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第十四章
540 ” 愛人 ”
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( リーフ )
フッ……!フッ……!
次から次へと浮かぶ、レオンの華麗なる戦闘時の動きを思い出し、ズドンッ!と衝撃が体を襲う。
レオン強すぎるんだよ~……。
物語のレオンハルトってもっと強いの??そりゃ俺、勝てな~い!
頭の中で早々に白旗をパタパタと振ってしまったが……まぁ、この辺は特に問題はないんじゃないかな~と思い直した。
レオンハルトとの差が現在いかほどかは分からないが、一応今のところは物語通りの状況になっているし?
俺が強くなるのはその嬉しい副産物ってことで、大丈夫だろう。
…………最後の戦いで殺される可能性は高いけど。
その後に起こり得る未来を想像すれば、俺が死んでも、見事 ” 悪役令息リーフ失脚! ” は、達成されている事にサァ……と青ざめた。
弱すぎてうっかり俺を殺してしまったレオン。
このエンドは、運命的には何の問題もなく予定通り。
だから運命は、淡々とその後の未来を進めていくに違いない。
青ざめたまま、ブッブッー!と腕をクロスしてバッテンマークを作る。
何としても生き延びて、その後は僅かながらの失脚後の人生を謳歌してやる!
────ゴッ!!
決意に燃える俺にクルト先生は「 良い気合だ!今後も頑張れよ! 」と叫び、同じくゴゴっ!と燃え上がる。
そしてその後は教員全員、所定の位置へと戻っていった。
それから直ぐに至るところでポンッ!と白い煙が発生しては、俺の時同様、生徒たちが闘技場に姿を現していくので、皆もクリアーしたのか~と思って見ていたのだが────?
「 ~4階層! 」
「 ~3階層! 」
クルト先生が回収した立体仮想ダンジョンをチェック後、その生徒たちの名前と共にそれぞれ別の階層を言っているので、どうやらそこでモンスターかトラップのどちらかにやられてしまった様だと分かった。
やはりナメクジ・ミミズとトラップのコンボは、中々難易度が高い。
「 俺も< 昆虫の予見者 >がなかったら、苦戦してただろうな~。 」
しみじみしながら頷いていると、近くでポンッ!という音を立ててサイモンが現れた。
「 サイモン!30階層制覇!12分55秒! 」
すかさずクルト先生がそう叫び、既に座って待っていた生徒たちから ” おおおおー!!! ” と歓声が上がった。
どうやら俺に続き二人目のダンジョン攻略成功を果たした様だ。
「 サイモンの資質は確か……【 盗賊猫 】だ。 」
トラップ解除や回避に適している上に、試験の時の動きを思い出せば、ダンジョン攻略はかなり得意そうだったので、さほど驚かずに拍手を送る。
すると、サイモンは周りからの歓声や拍手に手を振って答えていたが、俺の姿を見つけると、キランッと目を光らせ近寄ってきた。
「 リーフ様ぁ~♡
もしかしてクリアー済みでしたか?流石ですぅ~!
僕、ダンジョンだけは自信あったんだけどな~。
流石は優良株NO・1の僕の未来の旦那様♡
一生 " 愛人 " として側に置いて下さいね! 」
両手を組んで頬に当て、コテッと横に顔を倒すサイモンに周りの男子生徒達はメロメロ。
「 リーフ様、羨ましい……。 」
「 男の夢だよな~あんな可愛い愛人とか! 」
────などなど好き放題いっているが、俺はため息をつきながらペペンっ!とサイモンのおでこを叩く。
「 こ~らっ!サイモン!
むやみに ” 愛人 ” などという物騒な言葉をつかうんじゃない! 」
俺からしたら ” 愛人 ” という言葉は遠~い遠~い異国の言葉。
一生理解できないモノだが、一つの概念として存在していることは知っている。
一夫多妻などなど、歴史的背景も含めて否定する気はないが、責任なしにズルい事をしたいだけの愛人とやらはアウト!
そんなズルい奴らからすれば ” 愛人にして~♡ ” は、とても都合のいい魔法の言葉だ。
そんな魔法など、即座に魔法キャンセルだ!
頭の中で不届きな輩にフンフンッ!!と” 金色玉・絶命拳 ” を食らわしてやっていると、サイモンは一瞬フッと表情を失くした後、直ぐにニッコリと天使の様な笑みを浮かべた。
「 ────ねぇねぇ、リーフ様?僕って凄く可愛いと思いませんか?
こ~んな可愛い僕を好きにできるんですよ?
2番目でいいなんて都合が良くて男なら誰でもラッキーって思いません?
どうせ男で平民の僕はどう頑張っても一番になんてなれないんですから。 」
「 えっ?一番……?? 」
またここにも ” 一番 ” 大好きが……。
” 一番はおりぇ~(俺)!! ”
俺の頭の中には黒い髪をした赤ちゃんが、そう叫んでる映像が浮かび上がったので、俺はその黒髪赤ちゃんをヒョイッと抱き上げ、” よ~ちょっちょっちょっ! ” とあやしながら、大きく息を吐いた。
サイモンは負けたくない。
これは思春期の反抗期の一種?で、更に細かく分析すると< 酸っぱい葡萄型反抗期 >であると思われる(発案者、大樹)。
本当に欲しいものが手に入らない、一番を諦めないといけない……。
その際になぜか自分を貶めて、あえて周りに傷つけられようとするよく分からない心理。
” どうせ一番とれないしぃ~!だからそんな僕はぞんざいに扱っていい存在なんですよ~。
ほらっ!僕はその程度の価値しかないでしょ!ね!そうだよね!? ”
────みたいな感じ?
ハァ~!!
深い深いため息をつき、理解が難しすぎて首を大きく傾げる。
人生の中で、それなりの頻度で出会うタイプ。
要は──── " 一番になりたい " " それ以外価値はない! " ……の亜種的な考えと捉えていいのだろうか?
「 ふ~む……? 」
頷きながら、ポクポクと考え続けたが……要は、サイモンは一番になれないモヤモヤを発散できず、わざと愛人という物騒な言葉を使い自身の事を傷つけようとしている、という事で最後は理解した。
それはいかん!
危機感を持った俺は、スッ……と大きく腰を下ろし、固く握った両拳を地面につけた。
フッ……!フッ……!
次から次へと浮かぶ、レオンの華麗なる戦闘時の動きを思い出し、ズドンッ!と衝撃が体を襲う。
レオン強すぎるんだよ~……。
物語のレオンハルトってもっと強いの??そりゃ俺、勝てな~い!
頭の中で早々に白旗をパタパタと振ってしまったが……まぁ、この辺は特に問題はないんじゃないかな~と思い直した。
レオンハルトとの差が現在いかほどかは分からないが、一応今のところは物語通りの状況になっているし?
俺が強くなるのはその嬉しい副産物ってことで、大丈夫だろう。
…………最後の戦いで殺される可能性は高いけど。
その後に起こり得る未来を想像すれば、俺が死んでも、見事 ” 悪役令息リーフ失脚! ” は、達成されている事にサァ……と青ざめた。
弱すぎてうっかり俺を殺してしまったレオン。
このエンドは、運命的には何の問題もなく予定通り。
だから運命は、淡々とその後の未来を進めていくに違いない。
青ざめたまま、ブッブッー!と腕をクロスしてバッテンマークを作る。
何としても生き延びて、その後は僅かながらの失脚後の人生を謳歌してやる!
────ゴッ!!
決意に燃える俺にクルト先生は「 良い気合だ!今後も頑張れよ! 」と叫び、同じくゴゴっ!と燃え上がる。
そしてその後は教員全員、所定の位置へと戻っていった。
それから直ぐに至るところでポンッ!と白い煙が発生しては、俺の時同様、生徒たちが闘技場に姿を現していくので、皆もクリアーしたのか~と思って見ていたのだが────?
「 ~4階層! 」
「 ~3階層! 」
クルト先生が回収した立体仮想ダンジョンをチェック後、その生徒たちの名前と共にそれぞれ別の階層を言っているので、どうやらそこでモンスターかトラップのどちらかにやられてしまった様だと分かった。
やはりナメクジ・ミミズとトラップのコンボは、中々難易度が高い。
「 俺も< 昆虫の予見者 >がなかったら、苦戦してただろうな~。 」
しみじみしながら頷いていると、近くでポンッ!という音を立ててサイモンが現れた。
「 サイモン!30階層制覇!12分55秒! 」
すかさずクルト先生がそう叫び、既に座って待っていた生徒たちから ” おおおおー!!! ” と歓声が上がった。
どうやら俺に続き二人目のダンジョン攻略成功を果たした様だ。
「 サイモンの資質は確か……【 盗賊猫 】だ。 」
トラップ解除や回避に適している上に、試験の時の動きを思い出せば、ダンジョン攻略はかなり得意そうだったので、さほど驚かずに拍手を送る。
すると、サイモンは周りからの歓声や拍手に手を振って答えていたが、俺の姿を見つけると、キランッと目を光らせ近寄ってきた。
「 リーフ様ぁ~♡
もしかしてクリアー済みでしたか?流石ですぅ~!
僕、ダンジョンだけは自信あったんだけどな~。
流石は優良株NO・1の僕の未来の旦那様♡
一生 " 愛人 " として側に置いて下さいね! 」
両手を組んで頬に当て、コテッと横に顔を倒すサイモンに周りの男子生徒達はメロメロ。
「 リーフ様、羨ましい……。 」
「 男の夢だよな~あんな可愛い愛人とか! 」
────などなど好き放題いっているが、俺はため息をつきながらペペンっ!とサイモンのおでこを叩く。
「 こ~らっ!サイモン!
むやみに ” 愛人 ” などという物騒な言葉をつかうんじゃない! 」
俺からしたら ” 愛人 ” という言葉は遠~い遠~い異国の言葉。
一生理解できないモノだが、一つの概念として存在していることは知っている。
一夫多妻などなど、歴史的背景も含めて否定する気はないが、責任なしにズルい事をしたいだけの愛人とやらはアウト!
そんなズルい奴らからすれば ” 愛人にして~♡ ” は、とても都合のいい魔法の言葉だ。
そんな魔法など、即座に魔法キャンセルだ!
頭の中で不届きな輩にフンフンッ!!と” 金色玉・絶命拳 ” を食らわしてやっていると、サイモンは一瞬フッと表情を失くした後、直ぐにニッコリと天使の様な笑みを浮かべた。
「 ────ねぇねぇ、リーフ様?僕って凄く可愛いと思いませんか?
こ~んな可愛い僕を好きにできるんですよ?
2番目でいいなんて都合が良くて男なら誰でもラッキーって思いません?
どうせ男で平民の僕はどう頑張っても一番になんてなれないんですから。 」
「 えっ?一番……?? 」
またここにも ” 一番 ” 大好きが……。
” 一番はおりぇ~(俺)!! ”
俺の頭の中には黒い髪をした赤ちゃんが、そう叫んでる映像が浮かび上がったので、俺はその黒髪赤ちゃんをヒョイッと抱き上げ、” よ~ちょっちょっちょっ! ” とあやしながら、大きく息を吐いた。
サイモンは負けたくない。
これは思春期の反抗期の一種?で、更に細かく分析すると< 酸っぱい葡萄型反抗期 >であると思われる(発案者、大樹)。
本当に欲しいものが手に入らない、一番を諦めないといけない……。
その際になぜか自分を貶めて、あえて周りに傷つけられようとするよく分からない心理。
” どうせ一番とれないしぃ~!だからそんな僕はぞんざいに扱っていい存在なんですよ~。
ほらっ!僕はその程度の価値しかないでしょ!ね!そうだよね!? ”
────みたいな感じ?
ハァ~!!
深い深いため息をつき、理解が難しすぎて首を大きく傾げる。
人生の中で、それなりの頻度で出会うタイプ。
要は──── " 一番になりたい " " それ以外価値はない! " ……の亜種的な考えと捉えていいのだろうか?
「 ふ~む……? 」
頷きながら、ポクポクと考え続けたが……要は、サイモンは一番になれないモヤモヤを発散できず、わざと愛人という物騒な言葉を使い自身の事を傷つけようとしている、という事で最後は理解した。
それはいかん!
危機感を持った俺は、スッ……と大きく腰を下ろし、固く握った両拳を地面につけた。
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