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第一章 学園生活
第十話 魔刀解放
しおりを挟む「うぉぉぉ!!」
どんどん迸っていく呪力が高まっていく。
『魔刀解放』「堕ちろ『絶禍無月』」
無月から、目視できる程の漆黒の呪力が、溢れ始め、俺を包む。
少しの静寂の後、漆黒の繭から、何かが飛び出してきた。
「待たせたな。これが魔刀解放だ」
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(本当に、何が起きている!?)
神威は、理解出来ずにいた。
なぜなら、さっきまで、雑魚でしかなかった人間が、今では、自分と同質、いや、それ以上に、深い呪力を纏っているから。
だからこそ、神威には、到底理解できなかった。
だが、考えている時間すら、神威には与えられていなかった。
腹部に感じる強い痛み。
明らかに殴られた後だ。
しかし、奴が攻撃する素振りなど、全くなかった。
なかった?いや、違う。俺が、奴の攻撃を見えなかったのだ。
その事実に、神威は、ただただ戦慄するのだった。
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「どうだ?防戦一方に回ってる気分は?」
見たところ、相当消耗してる。
すると、向こうから、話しかけてきた。
「ようやくわかった。お前の能力。お前、自分自身を魔刀に、置き換えてるんだろ?だから、その、魔刀解放?した後、魔刀を持っていなかった。そして、お前は、圧倒的な速さで、俺を、殴り斬った。違うか?」
「正解。だけどな、どうすることも出来ずに、お前は死ぬんだよ」
俺は、呪力を迸らる。
『無限群狼』
俺の影から、漆黒の狼が、生まれ、神威に殺到する。
「チッ…!!」
神威は、後ろに跳ぶと、
「お前、名は?」
「伏黒燐だ。」
「そうか。燐。お前だけは、俺が殺す。」
と、言い残し、《あわい》へと、消えていった。
ふー、やっと、終わったー。
これで、しばらくは、休めるなー。
などと、思ってもいたのだが、休めるはずもなかった。
なぜなら、
「あれは、どういう事だ…?!」
「り、燐くん…!?」
質問攻めにあうことになるから。
だけど、これだけなら、まだ良かった。
この後、起きる事が、混沌過ぎるのだ。
それは、
「りーん!!大丈夫だった?!ごめんね!?お姉ちゃんが、一緒にいてあげられれば、よかったんだよね!?」
「お兄ちゃ~ん!!大丈夫?!」
と、澪姉と、凉花が、抱きついてきたことだ。
それも、全校の前で。
「あぁ!?仕方ない!!」
俺は、転移符で、転界門を開き、晴兔達と、澪姉達を連れて、飛び込んだのだった。
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