って、上りつめそうだった快楽を寸前で止められてしまえば、悶えるような苦しさが募る。
「お前……今日しつこいぞ。もう手を離せっ」
「気持ちいいか? ここ」
そう言いながら、ジョウは再び口に含み、一定の間隔でじゅっじゅっと吸い上げてくる。
「あうっ……もう……やめろっ出てしまう!」
身を捩ろうとする腰をジョウに両腕でしっかりと押さえつけられ、寝台に縫い付けられてしまったように身動きが取れない。快楽に溺れた躰ではジョウの腕を解くことが出来ないのだ。
「くぅっ……」
解放感が躰からすり抜けていく。そして快楽の波が躰を洗っていく。静寂の中、ジョウの喉が嚥下する音が聴こえて恥ずかしくなる。
「久しぶりだから、痛いかもしれない」
ジョウは口に含んだ白濁の液体を指につけて、その指先を俺の窄まりに入れてくる。
「あっ……」
その通りだ。いつぶりだろう。王宮では部下の目が気になり、ジョウとなかなか二人きりになれる時間を持てなかった。ここ最近は、王宮の長い廊下の物陰に隠れ、たまに短い接吻を交わす程度の触れ合いが続くだけだった。
「ヨウも欲しかっただろう」
「言うな……あ……」
蠢くジョウの長い指先が的確に良い場所を探ってくれば、溜息に似た甘い吐息がひっきりなしに漏れてしまう。
「もう入口が硬くなってしまったな。よくほぐしてやる、傷つけたくないから……」
そんな風に優しく労って貰うのは、まるで処女のような扱いで無性に恥ずかしくなってしまう。俺はとっくに綺麗な躰ではないこを、自分が一番良く知っているのに。前王に三年もの間いいように弄ばれ、キチにもすべてを許してしまった情けない汚ない躰だ。こんな風に大切に扱ってもらえるような躰ではない。
なのに、お前という奴は……俺には贅沢すぎる。
ジョウが俺だけを優しく大切に想ってくれるその心だけで、充分だ。
もう信じられないほどの歓びだ。だから、少し位の痛みなんて苦にならない。そう思ってしまう。
「もう大丈夫だ、少し位痛くても……そんなのには慣れている」
そう声を掛けると、ジョウはひどく悲しげな表情を浮かべ、諭すように俺の髪を撫でながら、耳元で甘い言葉で囁いた。
「ヨウ……お願いだ……もっと自分を大切にしてくれ。もう昔のことを思い出すな。お前の目はもう今だけを……この瞬間だけを……私だけを見ていればいいのだ」
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