BEAT’n UP！！

第三話

１０年後。
俺はすっかりこの世界にも慣れ、特に何事もなく森の中で育った。
【ALL　PERFECT】
ドサドサッと木の実が大量に落ちた。
「っし、これで今週の採集は終わりだな」
俺は木の実を拾い集め、自分で作った家に戻った。
「プレスト～、帰ったぞ～」
「おっ！おかえりさん！今週も大量だな！」
「お前も手伝えよ」
「おいらはお前自身をサポートするためにいるんだ！その任務を怠るわけにはいかねー！」
「だったら余計手伝えっつーの…」
苦笑いしながら、ベッドに腰かけた。
『…しかしいい加減この森飽きたな…基本はもちろん、プレストが言う応用もこなせるようになったし。』
「なあプレスト」
「おん？」
「もうこの森から出てみてもいいと思うか？」
「…おいらは―」
「って、もう支度済ませてるし！！！！おいらに聞いた意味あったのか？！」
「ん？まあ、一応な」
俺はドンッと荷物を置いたあと、パンパンと手をたたいた。
「じゃあ早速この森から出てみよう！」
プレストは一瞬呆れた顔をしたが、
「…まあこのプレスト様がいる限り死ぬことはねーから新たな旅に出るのもいいな！」
と言い、ついてきてくれた。



それから5分もしないうちに、俺とプレストは分厚い茂みの中から顔をだした。
「うわあ…これが、ここの、世界－。」
…と言っても、前いた地球とほぼほぼ変わらない見た目に、俺は内心がっかりした。
『もうちょっと未来的かと思った…。』
「なあんだ、こんなもんか」
どうやらプレストもがっかりしている様子だ。
「まあ、気を取り直して、まずはだれかと接触したいな」
「じゃあ、この森の近くにあるあそこの村なんてどうだ？」
「おっ、いいね。じゃあそこまで一気に飛ぼうか」
そう言いながら、俺はポケットから一枚のカードを取り出した。
「使用ユーズ　飛行」
するとふわっと体が宙に浮き、プレストと一緒に空を飛ぶことができる。
カードの説明は…後でしよう。
「っし、行こう！」