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第五章(ウォッカ編、試験前日、冒険者との出会いとレオンの成長と勘違いと)
207 混乱中
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(リーフ)
◇◇
それから歩き続けること約十分後────お風呂に到着した俺が最初に目にしたのは、人が100人くらいは入れそうな広~い脱衣所だ。
「脱衣所でこの広さなら、お風呂はもっと大きそうだ。」
ワクワクしながら、その一角に置かれている籠の中に、自分とレオンの二人分のお風呂セットを置く。
シーンとしている事から、お客は俺とレオン、そして先にお風呂に入っているモルトとニール以外いないようだった。
「多分宿泊客全員が、今頃開かれている大宴会に参加しているからかな~?」
俺も宴会に参加したかったな~!
前世で味わったお酒の味を思い出し、口元を緩めながら服を手早く脱いだ。
そして全裸になった後、タオルをパーン!と肩に掛け、レオンの方を見ると────脱衣所に入った時から一切動いていないレオンの姿が目に入った。
真っ赤な顔をしたまま直立。そしてこちらを凝視している。
おぉ~、若いねぇ~。
誂うようにニヤニヤと笑いながら、自分の若き頃の思い出を振り返った。
人前で服を脱ぐことに抵抗がある、それは若い時には必ずある。
その後、それを超えれば、平然とお象さんのマウントが始まり、さらにその先は無関心が待っている。
つまりこれは、大人へ向かう時の通過儀礼ってやつ。
よ~し!ならその背中を、俺がえいやっ!と押してしんぜよう。
そう考えた俺は、ニコニコと慈愛に満ちた笑みを浮かべ、固まっているレオンにゆっくり近づく。
────ビクビクッ!!
身体を大きく揺らすレオン。その目は怯える子鹿の様……。
怖くな~い。
怖くな~い。
その微笑ましい仕草に吹き出しそうになりながらも、ニッコリ笑顔をキープ。
そしてレオンを優しく見つめながら、その逞しくお硬い腰辺りに優しく手を触れ────……。
「ハイッ!手が滑った────!!!」
そう叫びながら、一気にズボンとパンツを下にずり下ろした。
「────っ!!??」
「おおお~……。」
俺の目は、目の前に広がるビック象さん……いや象様に釘付け!
体格に見合った素晴らしいお象様だ!
流石は英雄!羨ましいぞ~?
先ほどはチラッとしか見なかったソレをじっくり眺めていると、レオンは慌てて近くに置いてあったお風呂セットからタオルを鷲掴み、お象様を隠した。
しかし、それは好都合!
俺はレオンが動けなくなった事をいいことに、そのままマントと上着に手を掛け、どんどん脱がしていく。
「一回脱いでしまえば、恥ずかしくない恥ずかしくな~い。大丈夫でちゅよ、大丈夫でちゅよ~。」
子供に言い聞かせるかの様に言いながらレオンの服を剥いでいくと、その行動にパニックをおこしたらしいレオンは大きくのけぞり、後ろに下がろうとして────そのまま、つるんっと足を滑らした。
「────へっ???」
間抜けな声をあげたままの俺ごとレオンは後ろにひっくり返り、ガタ──ン!!!という大きな音が脱衣所に響き渡る。
「────うわっ、レオン大丈夫かい?」
レオンを下敷きにした俺は、ノーダメージ。
後頭部を打ったであろうレオンは呆けたような……しかし思いの外真剣な眼差しで俺を凝視していたため、慌てて上半身だけ起こした。
倒れた振動で籠が1つ地面に落下し、後を追いかける様にカラカラとそれが転がる音を耳にしながら、レオンから返事がない事に焦る。
もしかして、ぶつけた所が悪かった……?
心配でオロオロしていると、突然レオンは震える手でゆっくり俺の顔を触った。
そして、何故かそのままペタペタと何かを確認するように俺の顔中を触り始める。
「???」
何々~??
レオンの意図を測りかねていると、今度はレオンのその手が俺の後頭部にゆっくりと移動し……?
────ガっ!!!
突然、物凄い力で鷲掴みされたと思ったら、そのままレオンのカッチカチの胸筋に、顔を叩きつけられた!
「────うぷっ!!」
痛くて、つい潰れたカエルのような声が漏れ、すぐに離れようとしたが、更にレオンのもう一方の手が俺の腰を完全ホールド!
そのまま凄まじい力で、俺の身体を締め付け始めたのだ!
『ぎゃっ……ぎゃぁぁぁぁ────!!!!』
悲鳴すら上げられぬほどの物凄い締め付けに、心の中で『ギブ!ギブ!!』と叫びながら、なんとか逃れようと必死に身をよじる。
しかし全く緩むことはなく、とうとう意識は霞みかかっていった。
息が……このままだと死……?
「は……はな……っ。」
離して~!
そんな願いを込めて、手をレオンの身体に回しペチペチと力なく叩くも、更に締め付けは悪化してしまう。
も、もうダメだ……!
ぼんやりした意識の中、俺は選択を間違えた事にようやく気づいた。
究極恥ずかしがり屋のシャイボーイ。
潔癖症・真面目の象徴、そして、下ネタ絶対駄目な少年レオンにとって、これは俺を殺すしかないと結論づけるほどの大事件であったこと。
そういう事かぁ~……。
死を目の前にして、俺の頭の中には前世で何度も何度も読み返した【アルバード英雄記】の内容がグルグルと回る。
まさか、高学院でボコボコにされる前にレオンに殺されるなんて……。
コレも変えることの出来ない運命か……。
薄れゆく意識の中、絶望が心を覆っていったその時、遠くの方でガラガラ~!とお風呂の扉が開く音がした。
「なんか物凄い音がしたけど大丈────……。」
心配してやってきてくれたらしいニールが、扉を開けながらそう言った直後、途中ヒュヒュッと息を飲む音によってその言葉は途切れる。
「おい、入り口を塞ぐな。リーフ様、大丈夫で────……。」
更に続けて、ニールの後ろからモルトがヒョコッと顔を出すと、同じくヒュヒュッ!と息を飲む音が聞こえ、それと同時に────俺の意識はブラックアウトした。
◇◇
それから歩き続けること約十分後────お風呂に到着した俺が最初に目にしたのは、人が100人くらいは入れそうな広~い脱衣所だ。
「脱衣所でこの広さなら、お風呂はもっと大きそうだ。」
ワクワクしながら、その一角に置かれている籠の中に、自分とレオンの二人分のお風呂セットを置く。
シーンとしている事から、お客は俺とレオン、そして先にお風呂に入っているモルトとニール以外いないようだった。
「多分宿泊客全員が、今頃開かれている大宴会に参加しているからかな~?」
俺も宴会に参加したかったな~!
前世で味わったお酒の味を思い出し、口元を緩めながら服を手早く脱いだ。
そして全裸になった後、タオルをパーン!と肩に掛け、レオンの方を見ると────脱衣所に入った時から一切動いていないレオンの姿が目に入った。
真っ赤な顔をしたまま直立。そしてこちらを凝視している。
おぉ~、若いねぇ~。
誂うようにニヤニヤと笑いながら、自分の若き頃の思い出を振り返った。
人前で服を脱ぐことに抵抗がある、それは若い時には必ずある。
その後、それを超えれば、平然とお象さんのマウントが始まり、さらにその先は無関心が待っている。
つまりこれは、大人へ向かう時の通過儀礼ってやつ。
よ~し!ならその背中を、俺がえいやっ!と押してしんぜよう。
そう考えた俺は、ニコニコと慈愛に満ちた笑みを浮かべ、固まっているレオンにゆっくり近づく。
────ビクビクッ!!
身体を大きく揺らすレオン。その目は怯える子鹿の様……。
怖くな~い。
怖くな~い。
その微笑ましい仕草に吹き出しそうになりながらも、ニッコリ笑顔をキープ。
そしてレオンを優しく見つめながら、その逞しくお硬い腰辺りに優しく手を触れ────……。
「ハイッ!手が滑った────!!!」
そう叫びながら、一気にズボンとパンツを下にずり下ろした。
「────っ!!??」
「おおお~……。」
俺の目は、目の前に広がるビック象さん……いや象様に釘付け!
体格に見合った素晴らしいお象様だ!
流石は英雄!羨ましいぞ~?
先ほどはチラッとしか見なかったソレをじっくり眺めていると、レオンは慌てて近くに置いてあったお風呂セットからタオルを鷲掴み、お象様を隠した。
しかし、それは好都合!
俺はレオンが動けなくなった事をいいことに、そのままマントと上着に手を掛け、どんどん脱がしていく。
「一回脱いでしまえば、恥ずかしくない恥ずかしくな~い。大丈夫でちゅよ、大丈夫でちゅよ~。」
子供に言い聞かせるかの様に言いながらレオンの服を剥いでいくと、その行動にパニックをおこしたらしいレオンは大きくのけぞり、後ろに下がろうとして────そのまま、つるんっと足を滑らした。
「────へっ???」
間抜けな声をあげたままの俺ごとレオンは後ろにひっくり返り、ガタ──ン!!!という大きな音が脱衣所に響き渡る。
「────うわっ、レオン大丈夫かい?」
レオンを下敷きにした俺は、ノーダメージ。
後頭部を打ったであろうレオンは呆けたような……しかし思いの外真剣な眼差しで俺を凝視していたため、慌てて上半身だけ起こした。
倒れた振動で籠が1つ地面に落下し、後を追いかける様にカラカラとそれが転がる音を耳にしながら、レオンから返事がない事に焦る。
もしかして、ぶつけた所が悪かった……?
心配でオロオロしていると、突然レオンは震える手でゆっくり俺の顔を触った。
そして、何故かそのままペタペタと何かを確認するように俺の顔中を触り始める。
「???」
何々~??
レオンの意図を測りかねていると、今度はレオンのその手が俺の後頭部にゆっくりと移動し……?
────ガっ!!!
突然、物凄い力で鷲掴みされたと思ったら、そのままレオンのカッチカチの胸筋に、顔を叩きつけられた!
「────うぷっ!!」
痛くて、つい潰れたカエルのような声が漏れ、すぐに離れようとしたが、更にレオンのもう一方の手が俺の腰を完全ホールド!
そのまま凄まじい力で、俺の身体を締め付け始めたのだ!
『ぎゃっ……ぎゃぁぁぁぁ────!!!!』
悲鳴すら上げられぬほどの物凄い締め付けに、心の中で『ギブ!ギブ!!』と叫びながら、なんとか逃れようと必死に身をよじる。
しかし全く緩むことはなく、とうとう意識は霞みかかっていった。
息が……このままだと死……?
「は……はな……っ。」
離して~!
そんな願いを込めて、手をレオンの身体に回しペチペチと力なく叩くも、更に締め付けは悪化してしまう。
も、もうダメだ……!
ぼんやりした意識の中、俺は選択を間違えた事にようやく気づいた。
究極恥ずかしがり屋のシャイボーイ。
潔癖症・真面目の象徴、そして、下ネタ絶対駄目な少年レオンにとって、これは俺を殺すしかないと結論づけるほどの大事件であったこと。
そういう事かぁ~……。
死を目の前にして、俺の頭の中には前世で何度も何度も読み返した【アルバード英雄記】の内容がグルグルと回る。
まさか、高学院でボコボコにされる前にレオンに殺されるなんて……。
コレも変えることの出来ない運命か……。
薄れゆく意識の中、絶望が心を覆っていったその時、遠くの方でガラガラ~!とお風呂の扉が開く音がした。
「なんか物凄い音がしたけど大丈────……。」
心配してやってきてくれたらしいニールが、扉を開けながらそう言った直後、途中ヒュヒュッと息を飲む音によってその言葉は途切れる。
「おい、入り口を塞ぐな。リーフ様、大丈夫で────……。」
更に続けて、ニールの後ろからモルトがヒョコッと顔を出すと、同じくヒュヒュッ!と息を飲む音が聞こえ、それと同時に────俺の意識はブラックアウトした。
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