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88章 魔法学校編
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88.章 入学
3連の鋭利な山々が連なる、魔の霊峰マジック・マウント。ユーラ大陸の東、針葉樹の広大な群生地である暗黒の森の奥に、その山々はそびえ立っている。
そして、マジック・マウント魔法学校は、その山たちと深黒の森に隠される様に創設されていた。
──マジック・マウント魔法学校。魔法学を学ぶため、主に女子の魔法使いを育成するため設立された女子学校。現在は、建前上の共学となる。
その理事長室において、新入生徒の入学の可否を問う、検討会議が行われていた。
「──しかし問題の生徒ですが、伝説の大魔法使いのカシウス・オルデウスの推薦状を持って来ていますし。一応、編入試験もパスしていますので……」
気弱そうな初老の男性、校長のヘラルドは、そう言って【カシウス・オルデウス】という大物魔法使いのネームバリューにたじろいでいる。
「……しかし、校長!この生徒は『魔法の適正試験で魔力0』を叩き出したんですよ!」
そう言って、マジック・マウント魔法学校の入学テストの担当試験官は、件の気弱な校長に訴えかける。
「それなのに、魔力ゼロ適正のこの生徒は、魔法の実技試験で普通に魔法を使っている。
これは何か特殊な魔具、……例えば魔蓄管などのアイテムでズルをしているとしか、考えられません!」
そう言って、担当した実技試験官はこの生徒の不可解さを指摘する。
「そんな、不穏因子の生徒を入学させたら、我が校に何が起こるか分からないんですよ!」
この報告を黙って聞いていたマジック・マウント魔法学校、老齢の女理事長は、静かに口を開いた。
「……そう。入試番号2025、【カリナ・オルデウス】──この子は要注意人物のようね。」
このいかにも厳格そうな、女理事長トレメインはそう言って、書類に目を落とした。
入学可否の検討会議に出席した関係者一同は、女理事長の決裁を固唾を飲んで待っている。
「──やはり。このカリナ・オルデウスの入学は否決とします!」
マジック・マウント魔法学校の理事長が、そう宣言すると、一同、これで不穏因子の入学を回避できたとホッと胸を撫で下ろすのだった。
──1ヶ月後。
マジック・マウント魔法学校の監査をしに、魔法協会から派遣された書記のリステアは、早朝にこの魔法学校に到着していた。
「本当にマジック・マウント魔法学校って、遠いのね。
馬車でお尻が痛くなっちゃった……もう!」
そう独り言を漏らす。
「でも、あの噂。カシウス・オルデウス様の推薦状を持参した生徒がいた、という話し。
滅多に人前に姿を現さない、伝説の大魔法使いが、なぜ弟子をこの学校に入学させたのか?その生徒とは…何者なのか……。
これは必ず真相を究明しなくちゃ……!!」
一方その頃──。
カリナ・オルデウスを乗せた魔石炉型蒸気機関車は、マジック・マウント魔法学校に向かい、ユーラ大陸を東西に貫く鉄道路をひた走る。
カリナは車窓の外、流れるような緑と渓谷、遠ざかる街並みを長い間眺めながら回想していた。
『マジック・マウント魔法学校で──、
必ず魔王様を見つけ出す……!』
カリナはそう決意しながらも、ふっと寂しさが込み上げてくる。
『もし、魔王様に会えたら……。どうして、わたしから去ったのか、それを聞こう。
例え、それが意味の無いことでも……』
そうしなければ、どうしても気持ちの整理が付かなかった。
──しばらく後、カリナを乗せた蒸気機関車はマジック・マウント魔法学校へ到着した。
急ぎ、マジック・マウント魔法女学校の事務局へ向かうと、カリナは自分の入学試験の合否を聞かされる。
「……ふ、不合格ですか……!!」
まさかの、不合格にカリナは意気消沈していた。
『どうしよう……。また先生に怒られる。やっぱり、わたし魔法の才能が無いって事なのかな……』
そうして、カリナは落ち込みながら、校庭をトボトボと歩いていた。
『このままじゃ……、魔王様を探せない……!』
不意に、カリナは綺麗な女の人に声をかけられ顔を上げる。
「あのー……ちょっと、お話しいいかしら?」
「……え…?はい、大丈夫です。」
「あなた、伝説の魔法使い、カシウス・オルデウス様の弟子の方じゃないかしら?」
「!!」
『どうしてこのお姉さんは、わたしが先生の弟子なのが、分かったんだろう?
もしかして……特殊な予知の魔法?』
カリナはそんな事を考えながら、お姉さんを見返した。
もちろん、そんな予知魔法などではなく、この魔法協会書記のリステアは、合否を聞きにきた生徒全員に片っ端から声をかけていたのだった。
「………はい。カシウス・オルデウスはわたしの師匠になりますが……」
この答えに聞いた当の本人、書記のリステアが、びっくりする。
「……本当に!!あの伝説の魔法使いの!?」
「……えっ。」
カリナはお姉さんの驚きに、ますます困惑する。
『それを分かってて、わたしに聞いたのではないの?』
「……本当に、あの伝説の魔法使いの、カシウス様のお弟子さん!?」
魔法協会書記のリステアは、カリナをがくがくと揺さぶる。
「……ええ。カシウス・オルデウスは、わたしの曾々々々お祖父様で、お師匠様になりますが……」
書記のリステアはこの返事に、前のめりになる。
「ちょっと……ちょっとだけ、話しを聞いでもいいかしら?」
しかしリステアは言ってから、はたとある事に気づいた。
「あ!でも、合格者は、これから学校の案内説明があるはずよね……?」
言われて、カリナは気まずそうに答える。
「……いえ。わたし、入学試験に落ちてしまったので……。時間は大丈夫ですよ。」
その答えを聞いて、魔法協会書記のリステアは怪訝そうに眉を顰めた。
「…………なんですって。」
そして、書記のリステアは少し考えてから、カリナにこう提案した。
「……あのね。私こう見えて、けっこう偉い魔法使いなの。ちょっと私に、この件を任せてもらえるかしら?
その代わり、その……ほんのちょっとで良いから、カシウス様に、会わせてもらえないかしら……?」
「先生にですか?」
カリナは、自分の師匠を思い浮かべて、ちょっとびっくりする。
「……い、いいですけど……」
「……!!!!」
書記のリステアは平静を装いながら、内心ガッツポーズをする。
『………やっっったぁぁぁぁ!!!』
それじゃあ行きましょうと、この書記とカリナは、連れ立って理事長室に乗り込む事にした。
────
書記のリステアは、バンと理事長室の扉を開け放つと、デスクに座る女理事長トレメインに、開口一番こう言い放つ。
「理事長、お話しがあります!」
「……あら、魔法協会書記のリステア様。いきなり騒がしく理事長室に押しかけられて、一体どういったご用件です?」
理事長は後ろに控えている、学生風の女子をめざとく見つめながらそう尋ねた。
「この学校の入学試験についてお話しがあります!」
リステアはそう切り出すと、そこから一気に捲し立てる。
「こちらの学校は、Sランク以上の魔法使いの推薦状を持参すれば、無条件で入学を許可する。
そういう規定ではありませんでしたか?」
それを聞いた、女理事長トレメインは澄ました顔で答える。
「ええ。そうですが、それが何か?」
「こちらの学生はカリナ・オルデウスさん、彼女は伝説の魔法使いカシウス・オルデウス様の愛弟子の方です。
その彼女が、この学校の入学試験で【不合格】になったと聞きつけたので、この様に魔法協会書記の私が、直接参上した次第なのです!!」
鼻息荒くそう一気に話すと、リステアは女理事長の言葉を待った。
それを聞いて、理事長はすぐに、カリナを不合格にした事を抗議しにきたのだと、合点がいった。
「つまり、Sランク以上の魔法使いカシウス様の推薦状がありながら、不合格になったのは不正であると、書記の私は訴えに来たのです!」
それを聞いて、理事長は冷静に口を開いた。
「確かに、その様な規定はありました。
しかし、提出された推薦状の書式はめちゃくちゃ。内容もおなじ有様。
……ご自分で、ご覧になられます?」
理事長は汚い字で書かれた、カシウスの手紙を、書記のリステアに投げてよこす。
{マジック・マウント魔法学校の理事長トレメインちゃんへ カリナちゃんは、優秀な魔法使いなので入学させてあげてねー。byカシウス・オルデウスより♡(はーと)}
書記のリステアは、ちらりと手紙に目を落とすと少したじろいだ。
「……書式はあくまでも慣例で、正式に決まったものでは無かったはずよ……(汗)」
それを聞いて、理事長はこちらに部があるとみて、さらに話しを畳み掛ける。
「……それに、いくら伝説の魔法使いといっても、ランク制になる前の大昔の人物。
私の記憶が正しければ……。カシウス・オルデウス様は、確か正式なライセンスは取得されてはいなかったはずでは?」
それを聞いて、魔法協会書記のリステアの目の奥がキラリと光った。ふふんと勝利を確信し、理事長に勝ち誇る。
「あら、ご存知ないのかしら。魔法協会は名誉魔法使いとして、(一方的に)カシウス様を(私が)認定しましたの。
これは、SSランク以上の認定魔法使いという扱いに規定されるものなのですわっ!」
『ふふふ…。私が無理にゴリ押しした、《名誉魔法使い認定》がこんなトコで役に立つなんて♡
私、グッジョブ!!』
魔法協会書記のリステアは、密かに自分に賛辞を贈る。
それを聞いて、感じ悪……と思いつつも、理事長は観念した様だ。
「……わかりました。カリナ・オルデウスさんの入学を許可しましょう……。それでよろしいですね。リステア様」
「ええ。ありがとう、話しのわかる方で助かったわ」
こうして、様々な一悶着があったものの、カリナはマジック・マウント魔法学校に入学が許される事となった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
あとがき
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「今後どうなるの!!」
と思ったら
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《しおり》もいただけると本当にうれしいです。
何卒よろしくお願いいたします。
3連の鋭利な山々が連なる、魔の霊峰マジック・マウント。ユーラ大陸の東、針葉樹の広大な群生地である暗黒の森の奥に、その山々はそびえ立っている。
そして、マジック・マウント魔法学校は、その山たちと深黒の森に隠される様に創設されていた。
──マジック・マウント魔法学校。魔法学を学ぶため、主に女子の魔法使いを育成するため設立された女子学校。現在は、建前上の共学となる。
その理事長室において、新入生徒の入学の可否を問う、検討会議が行われていた。
「──しかし問題の生徒ですが、伝説の大魔法使いのカシウス・オルデウスの推薦状を持って来ていますし。一応、編入試験もパスしていますので……」
気弱そうな初老の男性、校長のヘラルドは、そう言って【カシウス・オルデウス】という大物魔法使いのネームバリューにたじろいでいる。
「……しかし、校長!この生徒は『魔法の適正試験で魔力0』を叩き出したんですよ!」
そう言って、マジック・マウント魔法学校の入学テストの担当試験官は、件の気弱な校長に訴えかける。
「それなのに、魔力ゼロ適正のこの生徒は、魔法の実技試験で普通に魔法を使っている。
これは何か特殊な魔具、……例えば魔蓄管などのアイテムでズルをしているとしか、考えられません!」
そう言って、担当した実技試験官はこの生徒の不可解さを指摘する。
「そんな、不穏因子の生徒を入学させたら、我が校に何が起こるか分からないんですよ!」
この報告を黙って聞いていたマジック・マウント魔法学校、老齢の女理事長は、静かに口を開いた。
「……そう。入試番号2025、【カリナ・オルデウス】──この子は要注意人物のようね。」
このいかにも厳格そうな、女理事長トレメインはそう言って、書類に目を落とした。
入学可否の検討会議に出席した関係者一同は、女理事長の決裁を固唾を飲んで待っている。
「──やはり。このカリナ・オルデウスの入学は否決とします!」
マジック・マウント魔法学校の理事長が、そう宣言すると、一同、これで不穏因子の入学を回避できたとホッと胸を撫で下ろすのだった。
──1ヶ月後。
マジック・マウント魔法学校の監査をしに、魔法協会から派遣された書記のリステアは、早朝にこの魔法学校に到着していた。
「本当にマジック・マウント魔法学校って、遠いのね。
馬車でお尻が痛くなっちゃった……もう!」
そう独り言を漏らす。
「でも、あの噂。カシウス・オルデウス様の推薦状を持参した生徒がいた、という話し。
滅多に人前に姿を現さない、伝説の大魔法使いが、なぜ弟子をこの学校に入学させたのか?その生徒とは…何者なのか……。
これは必ず真相を究明しなくちゃ……!!」
一方その頃──。
カリナ・オルデウスを乗せた魔石炉型蒸気機関車は、マジック・マウント魔法学校に向かい、ユーラ大陸を東西に貫く鉄道路をひた走る。
カリナは車窓の外、流れるような緑と渓谷、遠ざかる街並みを長い間眺めながら回想していた。
『マジック・マウント魔法学校で──、
必ず魔王様を見つけ出す……!』
カリナはそう決意しながらも、ふっと寂しさが込み上げてくる。
『もし、魔王様に会えたら……。どうして、わたしから去ったのか、それを聞こう。
例え、それが意味の無いことでも……』
そうしなければ、どうしても気持ちの整理が付かなかった。
──しばらく後、カリナを乗せた蒸気機関車はマジック・マウント魔法学校へ到着した。
急ぎ、マジック・マウント魔法女学校の事務局へ向かうと、カリナは自分の入学試験の合否を聞かされる。
「……ふ、不合格ですか……!!」
まさかの、不合格にカリナは意気消沈していた。
『どうしよう……。また先生に怒られる。やっぱり、わたし魔法の才能が無いって事なのかな……』
そうして、カリナは落ち込みながら、校庭をトボトボと歩いていた。
『このままじゃ……、魔王様を探せない……!』
不意に、カリナは綺麗な女の人に声をかけられ顔を上げる。
「あのー……ちょっと、お話しいいかしら?」
「……え…?はい、大丈夫です。」
「あなた、伝説の魔法使い、カシウス・オルデウス様の弟子の方じゃないかしら?」
「!!」
『どうしてこのお姉さんは、わたしが先生の弟子なのが、分かったんだろう?
もしかして……特殊な予知の魔法?』
カリナはそんな事を考えながら、お姉さんを見返した。
もちろん、そんな予知魔法などではなく、この魔法協会書記のリステアは、合否を聞きにきた生徒全員に片っ端から声をかけていたのだった。
「………はい。カシウス・オルデウスはわたしの師匠になりますが……」
この答えに聞いた当の本人、書記のリステアが、びっくりする。
「……本当に!!あの伝説の魔法使いの!?」
「……えっ。」
カリナはお姉さんの驚きに、ますます困惑する。
『それを分かってて、わたしに聞いたのではないの?』
「……本当に、あの伝説の魔法使いの、カシウス様のお弟子さん!?」
魔法協会書記のリステアは、カリナをがくがくと揺さぶる。
「……ええ。カシウス・オルデウスは、わたしの曾々々々お祖父様で、お師匠様になりますが……」
書記のリステアはこの返事に、前のめりになる。
「ちょっと……ちょっとだけ、話しを聞いでもいいかしら?」
しかしリステアは言ってから、はたとある事に気づいた。
「あ!でも、合格者は、これから学校の案内説明があるはずよね……?」
言われて、カリナは気まずそうに答える。
「……いえ。わたし、入学試験に落ちてしまったので……。時間は大丈夫ですよ。」
その答えを聞いて、魔法協会書記のリステアは怪訝そうに眉を顰めた。
「…………なんですって。」
そして、書記のリステアは少し考えてから、カリナにこう提案した。
「……あのね。私こう見えて、けっこう偉い魔法使いなの。ちょっと私に、この件を任せてもらえるかしら?
その代わり、その……ほんのちょっとで良いから、カシウス様に、会わせてもらえないかしら……?」
「先生にですか?」
カリナは、自分の師匠を思い浮かべて、ちょっとびっくりする。
「……い、いいですけど……」
「……!!!!」
書記のリステアは平静を装いながら、内心ガッツポーズをする。
『………やっっったぁぁぁぁ!!!』
それじゃあ行きましょうと、この書記とカリナは、連れ立って理事長室に乗り込む事にした。
────
書記のリステアは、バンと理事長室の扉を開け放つと、デスクに座る女理事長トレメインに、開口一番こう言い放つ。
「理事長、お話しがあります!」
「……あら、魔法協会書記のリステア様。いきなり騒がしく理事長室に押しかけられて、一体どういったご用件です?」
理事長は後ろに控えている、学生風の女子をめざとく見つめながらそう尋ねた。
「この学校の入学試験についてお話しがあります!」
リステアはそう切り出すと、そこから一気に捲し立てる。
「こちらの学校は、Sランク以上の魔法使いの推薦状を持参すれば、無条件で入学を許可する。
そういう規定ではありませんでしたか?」
それを聞いた、女理事長トレメインは澄ました顔で答える。
「ええ。そうですが、それが何か?」
「こちらの学生はカリナ・オルデウスさん、彼女は伝説の魔法使いカシウス・オルデウス様の愛弟子の方です。
その彼女が、この学校の入学試験で【不合格】になったと聞きつけたので、この様に魔法協会書記の私が、直接参上した次第なのです!!」
鼻息荒くそう一気に話すと、リステアは女理事長の言葉を待った。
それを聞いて、理事長はすぐに、カリナを不合格にした事を抗議しにきたのだと、合点がいった。
「つまり、Sランク以上の魔法使いカシウス様の推薦状がありながら、不合格になったのは不正であると、書記の私は訴えに来たのです!」
それを聞いて、理事長は冷静に口を開いた。
「確かに、その様な規定はありました。
しかし、提出された推薦状の書式はめちゃくちゃ。内容もおなじ有様。
……ご自分で、ご覧になられます?」
理事長は汚い字で書かれた、カシウスの手紙を、書記のリステアに投げてよこす。
{マジック・マウント魔法学校の理事長トレメインちゃんへ カリナちゃんは、優秀な魔法使いなので入学させてあげてねー。byカシウス・オルデウスより♡(はーと)}
書記のリステアは、ちらりと手紙に目を落とすと少したじろいだ。
「……書式はあくまでも慣例で、正式に決まったものでは無かったはずよ……(汗)」
それを聞いて、理事長はこちらに部があるとみて、さらに話しを畳み掛ける。
「……それに、いくら伝説の魔法使いといっても、ランク制になる前の大昔の人物。
私の記憶が正しければ……。カシウス・オルデウス様は、確か正式なライセンスは取得されてはいなかったはずでは?」
それを聞いて、魔法協会書記のリステアの目の奥がキラリと光った。ふふんと勝利を確信し、理事長に勝ち誇る。
「あら、ご存知ないのかしら。魔法協会は名誉魔法使いとして、(一方的に)カシウス様を(私が)認定しましたの。
これは、SSランク以上の認定魔法使いという扱いに規定されるものなのですわっ!」
『ふふふ…。私が無理にゴリ押しした、《名誉魔法使い認定》がこんなトコで役に立つなんて♡
私、グッジョブ!!』
魔法協会書記のリステアは、密かに自分に賛辞を贈る。
それを聞いて、感じ悪……と思いつつも、理事長は観念した様だ。
「……わかりました。カリナ・オルデウスさんの入学を許可しましょう……。それでよろしいですね。リステア様」
「ええ。ありがとう、話しのわかる方で助かったわ」
こうして、様々な一悶着があったものの、カリナはマジック・マウント魔法学校に入学が許される事となった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
あとがき
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「今後どうなるの!!」
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