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第5話:「ふるさとのように落ち着く店」
しおりを挟む結局何も口に運ぶことなく昼休憩は終わった…
「お腹すいたなぁ…」
うなだれるように小声でささやく。
「よし!昼からすぐ予約入ってるから頑張ろうね!」
意気込むガレス。
「はい。」
かろうじて返事をするティア。
そしていつものようにキナコがお客様をお迎えする。
ティアがマッサージのベッドの前で待っていると…
「はあ…はあ…お食事…じゃない、お客様がお見えになられました…はぁ…はぁ…。」
まだ腹が減っているのか…と呆れるティアの前に現れたのは
ノームだった…
やりづれぇよ…
キナコ…よだれすごいよ。
「さ、キナコはあっちで練習しようね。」
ガレスは遠ざけてくれた。ありがとう。
しかし、キナコは何度もこちらを振り返っていた。
「今日はよろしく頼む!」
すごい笑顔だ…。でもあんま目を合わすこと出来ねえよ。
「で、ではこちらのベッドの方にお願いします。」
「わかった。よっこらせっと…。ん?何だか知ってる匂いがするのぉ。」
まずい。
「ふ、ふるさとのように落ち着く店を目、目指しております…ので…!」
何を言ってるんだろうと心で突っ込む。
「そ、そうか。じゃあ早速マッサージの方を頼むぞぃ。」
「どこかお辛い所はありますか?」
「腰がちょっと痛くてのぉ。探し物を探すうちに腰が痛くなってたまらんのじゃ。」
辛そうなノーム。
「小さいものとかですか?それだと腰かなり曲げますもんね…」
「小さくは無いんじゃが…昨日からうちの家内と孫2人がかくれんぼしたきりおらんくなってのぉ。」
無理。まじで無理。もう出来んて。
誰か変わってくれ…。あ、キナコしかいねぇ…。
「探しても探しても見つからないんじゃ…まぁ最終的にわしを皆で探すってのがいつもの流れじゃからあんま気にしてないわい!」
ティアの目には涙が浮かんでいた。
本当にごめんなさいおじいちゃん…3人は塩焼きになりました…
とは死んでも言えない。
「そ、それではマッサージの方初めていきます…」
腰を揉む。
「あ~効くわい…!気持ちええのぅ…。昔、婆さんにしてもらったのを思い出すわい…!」
やりづれぇよ…。帰りてぇよ…。
何で塩焼きにしたんだよ…。
「いつか孫にもしてもらいたいのぅ…ただの老いぼれの夢じゃ…叶わんくても孫が元気ならそれでええ…」
すみません今からあいつ塩焼きにしてきます…。
言えないよ…おじいちゃんからしたらなんでいきなり塩焼き!?ってなるから…。
「で、では今からコリの部分を少し強く押すので少し痛みます。ご了承ください。」
「わ、分かった。」
そしてティアは凝りをほぐした。
痛みを伴いながら…
「痛たたたた!!」
キナコの昼食と同じ表情をしていた。
続く
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