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第十四章
526 取引
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( ナックル )
「 …………。 」
静かに息を殺し、慎重にクソガキの様子を伺う。
今ヤツは、コチラの存在に気づいていない。
更にザップル達や他の冒険者達は腹を抱えて笑っていて完全に油断している。
────チャンスだ!
そう判断した俺は、密かに自身の持つサーベルにスキルを発動した。
<曲剣士の資質> (ノーマル固有スキル)
< 湾曲剣 >
剣を自在に伸ばしたり曲げたりすることができ、さらにそれを自由自在に動かすことができる特殊系攻撃スキル。
相手の混乱を誘い、死角から攻撃する事ができる。
(発現条件)
一定以上の攻撃力、器用さ、ずる賢さを持つ事
一定回数以上相手の死角からの攻撃、奇襲攻撃に成功すること
ぐにゃぐにゃになった剣は、俺の意志で自由に動かせる。
それこそ沢山に枝分かれさせて網目の様にしたり、そこから銃の弾みてぇに細かく切り離して一斉に撃ったりとかも、な?
ニヤッと笑い、ガキが依頼書が貼ってあるボードに向かって歩き出そうと馬鹿見てぇに俺に背中を見せた瞬間────剣を抜き、そのまま細かく枝分かれするそれを、奴がいる頭上目掛けて一瞬で伸ばした!
天井を覆うように出現した剣の枝達を見上げて、奴は不思議そうな顔をしたが、もう手遅れ。
逃げ場所なんてねぇよ!
心の中で大笑いしながら、その枝分かれしている剣から小さな破片達を切り離し、土砂降りの弾丸の雨の様にクソガキに一斉発射!!
周りが悲鳴をあげる間もない一瞬の出来事に────流石に対応出来ねぇはずだ!
「 ハッハッハ~!!!
死ねっ!!クソガキィィィィ!!! 」
勝利を確信して大声で叫んだが……ガキはキラッと目を輝かせると、直ぐにスキルを発動させた。
< 魔術騎士の資質 > ( ユニーク固有スキル )
< 千匹のねずみ騙し >
多方面からの攻撃に対し、自身の存在そのものを騙し討ちして攻撃を回避する回避系スキル。
スピード値が高いほど回避率UP、さらに魔力値が高いほど騙し討ちの精度が上がる。
(発現条件)
一定以上のスピード値と魔力値があること
一定以上敵の攻撃を回避する事に成功すること
一定回数以上、連続回避による瀕死状態を経験すること
────ヒョイヒョイ、ヒョヒョ~イ♬
俺の最大奇襲攻撃だったのに、ガキはその全ての攻撃を軽~く避け、俺の目の前にストンッと着地する。
「 …………っ!!? 」
俺は慌てて降参のポーズをし、滝の様な汗を掻きながら、へへっ……と笑った。
「 す、すまねぇな~坊っちゃん。
ちぃ~~とばかし調子に乗っちまってよぉ。
────まさか無抵抗の人間は殴らねぇよな? 」
「 ────えっ?攻撃してきた奴は殴るよ、俺。 」
────────暗転。
気がつけばまたクラスのハウス内。
俺はまた、あのクソガキに一発KOされちまったらしい。
「 ────────~っっ!!くそがぁぁぁぁ────!!!!! 」
八つ当たりを恐れた仲間たちは全員ハウスにいない様で、誰もいない室内で俺の怒りの絶叫だけが響き渡る。
寝かされていた自身の部屋のソファーから起き上がり、テーブルの上の酒の瓶や積まれていた書類などを手当たり次第に全てはたき落とすと、ガシャンっガシャンっ!!という耳障りな破壊音が続けて入ってきた。
それを聞きながら、もう一度 " クソっ! " と悪態をつき、本棚に並べられた大量の本を睨む。
そして、その本も全てを叩き落とし、その奥にある< 魔力式金庫 >に手を掛けた。
< 魔力式金庫 >
生元魔力に反応し魔力を流すことで開けることができる金庫。
登録した本人しか開けられないためセキュリティーは多次元ボックスの次とされている程高い。
そのまま乱暴な手つきで金庫を開け、色とりどりの宝石達が入った大事なガラスケースを取り出すと、それを持ったままソファーへドカッ!と座り込んだ。
キラキラと輝く星の様な美しい宝石たち。
それを見れば多少は心が落ち着く。
「 ……大丈夫、大丈夫、大丈夫だ……俺はこんなところで終わる器じゃねぇ。 」
宝石達の光を顔中に浴びながら、何度も何度も息を吐き出した。
富の象徴、成功の証……。
それをこうして形として眺める事は俺の心を最高に癒やしてくれる行為であった。
────だが、今、その癒しに陰りが差し込もうとしている。
ケースを持つ手からミシミシッという音が聞こえ、慌てて手の力を緩め、金庫の中にそれをしまった。
そして乱暴に歩きながらソファーに戻り、座り込むと、足をテーブルの上にダンッ!!と乱暴に乗せて顔を大きく歪める。
この地位を築くまで、俺は何でもやった。
盗みも暴力も殺しも全て。
それをこんなところで終わらせてなるものか!!
せり上がる怒り憎しみをどうにかしようとそのまま天井へ顔を向けた────その時……。
「 あらあら。随分荒れているのね。 」
突然前から聞こえてきた女の声に、急いでバッ!と顔を下げると────目の前のソファーに、左目に眼帯をした華奢な女が一人足を組んで座っていた。
驚く俺を見て女はニコリっと笑う。
「 あの子供を殺したいんでしょう?
なら、いい話があるの。聞いてくれるかしら? 」
俺は女から決して視線を外さずゆっくりを剣を抜き、そのまま女の心臓部分を一気に突き刺した。
普通の人間なら即死の攻撃に、女の体はガクンッとうなだれ、体はまるで人形の様にソファーに力なくもたれかかる。
シーンと静まり返る室内。
心臓を一突きにされて死なない生物はいないため、当然女は死んでいる。
それが常識────────のはずだが……この女は普通じゃないらしい。
「 ────どうなってやがる……? 」
剣を刺した女の体から、血が一滴も流れてこない。
俺は胸に刺さっている自分の剣を見つめ、焦りから汗を一筋垂らす。
「 ……もしや、傀儡人形か……? 」
険しい顔のまま、その動かなくなった女の体からゆっくり剣を引き抜こうとした、その瞬間────。
────パシッ!!
突然女の手が、俺の剣を握っている方の腕を掴む。
「 いたぁあ~~いじゃないのぉぉぉ~~────。 」
突然動き出した女は、ゆっくりと顔を上げて二ヤァァ~と不気味に笑った。
俺は慌てて女の手を振り払い、飛んで距離をとったが、女は余裕そうに座ったまま。
その様子にゾッとしたのも束の間、剣で刺した女の胸から大量の小さな羽虫が飛び出し、ブ──ン、ブ──ンと部屋中飛び回り始める。
虫……?!一体何の資質だ!?
警戒を強めて睨むと、女はフフッと笑った。
「 驚かせてごめんなさいね。
さぁ、私の可愛い下僕達、帰ってきなさいな。 」
女がそう言うと、虫たちはまるで女の言葉を理解している様子で、全て女の胸の穴へと吸い込まれるように帰っていった。
シーンとまた静まり返った部屋の中で、警戒を解かずに無言で女を睨みつけたが……女は笑顔のまま、自分の前に置かれているソファーを指差す。
「 お話続けていいかしら? 」
「 …………。 」
俺は無言で、女が指したソファーに座ると、女は満足気に息を吐いた。
俺の方はというと、女の不気味な能力にゴクリッと喉を鳴らし、目の前にある女の胸の穴に視線を向ける。
ぽっかりと大きく開いている女の胸。
その内部からは、蜂の様な虫達が顔を覗かせていて、まるで巣を作るかのようにせっせとその穴を埋めていく。
それにまたゾッとしながらも、必死に冷静を装った。
「 一体俺に何の用だ? 」
そう尋ねると、女はニィィィ~と薄気味悪い笑みを浮かべて、ペラペラと話しだす。
「 貴方を脅かすクソガキも貴方を馬鹿にする冒険者達も街の連中も、全部消してしまわない?
貴方は安全なところで祭りに参加するだけ。
勿論罪にも問われない。
────どう?興味あるんじゃないかしら? 」
女は俺の心情を見透かす様な目を向けてくる。
それを受け、俺は慎重に女の真意を探ろうと言葉を選びながらそれに答えた。
「 そりゃ~魅力的な話だな。
……でもよぉ~上手い話には裏があるだろう?
大きくて深~い裏がよ。 」
「 あらぁ、意外に慎重なのね。
もう一人のCクラス冒険者さんは2つ返事でYESと言ってくれたのに……。
本当に簡単な事しか頼まないわ。
それこそ子供でもできるような……ね。
だからもう一人の方にぜ~んぶ任せちゃってもいいと思ったんだけど、せっかくならって思って声を掛けてあげたのよ。
成功したら……そうねぇ~。
特別に試験なしでAランク冒険者にしてあげるわ。どう? 」
「 はっ……? そんな事できるわけ……。 」
「 それができる立場の人が、首謀者だって言ったら? 」
ピタリッと動きを止めて女を訝しげに見つめる俺に、女は、はぁ~とため息をつきゆっくりと立ち上がる。
「 本当に疑り深い男ねぇ。
どうしても信用できないならいいわ。
もう一人のCランク冒険者さんに全てお任せする事にするから。
じゃあね。 」
踵を返して出ていこうとする女の背に向かい、俺は「 待て!! 」と言って引き止めた。
女はそれをまるで予想してたかの様に止まった後、ゆっくりとコチラを振り返ってニッと笑う。
「 ────答え、聞かせて貰える? 」
俺はそれに答える為、ゆっくりゆっくりと……自身の口を開いていった。
「 …………。 」
静かに息を殺し、慎重にクソガキの様子を伺う。
今ヤツは、コチラの存在に気づいていない。
更にザップル達や他の冒険者達は腹を抱えて笑っていて完全に油断している。
────チャンスだ!
そう判断した俺は、密かに自身の持つサーベルにスキルを発動した。
<曲剣士の資質> (ノーマル固有スキル)
< 湾曲剣 >
剣を自在に伸ばしたり曲げたりすることができ、さらにそれを自由自在に動かすことができる特殊系攻撃スキル。
相手の混乱を誘い、死角から攻撃する事ができる。
(発現条件)
一定以上の攻撃力、器用さ、ずる賢さを持つ事
一定回数以上相手の死角からの攻撃、奇襲攻撃に成功すること
ぐにゃぐにゃになった剣は、俺の意志で自由に動かせる。
それこそ沢山に枝分かれさせて網目の様にしたり、そこから銃の弾みてぇに細かく切り離して一斉に撃ったりとかも、な?
ニヤッと笑い、ガキが依頼書が貼ってあるボードに向かって歩き出そうと馬鹿見てぇに俺に背中を見せた瞬間────剣を抜き、そのまま細かく枝分かれするそれを、奴がいる頭上目掛けて一瞬で伸ばした!
天井を覆うように出現した剣の枝達を見上げて、奴は不思議そうな顔をしたが、もう手遅れ。
逃げ場所なんてねぇよ!
心の中で大笑いしながら、その枝分かれしている剣から小さな破片達を切り離し、土砂降りの弾丸の雨の様にクソガキに一斉発射!!
周りが悲鳴をあげる間もない一瞬の出来事に────流石に対応出来ねぇはずだ!
「 ハッハッハ~!!!
死ねっ!!クソガキィィィィ!!! 」
勝利を確信して大声で叫んだが……ガキはキラッと目を輝かせると、直ぐにスキルを発動させた。
< 魔術騎士の資質 > ( ユニーク固有スキル )
< 千匹のねずみ騙し >
多方面からの攻撃に対し、自身の存在そのものを騙し討ちして攻撃を回避する回避系スキル。
スピード値が高いほど回避率UP、さらに魔力値が高いほど騙し討ちの精度が上がる。
(発現条件)
一定以上のスピード値と魔力値があること
一定以上敵の攻撃を回避する事に成功すること
一定回数以上、連続回避による瀕死状態を経験すること
────ヒョイヒョイ、ヒョヒョ~イ♬
俺の最大奇襲攻撃だったのに、ガキはその全ての攻撃を軽~く避け、俺の目の前にストンッと着地する。
「 …………っ!!? 」
俺は慌てて降参のポーズをし、滝の様な汗を掻きながら、へへっ……と笑った。
「 す、すまねぇな~坊っちゃん。
ちぃ~~とばかし調子に乗っちまってよぉ。
────まさか無抵抗の人間は殴らねぇよな? 」
「 ────えっ?攻撃してきた奴は殴るよ、俺。 」
────────暗転。
気がつけばまたクラスのハウス内。
俺はまた、あのクソガキに一発KOされちまったらしい。
「 ────────~っっ!!くそがぁぁぁぁ────!!!!! 」
八つ当たりを恐れた仲間たちは全員ハウスにいない様で、誰もいない室内で俺の怒りの絶叫だけが響き渡る。
寝かされていた自身の部屋のソファーから起き上がり、テーブルの上の酒の瓶や積まれていた書類などを手当たり次第に全てはたき落とすと、ガシャンっガシャンっ!!という耳障りな破壊音が続けて入ってきた。
それを聞きながら、もう一度 " クソっ! " と悪態をつき、本棚に並べられた大量の本を睨む。
そして、その本も全てを叩き落とし、その奥にある< 魔力式金庫 >に手を掛けた。
< 魔力式金庫 >
生元魔力に反応し魔力を流すことで開けることができる金庫。
登録した本人しか開けられないためセキュリティーは多次元ボックスの次とされている程高い。
そのまま乱暴な手つきで金庫を開け、色とりどりの宝石達が入った大事なガラスケースを取り出すと、それを持ったままソファーへドカッ!と座り込んだ。
キラキラと輝く星の様な美しい宝石たち。
それを見れば多少は心が落ち着く。
「 ……大丈夫、大丈夫、大丈夫だ……俺はこんなところで終わる器じゃねぇ。 」
宝石達の光を顔中に浴びながら、何度も何度も息を吐き出した。
富の象徴、成功の証……。
それをこうして形として眺める事は俺の心を最高に癒やしてくれる行為であった。
────だが、今、その癒しに陰りが差し込もうとしている。
ケースを持つ手からミシミシッという音が聞こえ、慌てて手の力を緩め、金庫の中にそれをしまった。
そして乱暴に歩きながらソファーに戻り、座り込むと、足をテーブルの上にダンッ!!と乱暴に乗せて顔を大きく歪める。
この地位を築くまで、俺は何でもやった。
盗みも暴力も殺しも全て。
それをこんなところで終わらせてなるものか!!
せり上がる怒り憎しみをどうにかしようとそのまま天井へ顔を向けた────その時……。
「 あらあら。随分荒れているのね。 」
突然前から聞こえてきた女の声に、急いでバッ!と顔を下げると────目の前のソファーに、左目に眼帯をした華奢な女が一人足を組んで座っていた。
驚く俺を見て女はニコリっと笑う。
「 あの子供を殺したいんでしょう?
なら、いい話があるの。聞いてくれるかしら? 」
俺は女から決して視線を外さずゆっくりを剣を抜き、そのまま女の心臓部分を一気に突き刺した。
普通の人間なら即死の攻撃に、女の体はガクンッとうなだれ、体はまるで人形の様にソファーに力なくもたれかかる。
シーンと静まり返る室内。
心臓を一突きにされて死なない生物はいないため、当然女は死んでいる。
それが常識────────のはずだが……この女は普通じゃないらしい。
「 ────どうなってやがる……? 」
剣を刺した女の体から、血が一滴も流れてこない。
俺は胸に刺さっている自分の剣を見つめ、焦りから汗を一筋垂らす。
「 ……もしや、傀儡人形か……? 」
険しい顔のまま、その動かなくなった女の体からゆっくり剣を引き抜こうとした、その瞬間────。
────パシッ!!
突然女の手が、俺の剣を握っている方の腕を掴む。
「 いたぁあ~~いじゃないのぉぉぉ~~────。 」
突然動き出した女は、ゆっくりと顔を上げて二ヤァァ~と不気味に笑った。
俺は慌てて女の手を振り払い、飛んで距離をとったが、女は余裕そうに座ったまま。
その様子にゾッとしたのも束の間、剣で刺した女の胸から大量の小さな羽虫が飛び出し、ブ──ン、ブ──ンと部屋中飛び回り始める。
虫……?!一体何の資質だ!?
警戒を強めて睨むと、女はフフッと笑った。
「 驚かせてごめんなさいね。
さぁ、私の可愛い下僕達、帰ってきなさいな。 」
女がそう言うと、虫たちはまるで女の言葉を理解している様子で、全て女の胸の穴へと吸い込まれるように帰っていった。
シーンとまた静まり返った部屋の中で、警戒を解かずに無言で女を睨みつけたが……女は笑顔のまま、自分の前に置かれているソファーを指差す。
「 お話続けていいかしら? 」
「 …………。 」
俺は無言で、女が指したソファーに座ると、女は満足気に息を吐いた。
俺の方はというと、女の不気味な能力にゴクリッと喉を鳴らし、目の前にある女の胸の穴に視線を向ける。
ぽっかりと大きく開いている女の胸。
その内部からは、蜂の様な虫達が顔を覗かせていて、まるで巣を作るかのようにせっせとその穴を埋めていく。
それにまたゾッとしながらも、必死に冷静を装った。
「 一体俺に何の用だ? 」
そう尋ねると、女はニィィィ~と薄気味悪い笑みを浮かべて、ペラペラと話しだす。
「 貴方を脅かすクソガキも貴方を馬鹿にする冒険者達も街の連中も、全部消してしまわない?
貴方は安全なところで祭りに参加するだけ。
勿論罪にも問われない。
────どう?興味あるんじゃないかしら? 」
女は俺の心情を見透かす様な目を向けてくる。
それを受け、俺は慎重に女の真意を探ろうと言葉を選びながらそれに答えた。
「 そりゃ~魅力的な話だな。
……でもよぉ~上手い話には裏があるだろう?
大きくて深~い裏がよ。 」
「 あらぁ、意外に慎重なのね。
もう一人のCクラス冒険者さんは2つ返事でYESと言ってくれたのに……。
本当に簡単な事しか頼まないわ。
それこそ子供でもできるような……ね。
だからもう一人の方にぜ~んぶ任せちゃってもいいと思ったんだけど、せっかくならって思って声を掛けてあげたのよ。
成功したら……そうねぇ~。
特別に試験なしでAランク冒険者にしてあげるわ。どう? 」
「 はっ……? そんな事できるわけ……。 」
「 それができる立場の人が、首謀者だって言ったら? 」
ピタリッと動きを止めて女を訝しげに見つめる俺に、女は、はぁ~とため息をつきゆっくりと立ち上がる。
「 本当に疑り深い男ねぇ。
どうしても信用できないならいいわ。
もう一人のCランク冒険者さんに全てお任せする事にするから。
じゃあね。 」
踵を返して出ていこうとする女の背に向かい、俺は「 待て!! 」と言って引き止めた。
女はそれをまるで予想してたかの様に止まった後、ゆっくりとコチラを振り返ってニッと笑う。
「 ────答え、聞かせて貰える? 」
俺はそれに答える為、ゆっくりゆっくりと……自身の口を開いていった。
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