【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第十二章

461 冒険者ギルドの仕組み

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( リーフ )

「 コツコツギルドポイントを貯めていけば直ぐにFランクには上がれるから、そこからは見習い期間は終了!

その後の昇格に必要なギルドポイントはランクが上がる程高くなって、更にプラスして< 昇格試験 >というものが必要になります。

その時によって内容は違うけど、ほとんどがモンスター討伐がメインになるから戦闘職じゃない人達はFランク止まりが最多ね。

その上のEランクからはソロでの強さが要求されるし、更に上のDランクはパーティーなんかの集団でじゃないと依頼達成は無理なレベルになっていくわ。

ソロ希望の冒険者ならだいたいはこのEランクで止まっている人達がほとんどかな?

パーティーを組んだ人達はそこで何年か経験を積んで、満を持しての昇格試験……で晴れてDランク!

ここから指名されての依頼率がグンッと上がるから、Dランクで一流の仲間入りと考えてもいいでしょう。 」


ウンウンと頷きながら、冒険者ギルドは随分と手厚い運営体制があるんだなと感心してしまった。


依頼内容を考えればモンスターの討伐や盗賊の討伐だけではなく幅広い内容が多いため、それに合わせて自分に合った場所を提供し、危険を減らそうという工夫を感じる。

下手に実力のない人達を上に上げないというのは、その冒険者達の命を守るため。

ただし最初から強い人にとっては、この手厚さがもどかしい!と感じ離れてしまう人もいて、そういう人達はあっさり傭兵ギルドの方へ登録を決める人達も多くいるそうだ。


何事も自分の性質との相性を見極めるのが大事って事かな?


うんうんと頷いている間にも、エイミさんの説明はまだまだ続く。


「 見習い期間中に自分に合いそうな人達を探して、その後4~5人のパーティーを組んで依頼を消化していくようになると、今度考えることは【 クラス 】についてね。


【 クラス 】っていうのはパーティー同士が集まった、所謂< 派閥 >といったら分かりやすいかな?


高ランクモンスターの討伐なんかはどうしても4~5人のパーティーだけでは倒すことが出来ないから、もっと何十人……それこそ時には何百人という冒険者で協力して倒すことになるんだけど、そうするとこの【 クラス 】に所属していないとちょっと難しいのよね。

戦闘時にいきなり "  はじめまして  "  だと、連携も取りにくいし相手の情報も分からない。

でも予めこの【 クラス 】同士なら相手の情報は知っているし事前に準備もし易いし、低ランク冒険者は高ランク冒険者達の加護化に入れるから、バンバン高ランクの依頼経験を積むこともできて、実力UPにはもってこい!

だから早いうちからこの【 クラス 】に入る事はメリットも大きいんだけど……。 」


ここで初めてエイミさんが表情を曇らせた。

どうしたのかな?と思っていたら、エイミさんはフゥ……とため息をついてから話を続ける。


「 人同士が集まると、どうしてもその考え方や派閥特有の価値観なんかが出てきてしまうから、【 クラス 】と自分との相性ってものが大事になってくるのよね……。

だから低ランクの時は気にせず自由にやってみて、コレだ!という【 クラス 】を見つけたら所属するのがオススメかな?

勿論それがどうしてもイヤならソロのままイケるところまでいって、そのままのランクに居続けるのも一つの冒険者のあり方ね。

とにかく大事なのは自分に合うパーティーやクラスをじっくり見定める事! 」


そう言い終わったエイミさんは、俺とレオンの後ろの方をひと睨みし、その後俺達の方へググッと顔を寄せてきた。


「 ……少し前からこのグリモアへ、王都から大勢の冒険者が派遣されてきたの。

いい人たちもいるけど、その逆も沢山いるってわけ。

その人達は元々あった大きな【 クラス 】を丸ごと引き連れての派遣だった。

それで奴らは何も分からない新人さんを甘~い言葉で囁いては、扱き使ったり囮にしたりとやりたい放題!

私達ギルド職員やザップルさん達 ” 親 ” 認定冒険者達がそれを見張ってはいるんだけど、全部は見張れないの。

だから本当に気をつけて。

何かあれば必ずギルドの方へ報告してね。 」


ヒソヒソと内緒話するようにそういった後、エイミさんは顔を遠ざけニコッと微笑むと、軽く拍手をした。


「 では、ようこそ!冒険者ギルドへ!

新たな仲間にイシュル神の祝福がありますように!

今日はとりあえず軽い依頼を受けてみる? 」


なんだか物騒だな~と思いつつ、絶望的にそういった団体行動に向いていない自覚が盛々なイノシシ男は、迷惑掛けないようソロでいけるところまで行こうと即決意する。

その為、先ほどの話は直接関わることはないだろうと判断し、有難い忠告はキチンと畳んで頭のすみっコにおいておいた。


「 ありがとう!

じゃあ、依頼受けてみようと思うから探してくるよ。 」


「 うむ!じゃあ、依頼の仕方については俺が説明しようか! 」


二つ返事でYES!と答えると、ザップルさんが有り難くも依頼について教えてくれるというので、お言葉に甘える事に。

早速巨大ボードの前に一緒に向かうと、受注可能なGランク依頼を探す。

すると下の方にそのGランクの依頼書エリアを発見し、しゃがみ込んで、その一つ一つに目を通した。


「 《 ペットの散歩 》、《 ため池のお掃除 》、《 お使いのかわり 》か~。」


前世でいうところの便利屋的なお仕事の内容を見ながら、どうしようかと迷っていると、横からヒョイっと一枚の紙が目の前に差し出される。


「 これなんかどうだ? 」


ザップルさんが選んでくれたらしい依頼書を受け取り目を通すと、そこには《 薬草10本納品 》と書かれていた。


「 薬草なら門を出た直ぐのところに沢山生えているから森の奥に入らなくて良いし、危険が少ないところで街の外の雰囲気を味わう事もできる。

土地勘がないならこれがダントツオススメだな。 」


「 なるほど、確かに!

ありがとう。ザップルさん。 」


ザップルにお礼を告げて、意気揚々と受付に向かおうとしたが、そこで一緒に依頼を受けるレオンの事を思い出す。


レオンはこの依頼で納得してくれるかな~?


直ぐに後ろでボケ~としているレオンの方を振り向いた。

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