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第四章(メルンブルク家の様子、大樹の過去と結婚式について、リーフ邸襲撃事件)
(???)165 ランドという男
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☆ ややグロ注意ですm(_ _;)m
(???)
闇が支配する世界の中、ランドと残りの傭兵たちは気配を殺しゆっくりと、しかし確実にターゲットである公爵令息であるリーフ様の部屋に向かって森の中を進んでいた。
ランドは、とてもわくわくしていた。
また『コレクション』を増やすことができるからだ。
「さぁ、リーフ様はどうやって飾ろうか?」
ああでもない、こうでもないと考えている時間が、ランドにとっては人生の中で最も幸せな時間であった。
◇◇◇◇
ランドは、貧乏貴族の五男としてこの世に生を受ける。
そんなランドの家族は、貧乏にも関わらずプライドだけは非常に高い人達であった。
当主の父を頂点に、その妻である母、長男、次男と続き、下へいくにつれて家庭内では虐げられる。
勿論、その一番下であったランドは、まるでこの家の全ての不幸は彼のせいであると言わんばかりの酷い扱いを受けて育った。
そして────それは、資質が判明してから更に加速する。
ランドの資質は<結界人>。
<結界人>は、結界を作ることに特化した資質であり、攻撃手段はなく他の防御に特化した資質より劣っている、いわゆる『ハズレ』と言われている下級資質だ。
兄たちの資質は、同じ等級の下級資質ではあったが、<結界人>よりはマシと言われている資質であったため、兄たちは毎日のようにランドに言った。
『あ~良かった。明らかに俺より劣っている下がいて。』
両親や兄たちに降り注ぐ周りからの嘲笑や屈辱的な言葉の数々は、全てランドへぶつける事で自分達のプライドは守れる。
それがこの家の家族の絆。
その中に────ランドは含まれない。
そんな歪んだ世界の中、ランドは幼き頃から小さな虫や動物達をなぶり殺すのが好きだった。
最初は木の棒で、次はナイフで、そしてスキルが使えるようになってからは結界で────……。
ランドの結界は、力の強い生き物では簡単に破られてしまうが、小さな動物なら破ることはできない。
だから、弱い生物をじわじわとつぶして観察したり、結界の中に毒ガスを注入してみたりと……様々な方法を使って、それを『楽しむ』事が彼の生きがいになっていった。
虐げられる怒り、憎しみは、自分より劣る存在にぶつける事で、快感へと変わる。
ランドも両親や兄たち同様の方法で、日々のストレスを気持ちの良いモノへと変えて自身を受け入れない世界の中を生きていた。
『弱いモノはこの世界のいらぬもの。だから好きに扱っていい。それがこの世の正しい姿なのだ。』
ランドはこの思想に大きく頷いた。
こんなに楽に快感が得られるなんて……それは、なんて素晴らしい世界なのだろう!!
だからランドは、力が欲しかった。
もっと、もっと人生を『楽しむ』為の力が────。
そんなランドは中学院の卒業後、地元の商業ギルドの雑務用職員に就職し、表面上は『普通の人生』を歩む。
しかし、生きがいはどんどんとその方法はエスカレートしていて、もう戻れない所まで来ていた。
昼は野暮ったい冴えない職員、夜は残虐な行為で『楽しむ』狂人……。
そんな『個』が完全に確立した頃、ランドの頭の中に、まるで天啓の様に1つのスキルが降ってきた。
スキル:<完全監獄>
それは未だ発現が確認されていないユニークスキルであった。
恐らく状況を考えると、結界を使って数多の命を奪うことだったのではないかと思われる。
ランドは神に感謝した。
それと同時に自身の『正しき』とする世界の中で、これから自由に楽しく生きていくことができるのだと歓喜する。
ランドは喜びに笑いながら、まずは自身の実家へと向かった。
家の中には相変わらずランドを見下し快感を得ようとする両親と兄達がいて……そんな彼らにランドは微笑む。
「あなた方のしている事、それは『正しい』。
────しかし……残念ながら、それを私に向けるのは『正しくない』のです。
さぁ、世界を『正しき』世界に戻しましょう。」
そう言ってランドは、両親と兄たちに向かって新たに授かった力を贈った。
<結界人の資質>(ユニーク固有スキル)
< 完全監獄 >
内側からは決して壊れることの出来ない結界を張ることができる上級結界系防御スキル。
ただし、外からの攻撃は、術者の魔力、魔力操作によりその強度が決定する。
かつ術者はこのスキルを維持する場合、持続的な魔力供給が必要。
(発現条件)
一定以上の魔力、魔力操作を持つ事。
一定数以上の命を奪う事。
一定以上の怒り、憎しみ、愉快、快感を持つ事。
一定以上の精神汚染度をもつこと。
結界に閉じ込められた両親と兄たちは最初は余裕そうであったが……何をしても壊れない結界に次第に青ざめていく。
「お、おいっ!!悪ふざけはやめろ!!この役立たずのボンクラ息子め!!」
「そうよっ!!早くおやめなさい!ランド!!」
まずはランドに対する罵倒を、次は脅迫、そして最後は家族の情を訴えながら懇願し始めた。
「~~~♬」
それをランドは鼻歌を歌いながら気が済むまで眺めた後、最後は汚い汁を顔中から流し、壊れたおもちゃのように謝罪を繰り返す彼らの結界をゆっくりと縮めていき────……。
────パンッ!!!
最後は、グチャグチャに潰してやった。
そして潰れた後も結界を縮めていき、5cmにも満たない赤いビー玉結晶のようなものを作ると、それを太陽の光りに透かしうっとりと眺める。
こんな小さなものに、自分という強者を楽しませる弱者の命が1つ入っている。
コレは見事、強者を楽しませるという義務を果たしたのだ!
ランドは笑った。
彼の『正しき』とする世界の中心で。
そしてランドは望んだ。
自身が正しいと証明する証、この命の塊が沢山欲しいと。
もっと、もっと…………もっともっともっともっと────!!
そうしてランドは、謎の貴族失踪事件の被害者として扱われ、早々に捜査は打ち切られ自由の身となった。
「……フッ……フフフ……。アハハハハハハッ────!!!」
ランドは初めて手にした自由に大笑いし、自分の未来へと想いを馳せて歓喜する。
未来は明るい。
だって、この力があれば、自分はずっとずっと『正しく』遊べるのだから!
そのまま街を去ったランドが真っ先に選んだのは、傭兵としての道だった。
傭兵は戦いを専門とする民間の機関で、他のギルドよりも規制が甘い。
だからこそ、ランドはそこで、多くの弱者を『使い』自身の才能を開花させる事ができた。
新人を抜ける頃には、結界の扱いも完璧に近いモノになっていて、ただ縮めるだけではなく全ての血を抜き取って色を変えてみたり、石像の様に様々なポーズを取らせたまま縮めてみたり……色々な方法で遊べる様に能力も進化していた。
そんなランドの、最近のお気に入りは、全身が余すことなく観察できる『押し花』のような結界結晶だ。
それを手に入れるため、ランドは喜んで戦いの場へと向かうが……それなりに欲が出てくる。
世界共通の禁忌とされている子殺し。
その子供を使った『押し花』が欲しいな?
そして現在────……ランドは酷くご機嫌だった。
なぜなら滅多に手に入らないと思っていた子供の『押し花』が手に入るからだ。
「~♬~~♬」
鼻歌を歌いながら、スキップでもしそうなくらいの上機嫌な足取りで森の中を進んで行くと、突然前方に小さな光が見えた。
「……何だ?」
ランドと傭兵達が一旦止まり警戒態勢をとっていると、やがてその光の正体とその後ろをついてきていた一人の人物が姿を現す。
光の正体はキラリマッシュ。
そして、その後ろについてきた人物は、この屋敷の専属執事であるカルパスであった。
非戦闘員の登場によって、ランドと傭兵達は鼻で笑い、警戒を解く。
すると、カルパスはそんなランド達をゆっくり見回し、ニッコリと笑った。
「こんばんは。ようこそ傭兵の皆様。私はこのお屋敷の執事を任されているカルパスと申します。
────あぁ、覚えていただかなくても結構ですよ。どうせ今夜限りのお付き合いとなりますので。」
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闇が支配する世界の中、ランドと残りの傭兵たちは気配を殺しゆっくりと、しかし確実にターゲットである公爵令息であるリーフ様の部屋に向かって森の中を進んでいた。
ランドは、とてもわくわくしていた。
また『コレクション』を増やすことができるからだ。
「さぁ、リーフ様はどうやって飾ろうか?」
ああでもない、こうでもないと考えている時間が、ランドにとっては人生の中で最も幸せな時間であった。
◇◇◇◇
ランドは、貧乏貴族の五男としてこの世に生を受ける。
そんなランドの家族は、貧乏にも関わらずプライドだけは非常に高い人達であった。
当主の父を頂点に、その妻である母、長男、次男と続き、下へいくにつれて家庭内では虐げられる。
勿論、その一番下であったランドは、まるでこの家の全ての不幸は彼のせいであると言わんばかりの酷い扱いを受けて育った。
そして────それは、資質が判明してから更に加速する。
ランドの資質は<結界人>。
<結界人>は、結界を作ることに特化した資質であり、攻撃手段はなく他の防御に特化した資質より劣っている、いわゆる『ハズレ』と言われている下級資質だ。
兄たちの資質は、同じ等級の下級資質ではあったが、<結界人>よりはマシと言われている資質であったため、兄たちは毎日のようにランドに言った。
『あ~良かった。明らかに俺より劣っている下がいて。』
両親や兄たちに降り注ぐ周りからの嘲笑や屈辱的な言葉の数々は、全てランドへぶつける事で自分達のプライドは守れる。
それがこの家の家族の絆。
その中に────ランドは含まれない。
そんな歪んだ世界の中、ランドは幼き頃から小さな虫や動物達をなぶり殺すのが好きだった。
最初は木の棒で、次はナイフで、そしてスキルが使えるようになってからは結界で────……。
ランドの結界は、力の強い生き物では簡単に破られてしまうが、小さな動物なら破ることはできない。
だから、弱い生物をじわじわとつぶして観察したり、結界の中に毒ガスを注入してみたりと……様々な方法を使って、それを『楽しむ』事が彼の生きがいになっていった。
虐げられる怒り、憎しみは、自分より劣る存在にぶつける事で、快感へと変わる。
ランドも両親や兄たち同様の方法で、日々のストレスを気持ちの良いモノへと変えて自身を受け入れない世界の中を生きていた。
『弱いモノはこの世界のいらぬもの。だから好きに扱っていい。それがこの世の正しい姿なのだ。』
ランドはこの思想に大きく頷いた。
こんなに楽に快感が得られるなんて……それは、なんて素晴らしい世界なのだろう!!
だからランドは、力が欲しかった。
もっと、もっと人生を『楽しむ』為の力が────。
そんなランドは中学院の卒業後、地元の商業ギルドの雑務用職員に就職し、表面上は『普通の人生』を歩む。
しかし、生きがいはどんどんとその方法はエスカレートしていて、もう戻れない所まで来ていた。
昼は野暮ったい冴えない職員、夜は残虐な行為で『楽しむ』狂人……。
そんな『個』が完全に確立した頃、ランドの頭の中に、まるで天啓の様に1つのスキルが降ってきた。
スキル:<完全監獄>
それは未だ発現が確認されていないユニークスキルであった。
恐らく状況を考えると、結界を使って数多の命を奪うことだったのではないかと思われる。
ランドは神に感謝した。
それと同時に自身の『正しき』とする世界の中で、これから自由に楽しく生きていくことができるのだと歓喜する。
ランドは喜びに笑いながら、まずは自身の実家へと向かった。
家の中には相変わらずランドを見下し快感を得ようとする両親と兄達がいて……そんな彼らにランドは微笑む。
「あなた方のしている事、それは『正しい』。
────しかし……残念ながら、それを私に向けるのは『正しくない』のです。
さぁ、世界を『正しき』世界に戻しましょう。」
そう言ってランドは、両親と兄たちに向かって新たに授かった力を贈った。
<結界人の資質>(ユニーク固有スキル)
< 完全監獄 >
内側からは決して壊れることの出来ない結界を張ることができる上級結界系防御スキル。
ただし、外からの攻撃は、術者の魔力、魔力操作によりその強度が決定する。
かつ術者はこのスキルを維持する場合、持続的な魔力供給が必要。
(発現条件)
一定以上の魔力、魔力操作を持つ事。
一定数以上の命を奪う事。
一定以上の怒り、憎しみ、愉快、快感を持つ事。
一定以上の精神汚染度をもつこと。
結界に閉じ込められた両親と兄たちは最初は余裕そうであったが……何をしても壊れない結界に次第に青ざめていく。
「お、おいっ!!悪ふざけはやめろ!!この役立たずのボンクラ息子め!!」
「そうよっ!!早くおやめなさい!ランド!!」
まずはランドに対する罵倒を、次は脅迫、そして最後は家族の情を訴えながら懇願し始めた。
「~~~♬」
それをランドは鼻歌を歌いながら気が済むまで眺めた後、最後は汚い汁を顔中から流し、壊れたおもちゃのように謝罪を繰り返す彼らの結界をゆっくりと縮めていき────……。
────パンッ!!!
最後は、グチャグチャに潰してやった。
そして潰れた後も結界を縮めていき、5cmにも満たない赤いビー玉結晶のようなものを作ると、それを太陽の光りに透かしうっとりと眺める。
こんな小さなものに、自分という強者を楽しませる弱者の命が1つ入っている。
コレは見事、強者を楽しませるという義務を果たしたのだ!
ランドは笑った。
彼の『正しき』とする世界の中心で。
そしてランドは望んだ。
自身が正しいと証明する証、この命の塊が沢山欲しいと。
もっと、もっと…………もっともっともっともっと────!!
そうしてランドは、謎の貴族失踪事件の被害者として扱われ、早々に捜査は打ち切られ自由の身となった。
「……フッ……フフフ……。アハハハハハハッ────!!!」
ランドは初めて手にした自由に大笑いし、自分の未来へと想いを馳せて歓喜する。
未来は明るい。
だって、この力があれば、自分はずっとずっと『正しく』遊べるのだから!
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傭兵は戦いを専門とする民間の機関で、他のギルドよりも規制が甘い。
だからこそ、ランドはそこで、多くの弱者を『使い』自身の才能を開花させる事ができた。
新人を抜ける頃には、結界の扱いも完璧に近いモノになっていて、ただ縮めるだけではなく全ての血を抜き取って色を変えてみたり、石像の様に様々なポーズを取らせたまま縮めてみたり……色々な方法で遊べる様に能力も進化していた。
そんなランドの、最近のお気に入りは、全身が余すことなく観察できる『押し花』のような結界結晶だ。
それを手に入れるため、ランドは喜んで戦いの場へと向かうが……それなりに欲が出てくる。
世界共通の禁忌とされている子殺し。
その子供を使った『押し花』が欲しいな?
そして現在────……ランドは酷くご機嫌だった。
なぜなら滅多に手に入らないと思っていた子供の『押し花』が手に入るからだ。
「~♬~~♬」
鼻歌を歌いながら、スキップでもしそうなくらいの上機嫌な足取りで森の中を進んで行くと、突然前方に小さな光が見えた。
「……何だ?」
ランドと傭兵達が一旦止まり警戒態勢をとっていると、やがてその光の正体とその後ろをついてきていた一人の人物が姿を現す。
光の正体はキラリマッシュ。
そして、その後ろについてきた人物は、この屋敷の専属執事であるカルパスであった。
非戦闘員の登場によって、ランドと傭兵達は鼻で笑い、警戒を解く。
すると、カルパスはそんなランド達をゆっくり見回し、ニッコリと笑った。
「こんばんは。ようこそ傭兵の皆様。私はこのお屋敷の執事を任されているカルパスと申します。
────あぁ、覚えていただかなくても結構ですよ。どうせ今夜限りのお付き合いとなりますので。」
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