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第六章(ライトノア学院試験編、ソフィアとアゼリア、レイドとメル、リリアとサイモンとの出会い)
267 レオンはブレない、決して
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(リーフ)
英雄<レオンハルト>
その実力が果たして今の時点でどのくらいのものか……それは今いる狭い世界の中で俺といるだけでは全く分からない。
この戦いでその実力の程を少しでも測れるかもしれないと、俺は期待する。
これから俺という悪役をバサッ!と倒し、広い世界へ飛び出していくレオンには、強さが絶対に必要。
待ち受ける沢山の困難や試練を乗り越えるだけの力が。
現在のレオンの実力は、世界的に見てどれくらいなんだろう?
レオンを殺さんばかりの目で睨みつけているジュワンをチラッと見た後レオンへ視線を戻すと、目が合ったレオンは幸せで幸せで堪らないと言わんばかりの笑顔を見せた。
まるでこの世界には、俺とレオンしか存在していないような……。
そんな錯覚を抱かせるような笑みに俺は──────…………。
つかまり立ちから恐怖で一歩も外に出たがらない孤児院の子供を思い出す。
ぷるぷる……ガクガク……。
『イヤイヤ!』
『歩きたくないの~怖いの~。』
そんな、うるうるした目で見ても駄目~。
その時は容赦なく、無理やり掴まり立ち用の柵を撤去し庭に強制連行してやった。
和やかな思い出の1ページを思い出しながら、ヨチヨチ歩きのレオンの両手を柵から引き剥がし、無理やり引っ張る自分の姿を想像していると、そんな太々しいレオンの様子に気づいたジュワンが大変ご立腹なご様子で彼に絡みだした。
「おやおや、てっきり怖気づいて逃げようとしていると思いましたよ~。まぁ、本当は逃げ出したいんでしょうけど。
でも出来ないんですよね~?奴隷だから。
奴隷って人間じゃないですからぁ~ご主人様が死ねって言ったら死なないといけないんですもんね?
存在全てがご主人様の物って一体どんな気持ちなんですかね~。私なら自害し~ま~す~け~ど~。」
盛大に煽ってプッと吹き出すジュワンだったが、笑われた当の本人は心底不思議そうな顔をする。
「逃げる?何故???俺の存在全てがリーフ様の物なのは当たり前のことだろう?
この世界の全ての物は、リーフ様のために存在しているのだから。
慈悲深く聡明、他の髄を許さぬほどの美しさを持つリーフ様に望まれて死ぬことは、至上の喜び。それは誰もが知っている事だ。」
何それ、俺知らない。
レオンの言葉に俺は固まった。
そしてジュワンも、両隣にいるレイドもサイモンも、フラン学院長も他の受験生と教員達も全員が俺同様固まる。
『狂いし神』、その名に相応しい錯乱っぷりに俺は目元をグニグニと揉み込む。
こんな病的な社畜っぷり、本当に治る??
もう俺一人でどうにかなるレベルじゃな~い。
俺は固まっている周りの受験生達を見渡し一瞬深く絶望したが……とにかく今は悪役リーフという役をしっかり演じるため、偉そうに腕を組んだ。
「は……は~っはっはっは!!!よ、よく言ったぞ!忠実なる奴隷のレオンよ──!!!
さぁ、そんな無礼な奴はとっとと倒して次に行こう~次、次!」
そうそう、輝かしい未来へ。
モルトとニールの、とりあえず……と言った感じの控えめな拍手だけが響く中、レオンは俺に「はい。」といつも通りの調子で返事をする。
すると我に返ったジュワンが鼻で笑いながら、「リーフ様に奴隷を扱う才能があったとは驚きでしたよ。」と言ったが、俺も本当にそう思う。
まさかこの平凡なおじさんにそんな隠れた才能があったとは……人生って何が起こるか分からない。
しみじみそう思いながら頷いていると、それを退屈していると思ったらしいレオンが青ざめたまま固まっているフラン学院長へ視線を向けた。
「おい、リーフ様がお待ちだ、さっさと始めろ。」
「─────────っ!!!?」
フラン学院長はビクッ~!!と肩を揺らした後、ヤケグソ気味に右手を挙げて試合開始の合図の準備をする。
「も、もう私は知らぬぞ!忠告はしたからな。
まぁ、負けることも世を知る良い経験となることだろう。
────────では、両者構えよ。」
その合図にジュワンは木刀を持ったまま構えたが、レオンは木刀をただ持ったままダランと力なく立っているだけ。
それに、ブチブチッ────!!!とこめかみの血管が切れるジュワン。
多分もう切れるところがないくらい切れてしまっていて、かなりお怒りなのが良く分かる。
「それでは────────始めっ!!!」
フランさんはそう言いながら上に挙げた手を下に勢いよく下ろした。
英雄<レオンハルト>
その実力が果たして今の時点でどのくらいのものか……それは今いる狭い世界の中で俺といるだけでは全く分からない。
この戦いでその実力の程を少しでも測れるかもしれないと、俺は期待する。
これから俺という悪役をバサッ!と倒し、広い世界へ飛び出していくレオンには、強さが絶対に必要。
待ち受ける沢山の困難や試練を乗り越えるだけの力が。
現在のレオンの実力は、世界的に見てどれくらいなんだろう?
レオンを殺さんばかりの目で睨みつけているジュワンをチラッと見た後レオンへ視線を戻すと、目が合ったレオンは幸せで幸せで堪らないと言わんばかりの笑顔を見せた。
まるでこの世界には、俺とレオンしか存在していないような……。
そんな錯覚を抱かせるような笑みに俺は──────…………。
つかまり立ちから恐怖で一歩も外に出たがらない孤児院の子供を思い出す。
ぷるぷる……ガクガク……。
『イヤイヤ!』
『歩きたくないの~怖いの~。』
そんな、うるうるした目で見ても駄目~。
その時は容赦なく、無理やり掴まり立ち用の柵を撤去し庭に強制連行してやった。
和やかな思い出の1ページを思い出しながら、ヨチヨチ歩きのレオンの両手を柵から引き剥がし、無理やり引っ張る自分の姿を想像していると、そんな太々しいレオンの様子に気づいたジュワンが大変ご立腹なご様子で彼に絡みだした。
「おやおや、てっきり怖気づいて逃げようとしていると思いましたよ~。まぁ、本当は逃げ出したいんでしょうけど。
でも出来ないんですよね~?奴隷だから。
奴隷って人間じゃないですからぁ~ご主人様が死ねって言ったら死なないといけないんですもんね?
存在全てがご主人様の物って一体どんな気持ちなんですかね~。私なら自害し~ま~す~け~ど~。」
盛大に煽ってプッと吹き出すジュワンだったが、笑われた当の本人は心底不思議そうな顔をする。
「逃げる?何故???俺の存在全てがリーフ様の物なのは当たり前のことだろう?
この世界の全ての物は、リーフ様のために存在しているのだから。
慈悲深く聡明、他の髄を許さぬほどの美しさを持つリーフ様に望まれて死ぬことは、至上の喜び。それは誰もが知っている事だ。」
何それ、俺知らない。
レオンの言葉に俺は固まった。
そしてジュワンも、両隣にいるレイドもサイモンも、フラン学院長も他の受験生と教員達も全員が俺同様固まる。
『狂いし神』、その名に相応しい錯乱っぷりに俺は目元をグニグニと揉み込む。
こんな病的な社畜っぷり、本当に治る??
もう俺一人でどうにかなるレベルじゃな~い。
俺は固まっている周りの受験生達を見渡し一瞬深く絶望したが……とにかく今は悪役リーフという役をしっかり演じるため、偉そうに腕を組んだ。
「は……は~っはっはっは!!!よ、よく言ったぞ!忠実なる奴隷のレオンよ──!!!
さぁ、そんな無礼な奴はとっとと倒して次に行こう~次、次!」
そうそう、輝かしい未来へ。
モルトとニールの、とりあえず……と言った感じの控えめな拍手だけが響く中、レオンは俺に「はい。」といつも通りの調子で返事をする。
すると我に返ったジュワンが鼻で笑いながら、「リーフ様に奴隷を扱う才能があったとは驚きでしたよ。」と言ったが、俺も本当にそう思う。
まさかこの平凡なおじさんにそんな隠れた才能があったとは……人生って何が起こるか分からない。
しみじみそう思いながら頷いていると、それを退屈していると思ったらしいレオンが青ざめたまま固まっているフラン学院長へ視線を向けた。
「おい、リーフ様がお待ちだ、さっさと始めろ。」
「─────────っ!!!?」
フラン学院長はビクッ~!!と肩を揺らした後、ヤケグソ気味に右手を挙げて試合開始の合図の準備をする。
「も、もう私は知らぬぞ!忠告はしたからな。
まぁ、負けることも世を知る良い経験となることだろう。
────────では、両者構えよ。」
その合図にジュワンは木刀を持ったまま構えたが、レオンは木刀をただ持ったままダランと力なく立っているだけ。
それに、ブチブチッ────!!!とこめかみの血管が切れるジュワン。
多分もう切れるところがないくらい切れてしまっていて、かなりお怒りなのが良く分かる。
「それでは────────始めっ!!!」
フランさんはそう言いながら上に挙げた手を下に勢いよく下ろした。
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