黒の陰陽師

文月くー

文字の大きさ
上 下
39 / 54
第二章 戦争

第三十八話 宣戦布告

しおりを挟む


「これより、あわいへの遠征を開始する。」

『はッ!』

たった7名での遠征が始まった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


《あわい》

「隊長~!」

「どうした?」

なんか、このやり取り、やったような気も…。
ま、いっか。

「なんか、あわいが変です!怨怪が少なすぎます。それにいるのは下位怨怪だけで、今日は中位怨怪以上とは全く遭遇してません。」

やはり、悪い予感は的中したか…!!

「全員、直ちに本部に帰還するぞ!遠征は中止だ!」

全員が戸惑う。
そりゃそうだ。
なにせ、ここに来てまだ、一時間も経っていないのだから。

「どうしたって言うんですか?」

佳維が聞いてくる。

「光闇町で、戦争が始まったかもしれない。」

「なっ…!すぐ、帰還に取り掛かります!」

今度は、凌真が、

「しかし、隊長!〝固定式旋開門〟はどうしますか?!今回は敵も少なかったので、思ったより早く進んでいて戻るのに時間がかかります!」

「問題ない。『殲喰滅弾せんくいめつだん』」

俺の掌から打ち出された弾は、的確に、固定式旋開門を撃ち抜いた。 

「そうでしたね。隊長はチートでしたね。」

なんだその言い方は…。
たく、まぁいい。

「帰還するぞ!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



~光闇町~

燐達が本部を発ってすぐ、光闇町には、

「どうもこんにちは。我々は、十禍将ですよ。突然ですが、右目と左目の回収をさせていたたきたいので、30分後、また来ますので、ご準備をお願い致しますよ。」

十禍将が、宣戦布告して行ったのだった。


~天閣会議場~


そこには、現〝十二天翼〟が、勢揃いしていた。

〝炎天翼〟紅一佳
〝水天翼〟蒼月深雪
〝光天翼〟黄烙未来
〝風天翼〟翡翠紗綾
〝命天翼〟誠桃舞
〝日天翼〟橙山圭也
〝死天翼〟紫苑寺瑠奈
〝夜天翼〟灰薪迅
〝氷天翼〟白楼佑莉
〝殲天翼〟代理  伏黒澪
〝聖天翼〟銀聖
〝雷天翼〟黄金瑠璃雷斗


「晴明様、どういたしますか?先程、〝影〟は出立してしまいましたが。」

と、灰薪迅が、聞く。

「そうだねー、彼らが、戻ってくるまではここを守ることが最優先だね。二級呪術師以上に召集をかけて、君達一人一人が上に立ち、十二の部隊に分けよう。さ!行動開始!」

『はッ!』


戦争開始、30分前の話だった。
しおりを挟む

処理中です...