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第九章
381 孤独……
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( リーフ )
入学院式は学院内の広~い敷地内、その一角にある大きな建物< 大ホール >で行われるらしい。
この大ホールは前方に舞台のようなものがあり、その中心に教員が話すためのスピーチ台みたいなものが設置されていて────まぁ前世風でいえば体育館に近い感じかな?
ただ広さと凝った作りからも、もしかして大劇場と言ったほうが近いかもしれない。
それほど大きい!広い!豪華~な感じの施設であるため、現在着ている俺の質素な服が逆に目立つ目立つ。
勿論平民さんは俺と似たりよったりの服装なのだが、全員借りてきた猫の様にオロオロ戸惑っている様で、堂々たる姿で立つ貴族は流石に慣れているの一言。
例えるなら、孔雀とウズラ……。
入口近くにある窓の一つから中を覗き、そんな事を思ってハハッ!と笑った。
そして笑いながら視線を動かし、更に中の様子を伺うと……どうやら舞台の様な場所の前にズラ~と並ぶ椅子に生徒および新入生達はちょこちょこ座り始めているようだ。
多分、1年生、2年生、3年生と席は分かれているっぽい……。
しかも、爵位が高いものほど前の席に座るよう決まっているとみた!
格好が派手な人程前にいるのを見て、う~む……?とそう予想するが、ここで忘れてはいけないのが、中学院は基本実力主義である事と、俺とレオンが首席な事。
嫌な予感がしつつ、ソロ~……と視線を舞台の方へと近づけていくと……舞台の真ん前、ド・センターに、フッカフカのクッション付きの王様が座るような大きな椅子があるのが見えた。
そしてその少~しだけ後ろにズレて置かれているのは、ややグレードが落ちてはいるが確実にVIP対応と言える豪華な椅子で、その後ろ……椅子5個分くらい離れたところに更に少しだけグレードが落ちたピカピカ椅子が置かれている。
────あ……。
俺は全てを察して、目をスッ……と細めた。
多分入学院試験、上位3位までの人達専用の椅子だ……コレ。
目を細めたまま、老眼の時みたいにその椅子達にピントをしっかり合わせた。
つまり王様席はレオン、VIP席は俺、そしてその後ろの豪華ピカピカ椅子には三位合格したマリオンが座ると思われる。
一般人として生きてきた俺にはこの特別感は未知の体験!
その椅子達をジッ……と見つめて思わずたじろいでしまったが、続けて周囲を見渡せば既に沢山の生徒達が着席済みなのが観察でき、そろそろ俺も着席しなければならない様だ。
と、とりあえず俺も自分の席に向かうしかない……。
そのVIP席に向かう事を決意して入り口からゆっくり入ると────レオンの姿を見た生徒達はギョッ!!と目を見開き、その直後波が引くどころか海が無くなっちゃう勢いで離れていった。
そして何事?とコチラを向いた他の生徒たちも同様の反応をし、入ってから3分も経たない内に、俺達の周りに人は皆無状態に……。
さらに周りの人達は皆ヒソヒソと内緒話をしては眉を潜め、なんともいや~な空気が漂う。
絶対的孤独、これがレオンの体験してきた世界か……。
それにしんみりした気持ちを持ったその瞬間、脳裏に浮かぶのは前世で俺が小学生だった時の話だ。
朝からお腹を壊していた俺は、学校についた途端、またその腹痛に襲われ直ぐにトイレへと駆け込む。
そして、スッキリスッキリ~とトイレから出て教室に入った瞬間、俺を迎えたのはクラスメイト全員からの冷たい目と、ヒソヒソと囁かれる「 う◯ちマン……。 」という非常に不快な仇名であった。
男のトイレ事情は、男に生まれて辛いことNO・1に輝く事だと俺は思う。
なんてったって、トイレの個室に入れば自ずとその使用目的がはっきりしてしまうのだから。
ガガーン!とショックを受けている俺に、更にそのうちの1人が「 う◯こ菌伝染るんじゃね? 」などと言いだしたもんだから、ザザッ!!と俺の周りから人がいなくなる。
それが1日中続いたため、その日はグシュグシュと泣きながら孤児院に帰ったのだった。
トラウマとも言うべき思い出がブワッと蘇り、全くけしからん!とプリプリ怒っていたのだが、そんな遠巻きにしている生徒たちの集団の中から、ピョコッ!と見知ったフワフワの赤い耳が飛び出す。
「 おーい!! 」
更にその赤い耳は聞き覚えのある声と共に、手を振りながら近づいてきた。
「 久しぶりだな!親友!元気にしてたか? 」
大きい背丈にピョコピョコと動く頭についた犬の耳、そしてブンブンと左右に大きく動くふさふさ尻尾。
犬獣人の < レイド >だ。
さらにその下の方へ視線を下ろせば、青いフードを被ったまん丸お目々のペンギンの獣人< メル >ちゃんもいて、グッと親指を立てて俺に見せてきた。
「 ……親友……久しぶり……。 」
「 おはよう!二人共!
ホントに久しぶりだね~、元気にしていたかい? 」
こんな結界が張られたように周りに誰も近づいてくれない中、気にせず話しかけてきてくれた2人にジーン……と感動しながらお互いの再会を喜ぶ。
そしてワイワイ話している内に俺達を発見したモルトとニールも合流し、レイドが嬉しそうに拳を握った。
「 これで獣人組、全員集合だな! 」
そう言ってニカッと笑ったが────俺の背後でポケ~と突っ立っているレオンと目が合うと、直ぐにピャッ!!!とすくみ上がってメルちゃんの後ろに隠れてしまう。
「 こ、こ、こ、こえぇぇ────!!!レオンやっぱり怖ぇよ!
……なぁなぁ、試験の時も思ってたんだけどよぉ、なんでお前ら平気なんだ?
獣人族なら絶対レオンにそんな平気な顔して近づけないだろ? 」
「 ……不思議……不思議……。 」
ブルブル震えるレイドとメルちゃんは奇っ怪なものを見るかのような目で、俺とモルト、ニールを見回す。
「 花の肥料の肥溜めも最初は扱いが難しいが、慣れるものだ。問題ない。 」
「 仔牛を産んだ雌牛も不用意に近づかなきゃ大丈夫っす。
要は、慣れって事っすね~。 」
モルトとニールはウンウンと頷きながら、最後は、ね~?と言わんばかりにお互い顔を見合わせた。
入学院式は学院内の広~い敷地内、その一角にある大きな建物< 大ホール >で行われるらしい。
この大ホールは前方に舞台のようなものがあり、その中心に教員が話すためのスピーチ台みたいなものが設置されていて────まぁ前世風でいえば体育館に近い感じかな?
ただ広さと凝った作りからも、もしかして大劇場と言ったほうが近いかもしれない。
それほど大きい!広い!豪華~な感じの施設であるため、現在着ている俺の質素な服が逆に目立つ目立つ。
勿論平民さんは俺と似たりよったりの服装なのだが、全員借りてきた猫の様にオロオロ戸惑っている様で、堂々たる姿で立つ貴族は流石に慣れているの一言。
例えるなら、孔雀とウズラ……。
入口近くにある窓の一つから中を覗き、そんな事を思ってハハッ!と笑った。
そして笑いながら視線を動かし、更に中の様子を伺うと……どうやら舞台の様な場所の前にズラ~と並ぶ椅子に生徒および新入生達はちょこちょこ座り始めているようだ。
多分、1年生、2年生、3年生と席は分かれているっぽい……。
しかも、爵位が高いものほど前の席に座るよう決まっているとみた!
格好が派手な人程前にいるのを見て、う~む……?とそう予想するが、ここで忘れてはいけないのが、中学院は基本実力主義である事と、俺とレオンが首席な事。
嫌な予感がしつつ、ソロ~……と視線を舞台の方へと近づけていくと……舞台の真ん前、ド・センターに、フッカフカのクッション付きの王様が座るような大きな椅子があるのが見えた。
そしてその少~しだけ後ろにズレて置かれているのは、ややグレードが落ちてはいるが確実にVIP対応と言える豪華な椅子で、その後ろ……椅子5個分くらい離れたところに更に少しだけグレードが落ちたピカピカ椅子が置かれている。
────あ……。
俺は全てを察して、目をスッ……と細めた。
多分入学院試験、上位3位までの人達専用の椅子だ……コレ。
目を細めたまま、老眼の時みたいにその椅子達にピントをしっかり合わせた。
つまり王様席はレオン、VIP席は俺、そしてその後ろの豪華ピカピカ椅子には三位合格したマリオンが座ると思われる。
一般人として生きてきた俺にはこの特別感は未知の体験!
その椅子達をジッ……と見つめて思わずたじろいでしまったが、続けて周囲を見渡せば既に沢山の生徒達が着席済みなのが観察でき、そろそろ俺も着席しなければならない様だ。
と、とりあえず俺も自分の席に向かうしかない……。
そのVIP席に向かう事を決意して入り口からゆっくり入ると────レオンの姿を見た生徒達はギョッ!!と目を見開き、その直後波が引くどころか海が無くなっちゃう勢いで離れていった。
そして何事?とコチラを向いた他の生徒たちも同様の反応をし、入ってから3分も経たない内に、俺達の周りに人は皆無状態に……。
さらに周りの人達は皆ヒソヒソと内緒話をしては眉を潜め、なんともいや~な空気が漂う。
絶対的孤独、これがレオンの体験してきた世界か……。
それにしんみりした気持ちを持ったその瞬間、脳裏に浮かぶのは前世で俺が小学生だった時の話だ。
朝からお腹を壊していた俺は、学校についた途端、またその腹痛に襲われ直ぐにトイレへと駆け込む。
そして、スッキリスッキリ~とトイレから出て教室に入った瞬間、俺を迎えたのはクラスメイト全員からの冷たい目と、ヒソヒソと囁かれる「 う◯ちマン……。 」という非常に不快な仇名であった。
男のトイレ事情は、男に生まれて辛いことNO・1に輝く事だと俺は思う。
なんてったって、トイレの個室に入れば自ずとその使用目的がはっきりしてしまうのだから。
ガガーン!とショックを受けている俺に、更にそのうちの1人が「 う◯こ菌伝染るんじゃね? 」などと言いだしたもんだから、ザザッ!!と俺の周りから人がいなくなる。
それが1日中続いたため、その日はグシュグシュと泣きながら孤児院に帰ったのだった。
トラウマとも言うべき思い出がブワッと蘇り、全くけしからん!とプリプリ怒っていたのだが、そんな遠巻きにしている生徒たちの集団の中から、ピョコッ!と見知ったフワフワの赤い耳が飛び出す。
「 おーい!! 」
更にその赤い耳は聞き覚えのある声と共に、手を振りながら近づいてきた。
「 久しぶりだな!親友!元気にしてたか? 」
大きい背丈にピョコピョコと動く頭についた犬の耳、そしてブンブンと左右に大きく動くふさふさ尻尾。
犬獣人の < レイド >だ。
さらにその下の方へ視線を下ろせば、青いフードを被ったまん丸お目々のペンギンの獣人< メル >ちゃんもいて、グッと親指を立てて俺に見せてきた。
「 ……親友……久しぶり……。 」
「 おはよう!二人共!
ホントに久しぶりだね~、元気にしていたかい? 」
こんな結界が張られたように周りに誰も近づいてくれない中、気にせず話しかけてきてくれた2人にジーン……と感動しながらお互いの再会を喜ぶ。
そしてワイワイ話している内に俺達を発見したモルトとニールも合流し、レイドが嬉しそうに拳を握った。
「 これで獣人組、全員集合だな! 」
そう言ってニカッと笑ったが────俺の背後でポケ~と突っ立っているレオンと目が合うと、直ぐにピャッ!!!とすくみ上がってメルちゃんの後ろに隠れてしまう。
「 こ、こ、こ、こえぇぇ────!!!レオンやっぱり怖ぇよ!
……なぁなぁ、試験の時も思ってたんだけどよぉ、なんでお前ら平気なんだ?
獣人族なら絶対レオンにそんな平気な顔して近づけないだろ? 」
「 ……不思議……不思議……。 」
ブルブル震えるレイドとメルちゃんは奇っ怪なものを見るかのような目で、俺とモルト、ニールを見回す。
「 花の肥料の肥溜めも最初は扱いが難しいが、慣れるものだ。問題ない。 」
「 仔牛を産んだ雌牛も不用意に近づかなきゃ大丈夫っす。
要は、慣れって事っすね~。 」
モルトとニールはウンウンと頷きながら、最後は、ね~?と言わんばかりにお互い顔を見合わせた。
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