【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

文字の大きさ
461 / 1,649
第十一章

445 自己紹介と……

しおりを挟む
( リーフ )


「 犬の獣人のレイド。

資質は【 重工戦士 】

授業は< 戦闘術学 >だけをとるつもりだ。よろしくな~。 」


「 ……ペンギンの獣人、メル。

資質は【 重弓戦士 】

授業は< 戦闘術学 >……よろしく……。 」



【 重工戦士 】

大剣や大盾などの重量の重い武器を扱う事に非常に特化した戦闘系中級資質。

戦闘時には最前列で戦い、その高い攻撃力と防御力で敵を蹴散らす。


【 重弓戦士 】

最も扱いが難しいとされる大弓のスペシャリスト。

後衛職としては火力はダントツトップであるが、それを扱うためのパワーと集中力がなければ扱えない非常に難しいとされる戦闘系中級資質。



なんと!

俺は獣人組2人の資質を聞いて、目をキランッと輝かす。


この【 重工戦士 】と【 重弓戦士 】は人族であれば正直微妙な資質なのだが、獣人ならば大当たりといえる資質である。


資質はその種族によって大当たりとされているものは違っていて、元々の身体的パワーに優れた獣人にとってこの重量に特化した資質はその特質と相性抜群。

その才能を存分に開花させることができる。


逆に魔力特化の資質は、例え上級でも開花が難しく獣人としてはハズレと言われている。


こりゃ純粋なパワーでは恐らく勝てないな。


そんな事を思いながら、続いて自己紹介したのはエルフ組だ。


まずはサイモンがパッと手を上げて、は~いと言いながら先に自己紹介をする。


「 エルフ族のサイモンで~す。

資質は【 盗賊猫 】

授業は< 戦闘術学 >と< 諜報術 >をとる予定だよ。 」


「 エルフ族のリリアです。

資質は【 錬合師 】

授業は< 錬金術学 >だけをとるつもりです。 」



【 錬合師 】

物質同士を結合したり解離したりかけ合わせたりと様々な物質を創り出す事ができる生産型中級資質。

ただしかなりの知力、魔力、魔力操作が要求されるためこの資質の恩恵を得られず一生を終える者の方が多い。


エルフ族は知力と魔力に特化した種族であるため、リリアちゃんの資質もエルフ族なら大当たり。

勿論非常に努力が必要な資質ではあるが……。


対してサイモンの資質は魔力特化ではないものの、戦い方からしてトリッキータイプだと思われるので、純粋なパワーよりは知力と魔力にアドバンテージのあるエルフ族なら大当たりの部類に入るはずだ。


スコンスコンッとサイモンの熱い視線が頭に突き刺さるのを感じながら、それをジッと睨み付けているアゼリアちゃん……に、ため息をついたソフィアちゃんが、続いて自己紹介を始めた。


「 アルバード王国第一王女ソフィア・ランジェ・アルバードです。

資質は【 聖妃者 】

授業は< 魔法学 >と< 貴族学 >を受講予定です.。

ご一緒になった時はどうぞよろしくお願いします。 」


「 ソフィア様の専属聖兵士アゼリア・ロティア・レイモンドだ。

資質は【 闘武士 】

授業は< 戦闘術学 >と< 貴族学 >をとろうと思っている。 」


サイモンを睨みつけていたアゼリアちゃんだったが、ソフィアちゃんが自己紹介したので、それに引き続きブスッとしながら自己紹介をする。

そしてその後チラッ~と俺の方へ視線を送り、ゴホンっと咳をすると、小さい声で話し出した。


「 せ……< 戦闘術学 >はご一緒させて頂き────……。 」


「 わぁぁ~!!< 戦闘術学 >一緒だね!アゼリアちゃん!

あ、もしかしてぇ~まだボクをストーカーしている感じぃ~?

ごっめ~ん!

ボク、どちらかというとぉ~平凡系のお顔でハイスペックステータスを持っている人が好みだからぁ~気持ちには答えられませ~ん。 」


アゼリアちゃんの言葉を途中で切ったサイモンは、その後、きゃー!と怖がる素振りをしながら俺の後ろに隠れる。

そんな逃走したサイモンを見て、アゼリアちゃんの目にボッ!と怒りの炎が宿った。


俺はアゼリアちゃんをからかって遊ぶサイモンに、コラッ!とデコピンを食らわせておいたが……絶対反省してない様子でサイモンは「 は~い。 」と言って舌をペロッと出す。


全く……と呆れていたが、次の瞬間、全員の視線がある一点を見つめている事に気づき、その視線を追うと、そこにはムッとしながら黙っているレオンが……。

そしてその中でソフィアちゃんが、オズオズとレオンの様子を気遣いながら俺に話しかけてきた。


「 あの……レオン様の資質は一体何なのでしょうか……?

やはり戦闘系の資質なのですか? 」


全員それが気になって仕方ないのか、ゴクリと唾を飲み込み俺の回答を静かに待つ。


レオンの資質は【 英雄 】だが、資質鑑定はしていないし、やはりイシュル神の神託までは隠しておくべきと考えている俺は、それを伏せたまま皆に伝えた。


「 実はさ、レオン資質鑑定受けてないんだ。

だから資質は不明なんだよ。

でも剣も魔法も両方使えるから多分俺と同じ様な資質なんじゃないかな? 」


その曖昧な答えに、う~ん……と全員が疑心に溢れた目でレオンを見ているが、そんな中、ソフィアちゃんだけは突然神妙な表情を浮かべる。


「 ……失礼ですが、もしかして受けなかったのではなく受けさせて貰えなかったのではないでしょうか?

もしそうでしたら、教会を代表して謝罪をさせて下さい。

そして今からでも私が責任を持って鑑定を行える神官を連れてきて────……。 」


「 わー!!大丈夫!大丈夫!そんな意地悪されてないから!

心配してくれてありがとう! 」


ソフィアちゃんの提案を慌てて拒否すれば、彼女はキョトンとした顔を見せたが、鑑定をしてもらえば不味い事になるのは目に見えているので、そこは多少おかしいと思われてもしっかりとお断りを入れておく。


なんてったってスキル< 鑑定 >の上位互換< 鑑定( 改 )>でだって、殆ど文字化けしていて解読不能な資質だ。

だから多分誰が鑑定しても、同じ様に読めないはず。


そしてそれだけならまだしも、仮に相当レベルの高い鑑定ができる人によって、レオンのスキルを鑑定されてしまえば、” 狂 ” だの ” 神 ” だのと物騒な言葉のオンパレードに、直ぐに国指定の危険人物として観察対象になってしまう可能性すらある。


そうしたら────多分レオンは楽しい学院生活を送れない。
しおりを挟む
感想 274

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる

路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか? いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ? 2025年10月に全面改稿を行ないました。 2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。 2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。 2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。 2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。 第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。

星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。 前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。 だが図書室の記録が冤罪を覆す。 そしてレイは知る。 聖女ディーンの本当の名はアキラ。 同じ日本から来た存在だった。 帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。 秘密を共有した二人は、友達になる。 人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

無能と呼ばれた婚約者は王を完成させる〜替え玉婚約者のはずが、強すぎる王太子に手放してもらえません〜

統子
BL
兄の身代わりとして王太子の婚約者になった伯爵家次男リュシー。 嘘の名を名乗ったはずが、冷静で誠実な王太子リオンは彼を「力の装置」としてではなく、対等な伴侶として扱おうとする。 本物になりたいと願う替え玉と、完成された王太子の静謐な王宮ロマンス。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

処理中です...