785 / 1,649
第二十三章
769 なぜなぜドロティア帝国
しおりを挟む
(リーフ)
「もうっ!何で僕も食べさせてくれないんですか~!
そんなすんごいものを食べさせてくれるならぁ~た~くさん!サービスしたのにぃ!」
そう言って、うるうるお目々でチラッチラッと襟を捲って鎖骨を見せてくるサイモン。
それにシラっ~……とした目を向けて、その顔を横から押しのけて喋り始めたのはリリアちゃんだ。
「……兄さん、黙って。
リーフ様、凄いですね。ランクSSSなんて一生掛けてもお目にかかれない代物ですよ。
たしか────ダイヤエデン・フィッシュの最後の目撃情報は2000年より前だった気がするのですが……。」
顎に手を当て考え込むリリアちゃんに、ソフィアちゃんが同意する様に頷いた。
「えぇ。確かまだドロティア帝国が侵略を始める前に一度だけ大量流通された事があって、この国にもそれが持ち込まれたとされています。
その頃はまだ国同士の交流はなかったので、様々な地へ積極的に赴く商人達が他国から持ち込んだ様なのですが……その出どころは、未だに推測の域を超える事はありません。
さらに激動の時代と言っていいほど様々な事があった時代でもあるので、非常に情報が混乱していて、とんでもない嘘の様な話も多いですから。」
そうして熱い歴史講義を始めてしまった二人を見てホッコリしながらも、少しの興味を持った。
前世での俺の人生の相棒と言っても過言ではない『アルバード英雄記』
それはあくまでレオンハルトの目線だけで綴られた物語だったため、そんな世界の歴史的なものは、詳しくは載ってない。
だから初めて聞く様な話ばかりだが、それを色々聞いてきて思う事は、随分と情報が朝の満員電車並に混雑しているというか……色々矛盾しているのでは?と感じる出来事も多いという事だ。
裁断機でバッサリ切り取ったかの様な『ゼロの歴史』以降、歴史の痕跡はあれど非常に情報が曖昧で、きちんとした確証に基づいた歴史は、ドロティア帝国が侵略を開始したわずか1500年前くらいから。
それより前の歴史は、あくまで自国で起こった事のみ記録されてはいるが、それも『王族と貴族』という身分が誕生した2500年前から当分はドタバタで、嘘か誠か分からない歴史が沢山ある。
そこでフッと、疑問が浮かび上がった。
ドロティア帝国って、何であんなに積極的に侵略を繰り返すのだろう?
スーパー実力主義で、それこそ『力なき者は生きる価値なし!』を貫くドロティア帝国。
そうなるきっかけは何だったのか?
そんな疑問に軽く頭を捻っていると、ジト──ッとした目を向けてくるモルトとニールに気がついた。
「??どうしたんだい?二人共。」
「そんな凄い魚なら俺も食べたかったっす!」
「ダイヤモンドの輝きの魚に、一度お目にかかりたかったです。」
ジロジロジロ~!と不満を訴えてくる二人に対し、俺は直ぐに 「ごめんごめん。」と謝った後、言い訳する様に続けていった。
「いや~実はさ、その【森のめぐみ】の店長さんが、それはそれは美しい女性でね。
そんな凄い食材を持っていったら凄いって言ってくれるかな~って下心があったんだ。だからつい……。」
デレデレ~とダラシない顔をしながら、頭を掻く俺。
それを聞いた全員がピタリと止まって一斉にこちらを向いてきたため、俺はビクッ!と体を震わせた。
「????な、何だい?皆どうかした?」
どんぐりの様なパッチリお目々で俺を見る皆。
それを見回しながら尋ねると、サイモンが身を乗り出しダンッ!とテーブルを叩く。
「ど、どういう事ですか!?その女と僕、どっちが大事なんですか────っ!!」
その勢いに驚き限界まで頭を後ろに引くと、レオンの硬いお胸にゴチン。
いてて……と地味な頭の痛みを感じる────間もなく、すかさず動いたリリアちゃんがサイモンの頭を鷲掴み、そのままテーブルに思い切り叩きつけた!
「兄さん、落ち着いて?まずは事実確認が必要……そうでしょ?」
そう言ってリリアちゃんは、俺とレオン以外のメンバーへ視線を向けると、その全員がコクリッ……と頷き、一斉に胡散臭い笑顔を顔に貼り付けた。
そしてそれをキープしたまま、レイドがこれまたわざとらしくピュピュ~と口笛を吹きながら俺に話しかけてくる。
「リ~フゥゥゥ~?俺、ちょ~っと小耳に挟んだんだけどよ?
お前って年上のメスが好きなんだってな!
で?その店長さんっつーのは年上……なんだよな?」
「うん!(身体は)年上だねぇ。
まぁ、でも女性に歳を聞くなんて野暮な事できないから、正確な年齢はしらないけど……多分40代くらい?かな~。」
ニコニコと答えると、レイドはひたすら胡散臭い笑みを浮かべながら何度か頷いた。
「へ、へぇ~……。────で?お前、そのメスの事好きなっ────ふぐぅぅぅっ!!!!」
言葉を遮るように右からはモルト、左からはニールの正拳突きがレイドの腹を襲い、そのせいでレイドの体は崩れ落ち、そのまま腹を押さえて沈黙する。
それを見て大丈夫だろうか?と声を掛けようと思ったが、その前にモルトとニールがホタホタと笑いながら話しかけてきたため、意識はそっちに向いた。
「もうっ!何で僕も食べさせてくれないんですか~!
そんなすんごいものを食べさせてくれるならぁ~た~くさん!サービスしたのにぃ!」
そう言って、うるうるお目々でチラッチラッと襟を捲って鎖骨を見せてくるサイモン。
それにシラっ~……とした目を向けて、その顔を横から押しのけて喋り始めたのはリリアちゃんだ。
「……兄さん、黙って。
リーフ様、凄いですね。ランクSSSなんて一生掛けてもお目にかかれない代物ですよ。
たしか────ダイヤエデン・フィッシュの最後の目撃情報は2000年より前だった気がするのですが……。」
顎に手を当て考え込むリリアちゃんに、ソフィアちゃんが同意する様に頷いた。
「えぇ。確かまだドロティア帝国が侵略を始める前に一度だけ大量流通された事があって、この国にもそれが持ち込まれたとされています。
その頃はまだ国同士の交流はなかったので、様々な地へ積極的に赴く商人達が他国から持ち込んだ様なのですが……その出どころは、未だに推測の域を超える事はありません。
さらに激動の時代と言っていいほど様々な事があった時代でもあるので、非常に情報が混乱していて、とんでもない嘘の様な話も多いですから。」
そうして熱い歴史講義を始めてしまった二人を見てホッコリしながらも、少しの興味を持った。
前世での俺の人生の相棒と言っても過言ではない『アルバード英雄記』
それはあくまでレオンハルトの目線だけで綴られた物語だったため、そんな世界の歴史的なものは、詳しくは載ってない。
だから初めて聞く様な話ばかりだが、それを色々聞いてきて思う事は、随分と情報が朝の満員電車並に混雑しているというか……色々矛盾しているのでは?と感じる出来事も多いという事だ。
裁断機でバッサリ切り取ったかの様な『ゼロの歴史』以降、歴史の痕跡はあれど非常に情報が曖昧で、きちんとした確証に基づいた歴史は、ドロティア帝国が侵略を開始したわずか1500年前くらいから。
それより前の歴史は、あくまで自国で起こった事のみ記録されてはいるが、それも『王族と貴族』という身分が誕生した2500年前から当分はドタバタで、嘘か誠か分からない歴史が沢山ある。
そこでフッと、疑問が浮かび上がった。
ドロティア帝国って、何であんなに積極的に侵略を繰り返すのだろう?
スーパー実力主義で、それこそ『力なき者は生きる価値なし!』を貫くドロティア帝国。
そうなるきっかけは何だったのか?
そんな疑問に軽く頭を捻っていると、ジト──ッとした目を向けてくるモルトとニールに気がついた。
「??どうしたんだい?二人共。」
「そんな凄い魚なら俺も食べたかったっす!」
「ダイヤモンドの輝きの魚に、一度お目にかかりたかったです。」
ジロジロジロ~!と不満を訴えてくる二人に対し、俺は直ぐに 「ごめんごめん。」と謝った後、言い訳する様に続けていった。
「いや~実はさ、その【森のめぐみ】の店長さんが、それはそれは美しい女性でね。
そんな凄い食材を持っていったら凄いって言ってくれるかな~って下心があったんだ。だからつい……。」
デレデレ~とダラシない顔をしながら、頭を掻く俺。
それを聞いた全員がピタリと止まって一斉にこちらを向いてきたため、俺はビクッ!と体を震わせた。
「????な、何だい?皆どうかした?」
どんぐりの様なパッチリお目々で俺を見る皆。
それを見回しながら尋ねると、サイモンが身を乗り出しダンッ!とテーブルを叩く。
「ど、どういう事ですか!?その女と僕、どっちが大事なんですか────っ!!」
その勢いに驚き限界まで頭を後ろに引くと、レオンの硬いお胸にゴチン。
いてて……と地味な頭の痛みを感じる────間もなく、すかさず動いたリリアちゃんがサイモンの頭を鷲掴み、そのままテーブルに思い切り叩きつけた!
「兄さん、落ち着いて?まずは事実確認が必要……そうでしょ?」
そう言ってリリアちゃんは、俺とレオン以外のメンバーへ視線を向けると、その全員がコクリッ……と頷き、一斉に胡散臭い笑顔を顔に貼り付けた。
そしてそれをキープしたまま、レイドがこれまたわざとらしくピュピュ~と口笛を吹きながら俺に話しかけてくる。
「リ~フゥゥゥ~?俺、ちょ~っと小耳に挟んだんだけどよ?
お前って年上のメスが好きなんだってな!
で?その店長さんっつーのは年上……なんだよな?」
「うん!(身体は)年上だねぇ。
まぁ、でも女性に歳を聞くなんて野暮な事できないから、正確な年齢はしらないけど……多分40代くらい?かな~。」
ニコニコと答えると、レイドはひたすら胡散臭い笑みを浮かべながら何度か頷いた。
「へ、へぇ~……。────で?お前、そのメスの事好きなっ────ふぐぅぅぅっ!!!!」
言葉を遮るように右からはモルト、左からはニールの正拳突きがレイドの腹を襲い、そのせいでレイドの体は崩れ落ち、そのまま腹を押さえて沈黙する。
それを見て大丈夫だろうか?と声を掛けようと思ったが、その前にモルトとニールがホタホタと笑いながら話しかけてきたため、意識はそっちに向いた。
133
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
いらない子の悪役令息はラスボスになる前に消えます
日色
BL
「ぼく、あくやくれいそくだ」弟の誕生と同時に前世を思い出した七海は、悪役令息キルナ=フェルライトに転生していた。闇と水という典型的な悪役属性な上、肝心の魔力はほぼゼロに近い。雑魚キャラで死亡フラグ立ちまくりの中、なぜか第一王子に溺愛され!?
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる