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第七章(試験後、レオンと娼館、アントンと呪いについて、リーフ暗殺計画)
(アントン)321 ヤバいの巣窟
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☆少しグロ注意ですm(__)m
(アントン)
何だ何だ?!あのお化け花達は!!
全力で迷路を駆けながら、何処を見てもファンシーな要素がゼロな景色を見て悲鳴を上げ続ける。
するとそのせいか単純なトラップを見抜けず、地面にパカッと開いた落とし穴に見事に落ちてしまった俺は、直ぐに壁に包丁をつきたてそのまま宙ぶらりんになってしまった。
幸いにもその事で冷静になり、ゆっくり落とし穴の底を見下ろせば────そこにはドロンドロンと真っ赤な溶岩プールが……。
「…………。」
殺傷力の高すぎるトラップに思わず無言になると、そのままつま先を壁に突き刺し地上目掛けて飛び上がった。
────シュタッ!!
そして落とし穴の入り口あたりに着地すると、とりあえず助かったと汗を拭いながら前を向く。
するとそこには、木よりも大きい巨大テディベア人形が立っていて、俺をジッ……と見下ろしていた。
「────っ??!!!!??」
一気に血の気が引き、汗をドバドバ掻きながら呆然とそれを見上げていると、そいつは若い女の声で話し始める。
『私、かヮいイ?』
『ねぇ、可愛イわよねェ?ねぇねぇネぇ????』
そういいながら右手を大きく振り上げパンチを繰り出してきたため、間一髪避けたが……その強力な攻撃の余波によりピュ──ンと飛ばされた俺は、そのまま池のような場所へボチャン────……!
そこで視界は変わり、元いた美しい花々の……いや毒花が咲き乱れる迷路の中に俺は戻ってきた。
「…………。」
突如戻された現実と、先ほどまで目の前にあった〈お化け洋館〉もびっくりなモノ達とのあまりの差異のせいで無言でいると、ジェーンはワクワクした様子で近づいてくる。
「どうでしたかぁ~?私のスキル!使えそうですか?」
そう聞いてくるので、俺はコクリと大きく頷いた。
そして全身をぐっしょり濡らしたまま、わ~い!と喜ぶジェーンに続けて質問をする。
「…………あれはなんなんですかい?」
ジェーンの資質はとても珍しい空間系の魔術であるため、流石の俺も詳しい事は分からず恐る恐る聞いてみたのだが、ジェーンはそれを知っているのか知らないのか、いつもどおりの明るく軽~い調子で説明しだした。
「スキル<びっくりおもちゃ箱>は、実は<無限迷子>の裏側の世界なんですよ~。
イメージ的には鏡の世界……みたいな感じでしょうか?
表の迷路の世界と違って沢山トラップとかも仕掛けられるので、凄くやりがいがありますね。
あと、どうやらあっちで死んじゃうと、その世界の住人になっちゃうみたいです~。」
<迷い人の資質>(シークレット固有スキル)
< びっくりおもちゃ箱 >
無限迷子が発動している空間を反転させ『裏』に世界へ対象を飛ばす事が出来る転移系空間系スキル。
スキル<無限迷子>で命を落とした者達の精神汚染度がそのまま繁栄した世界になるため、『悪』の性質を持つものの命を代償としてその完成度、強さは増加する。
トラップや迷路の構造は自由にカスタマイズでき、更にその迷路内で命を落とした者は、その迷路の住人となって永遠に彷徨う事になる。
(発現条件)
スキル<無限迷子>を持つこと
一定以上の 正義感、無邪気、好奇心 を持つこと
一定以上の精神汚染度の者が一定人数以上迷路内で命を落とすこと
ジェーンの言葉を聞きながら、俺の記憶の片隅に、ついこの間のある出来事が思い浮かんだ。
少し前に、見たことないくらいの美しい女が突然この邸にやってきた。
たまたま正門近くにいた俺が呼び止められ、その後の対応はカルパス様がしたのだが、何故かこの女は邸の主人であるリーフ様との面会をしつこく要求してくる。
一体何の用なのだろう??
かなりの長時間粘っていたので、厨房に戻る事にしたのだが、もし知り合いとかなら、夕食を食べていくかもしれない。
そう思った俺は多めに食材を切ろっておこうと包丁を取り出そうとした、その時────1匹の<伝電鳥>がバサバサと飛んできて、カルパス様の声で話し始めた。
<伝電鳥>
体長20cmほどの鳥型Gランクモンスター。
己の主人の決めた者と意識を繋ぎ同化する能力を持ち、いつでもその主人の言葉をダイレクトに伝えることが出来る。
魔力の消費なしで遠方の相手と自由に会話出来ることから、至る場面で活躍する共生モンスターで、その代価として安心できる衣食住を主人に求める。
ちなみにスピード超特化の完全攻撃回避型モンスターのため戦闘には一切参加は出来ない。
カルパス様いわく、なんでもあの訪ねてきた女は美しさに非常に貪欲で、それを保つためフラフラと各地を渡り歩いてはその『材料』を調達しているそうだ。
ほほ~う。綺麗になるために薬草のようなものを集め歩いているのか。
世の中には色んな人がいるもんだ。
そう軽く考えながらお茶を口に含むと、直ぐに聞かされるその『材料』の正体を聞いて、ブハッ!!!と吹き出した。
『若い女性の血肉』、それが『材料』の正体であり、生きた女をスキルで『混ぜ合わせて』、飴玉のようにして食べているらしい。
モンスターが人を丸呑みするのと変わらない……。
随分とタチが悪いお人が来たもんだと、ため息をつきながら包丁をスッと腰から抜いたところで1つの疑問が浮かんだ。
じゃあ、リーフ様を訪ねてきた理由は……???
俺が不思議そうな顔をしたのが<伝電鳥>から伝わったのか、それを介してカルパス様は、はぁ……と心底嫌そうな雰囲気で話し出す。
なんでもその各地を歩いている理由は足がつかないようにするためらしいが、ただその際の資金は働かなければ得られない。
そしてその資金を稼ぐ方法として彼女が選んだのは、その街で力を持つ貴族に『奉仕』し、金を巻き上げることであった。
そこまで聞けばもう十分。
要はまだ幼い貴族の子息を自分の身体を使って誘惑し、金をたんまりと奪ってしまおうという魂胆だった様だ。
こいつは救えないでさぁ……。
呆れながらも多少の憐憫の気持ちも抱く。
…………運が悪い。
いや、天罰が当たる日がとうとうきただけか。
ふぅ……ともう一度息を吐き「俺が行きますか?」と尋ねるとカルパス様は、それに「大丈夫だ。」と答え、おそらく隣にいるジェーンに向かって言った。
「では、ジェーン、お客様を自慢の庭園に案内してさしあげなさい。」
それから女の話題は全くあがらなくなったが……しかし正門で会った時、俺は見ていた。
その女の持っていたバックに大きなテディベアのぬいぐるみが付いていた事を……。
(アントン)
何だ何だ?!あのお化け花達は!!
全力で迷路を駆けながら、何処を見てもファンシーな要素がゼロな景色を見て悲鳴を上げ続ける。
するとそのせいか単純なトラップを見抜けず、地面にパカッと開いた落とし穴に見事に落ちてしまった俺は、直ぐに壁に包丁をつきたてそのまま宙ぶらりんになってしまった。
幸いにもその事で冷静になり、ゆっくり落とし穴の底を見下ろせば────そこにはドロンドロンと真っ赤な溶岩プールが……。
「…………。」
殺傷力の高すぎるトラップに思わず無言になると、そのままつま先を壁に突き刺し地上目掛けて飛び上がった。
────シュタッ!!
そして落とし穴の入り口あたりに着地すると、とりあえず助かったと汗を拭いながら前を向く。
するとそこには、木よりも大きい巨大テディベア人形が立っていて、俺をジッ……と見下ろしていた。
「────っ??!!!!??」
一気に血の気が引き、汗をドバドバ掻きながら呆然とそれを見上げていると、そいつは若い女の声で話し始める。
『私、かヮいイ?』
『ねぇ、可愛イわよねェ?ねぇねぇネぇ????』
そういいながら右手を大きく振り上げパンチを繰り出してきたため、間一髪避けたが……その強力な攻撃の余波によりピュ──ンと飛ばされた俺は、そのまま池のような場所へボチャン────……!
そこで視界は変わり、元いた美しい花々の……いや毒花が咲き乱れる迷路の中に俺は戻ってきた。
「…………。」
突如戻された現実と、先ほどまで目の前にあった〈お化け洋館〉もびっくりなモノ達とのあまりの差異のせいで無言でいると、ジェーンはワクワクした様子で近づいてくる。
「どうでしたかぁ~?私のスキル!使えそうですか?」
そう聞いてくるので、俺はコクリと大きく頷いた。
そして全身をぐっしょり濡らしたまま、わ~い!と喜ぶジェーンに続けて質問をする。
「…………あれはなんなんですかい?」
ジェーンの資質はとても珍しい空間系の魔術であるため、流石の俺も詳しい事は分からず恐る恐る聞いてみたのだが、ジェーンはそれを知っているのか知らないのか、いつもどおりの明るく軽~い調子で説明しだした。
「スキル<びっくりおもちゃ箱>は、実は<無限迷子>の裏側の世界なんですよ~。
イメージ的には鏡の世界……みたいな感じでしょうか?
表の迷路の世界と違って沢山トラップとかも仕掛けられるので、凄くやりがいがありますね。
あと、どうやらあっちで死んじゃうと、その世界の住人になっちゃうみたいです~。」
<迷い人の資質>(シークレット固有スキル)
< びっくりおもちゃ箱 >
無限迷子が発動している空間を反転させ『裏』に世界へ対象を飛ばす事が出来る転移系空間系スキル。
スキル<無限迷子>で命を落とした者達の精神汚染度がそのまま繁栄した世界になるため、『悪』の性質を持つものの命を代償としてその完成度、強さは増加する。
トラップや迷路の構造は自由にカスタマイズでき、更にその迷路内で命を落とした者は、その迷路の住人となって永遠に彷徨う事になる。
(発現条件)
スキル<無限迷子>を持つこと
一定以上の 正義感、無邪気、好奇心 を持つこと
一定以上の精神汚染度の者が一定人数以上迷路内で命を落とすこと
ジェーンの言葉を聞きながら、俺の記憶の片隅に、ついこの間のある出来事が思い浮かんだ。
少し前に、見たことないくらいの美しい女が突然この邸にやってきた。
たまたま正門近くにいた俺が呼び止められ、その後の対応はカルパス様がしたのだが、何故かこの女は邸の主人であるリーフ様との面会をしつこく要求してくる。
一体何の用なのだろう??
かなりの長時間粘っていたので、厨房に戻る事にしたのだが、もし知り合いとかなら、夕食を食べていくかもしれない。
そう思った俺は多めに食材を切ろっておこうと包丁を取り出そうとした、その時────1匹の<伝電鳥>がバサバサと飛んできて、カルパス様の声で話し始めた。
<伝電鳥>
体長20cmほどの鳥型Gランクモンスター。
己の主人の決めた者と意識を繋ぎ同化する能力を持ち、いつでもその主人の言葉をダイレクトに伝えることが出来る。
魔力の消費なしで遠方の相手と自由に会話出来ることから、至る場面で活躍する共生モンスターで、その代価として安心できる衣食住を主人に求める。
ちなみにスピード超特化の完全攻撃回避型モンスターのため戦闘には一切参加は出来ない。
カルパス様いわく、なんでもあの訪ねてきた女は美しさに非常に貪欲で、それを保つためフラフラと各地を渡り歩いてはその『材料』を調達しているそうだ。
ほほ~う。綺麗になるために薬草のようなものを集め歩いているのか。
世の中には色んな人がいるもんだ。
そう軽く考えながらお茶を口に含むと、直ぐに聞かされるその『材料』の正体を聞いて、ブハッ!!!と吹き出した。
『若い女性の血肉』、それが『材料』の正体であり、生きた女をスキルで『混ぜ合わせて』、飴玉のようにして食べているらしい。
モンスターが人を丸呑みするのと変わらない……。
随分とタチが悪いお人が来たもんだと、ため息をつきながら包丁をスッと腰から抜いたところで1つの疑問が浮かんだ。
じゃあ、リーフ様を訪ねてきた理由は……???
俺が不思議そうな顔をしたのが<伝電鳥>から伝わったのか、それを介してカルパス様は、はぁ……と心底嫌そうな雰囲気で話し出す。
なんでもその各地を歩いている理由は足がつかないようにするためらしいが、ただその際の資金は働かなければ得られない。
そしてその資金を稼ぐ方法として彼女が選んだのは、その街で力を持つ貴族に『奉仕』し、金を巻き上げることであった。
そこまで聞けばもう十分。
要はまだ幼い貴族の子息を自分の身体を使って誘惑し、金をたんまりと奪ってしまおうという魂胆だった様だ。
こいつは救えないでさぁ……。
呆れながらも多少の憐憫の気持ちも抱く。
…………運が悪い。
いや、天罰が当たる日がとうとうきただけか。
ふぅ……ともう一度息を吐き「俺が行きますか?」と尋ねるとカルパス様は、それに「大丈夫だ。」と答え、おそらく隣にいるジェーンに向かって言った。
「では、ジェーン、お客様を自慢の庭園に案内してさしあげなさい。」
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