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第一章 学園生活
第二十三話 兄弟対決
しおりを挟む【渓流ステージ内】
「お兄ちゃん。今回は最初から全力で行くから!」
おーおー、なんかめっちゃ燃えてるよ。
もう既に、白色の呪符を取り出して、詠唱を始めてるし。
『願いたもう。叶えたもう。氷河より生まれし力に我、手を伸ばさん。氷塊より生まれし冷気の根源よ。怪を浄め砕く為の力よ。今ここに、顕現せん。』「「凍え砕け『吹雪姫』」
そして、呪符が、純白の刀となった。
ここで、説明するが、〝刀〟と言うのは、自分の呪力を固めて創る、自分の全力を封じるためのモノだ。
いわば、自分の分身体であるのだ。
なので、陰陽師は、必ず自分の〝刀〟と言うものを持っていると言うわけである。
まぁ、こんな感じで説明はしたのだが、最初から全力と言うことは、本気で勝ちに来ていると言うことだろう。
はぁー、俺は霊装と魔刀が、禁止されてるからきついわー。
『呪刀解放』「咲け『月花吹雪姫』」
マジですかー。
流石に解放はしちゃ行けないでしよ?!
こちとら丸腰だぞ!?
あー、めんどくせぇ。
もういいわ。
いっちょ、やったるか!
「領域術式展開」
「増血術式展開」
「血操術式展開」
術式を重ね掛けする。
『壱式・血牙双刃』
自分の指に傷を入れ、血を垂らす。
するとたちまち、血が双刃になった。
そして、ぶつかり合う刀と刀。
そして互いに距離をとる。
「お、お兄ちゃん、なにその術式…?!」
「これか?これは、新しく作った術式だよ。血を操ってたたかう術式だ。で、もう一個の方は、血液を作る能力を飛躍させる術式だ。」
この発言に、凉花は一瞬の硬直があった。
「…でも関係ない。血は液体、そして、体温の影響がないなら18度ぐらいで凍らせることができる。それで十分でしょ?」
うわー。
こいつ、正論ぶちこんできたよ。
ただ、その血液が、凍るのは、何の付与もされていなかった場合だが。
「残念だな。この血を凍らせるのは、凉花じゃできないよ。出来るのは〝氷天翼〟でも厳しいものだから。行くよ?」
再び、燐の猛攻が始まるのだった。
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気付けば既に、横にたっている。
お兄ちゃんはいつもそうだ。
人間の反応速度など軽く超えた速度で攻撃してくるのだ。
そんなもの勝てるわけがない。
なのに、これでも霊装と魔刀を封印しているのだから、私の兄ながら化物だ。
と、思う凉花であった。
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