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第三十二章
1049 覚醒
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( ニコラ )
────バチ────ンっ!!!!!!!
大きく響く打撃音からもかなりの強さで叩いたらしく、それを食らったルィーンの体が大きな弧を描いて、勢いよく飛んでいく。
これには流石のエドワード達も対応ができず、そのままルィーンの体が地面に叩きつけられ、ゴロゴロと転がって壁に激突したのを、ただ黙って見ていた。
壁に強くぶつかったルィーンは何とか意識はある様で……ヨロヨロと上体を起こすと滝の様に流れる鼻血がドレスを汚していくのを呆然と見下ろし、悲鳴を上げる。
「 き……きゃあああああああぁぁぁ────っ!!!! 」
あまりに衝撃的な出来事に動けないでいる周囲を他所に、ダリオスはグッ!と拳を握ると、そのまま自分の顔を正面から思い切り殴りつけた!
これにより鼻は折れ曲がり、鼻や口から血が溢れる。
そしてその血をポタポタと床に落としながら、大きく顔を歪ませ叫んだ。
「 ────────……っ!!情けないっ………っ!!! 」
絞りだした様なダリオスの叫びは、ルィーンの悲鳴で騒がしい中、皆の耳に痛いほど耳に響く。
ダリオスはそのままゆっくり拳を離し、そのまま叫び続けた。
「 俺は……俺はっ……!!
俺は貴族とはどういうモノか知らずに育った田舎育ちの男爵で……こうしなければならないと言われてそれが正しいのだと思ってしまった……っ!!
心ではそうではないと思っていても……ドノバンや他の親しい友人達が必死に教えてくれても……流されてしまったんだ……。
でも────────!! 」
ダリオスは眉をグッ!と寄せ、辛そうに顔を歪めたが、直ぐに袖で乱暴に顔を擦り、輝きを取り戻した目でルィーンを睨みつけた。
「 やっと目が覚めた!!
俺は俺の正義を貫く!!貴族など関係なく、俺は俺。
このダリオスもマービンに続き、” 救世主リーフ様 ” と共にグリモア防衛戦に参戦いたします!!
ニコラ王、どうかお許しを。 」
ダリオスのグリモア参戦の宣言を聞いた周りは、またしても大騒ぎに。
ダリオスのグリモア参戦はつまり────ライロンド家の持つ最高戦力【 飛竜隊 】も参戦するという事だからだ。
「 ダリオスっ!!!貴様は伯爵家としての誇りはないのかっ!!! 」
これにはエドワードも黙っていられず怒鳴ったが……ダリオスはエドワードに対し無言で頭を下げるだけ。
発言を撤回するつもりはないという意を示した。
それに対しカールやマリナまでダリオスに叱咤するように強めの言葉をぶつけたが、やはり同様に無言で頭を下げるだけであった。
「 良くぞ言ってくれた。
勿論許す。頼んだぞ。 」
私はそれを見て申し訳ないが楽しくて楽しくて、心の中で笑いながら許しを出した。
すると今まで悲鳴を上げていたルィーンが、近くにいた回復魔法が使える者に治療をして貰ったらしく、そのまま立ち上がり激昂しながらダリオスを睨みつける。
「 ダリオォォォォォォォ─────────スっ!!!
よくもっ……よくもこの私をぉぉぉぉ────────!!!
直径の血筋でもない役立たずを拾ってやった私に手を上げるなど、絶対に許しませんわ!!
どうなるかわかっているでしょうねっ!! 」
視線だけで人が殺せそうな程睨んでくるルィーン。
その視線を真正面から受け止めたダリオスは平然とした様子で、曲がってしまった鼻をグッ!と力任せに元の位置に戻すと、鼻で笑った。
「 ────ほぅ?どうなるのだ? 」
「 ────はっ?? 」
今まで一度も逆らった事のないダリオスの強気な様子に、ルィーンはキョトンとした顔を見せたが、ダリオスのルィーンを見る目は非常に冷たい。
「 な……なにを……。 」
「 だからどうなるのだと聞いている。
お前は常に私を役立たずだと罵るが、果たして本当の役立たずはどちらだ?
飛竜達はお前に従わない。
息子であるマクベルにもマービンにもだ。
なぜだか分かるか? 」
心底呆れ果てている様に見つめるダリオスに対し、たじろいでいたルィーンだったが────直ぐに懲りずに反撃しようと口を開く。
「 そ、そんな獣の思っている事なんて知るわけないでしょうっ!!!
貴方の飛竜の躾方が下手くそだから────…… 」
「 飛竜達はかつてのライロンド家の初代に助けられ、その心の美しさに惹かれたのだ。
お前の様な中身が醜悪な女に従うわけがないだろう。
だからこそお前は竜と戦える資質を持つ私を、慌てて婿に迎え入れた。
私がいなくなればライロンド家は終わりだぞ。そんな簡単な事もわからないのか? 」
「 ………っ!!?あ………うぅ………そっ、それは………………っ。 」
言葉を失くすルィーンを見て、ダリオスはふぅ~~……と大きなため息をつくと、悲しげに視線を下げた。
「 フッ……このまま行けばそのうち飛竜達は私にも従わなくなっていただろうな。
彼らは賢く、気高い存在だから……。
きっと今まではお情けで従ってくれていたに過ぎん。
義理堅く初代の血筋を持った子孫たちを守ろうとしてくれていたのだと思う。
そんな彼らを侮辱し続けてしまったんだ。
お前は……そして俺もな。 」
ダリオスの言葉を聞いたルィーンは、手に握りしめていた扇子を思い切り床に叩きつけ、癇癪を起こす子供のように怒り狂う。
────バチ────ンっ!!!!!!!
大きく響く打撃音からもかなりの強さで叩いたらしく、それを食らったルィーンの体が大きな弧を描いて、勢いよく飛んでいく。
これには流石のエドワード達も対応ができず、そのままルィーンの体が地面に叩きつけられ、ゴロゴロと転がって壁に激突したのを、ただ黙って見ていた。
壁に強くぶつかったルィーンは何とか意識はある様で……ヨロヨロと上体を起こすと滝の様に流れる鼻血がドレスを汚していくのを呆然と見下ろし、悲鳴を上げる。
「 き……きゃあああああああぁぁぁ────っ!!!! 」
あまりに衝撃的な出来事に動けないでいる周囲を他所に、ダリオスはグッ!と拳を握ると、そのまま自分の顔を正面から思い切り殴りつけた!
これにより鼻は折れ曲がり、鼻や口から血が溢れる。
そしてその血をポタポタと床に落としながら、大きく顔を歪ませ叫んだ。
「 ────────……っ!!情けないっ………っ!!! 」
絞りだした様なダリオスの叫びは、ルィーンの悲鳴で騒がしい中、皆の耳に痛いほど耳に響く。
ダリオスはそのままゆっくり拳を離し、そのまま叫び続けた。
「 俺は……俺はっ……!!
俺は貴族とはどういうモノか知らずに育った田舎育ちの男爵で……こうしなければならないと言われてそれが正しいのだと思ってしまった……っ!!
心ではそうではないと思っていても……ドノバンや他の親しい友人達が必死に教えてくれても……流されてしまったんだ……。
でも────────!! 」
ダリオスは眉をグッ!と寄せ、辛そうに顔を歪めたが、直ぐに袖で乱暴に顔を擦り、輝きを取り戻した目でルィーンを睨みつけた。
「 やっと目が覚めた!!
俺は俺の正義を貫く!!貴族など関係なく、俺は俺。
このダリオスもマービンに続き、” 救世主リーフ様 ” と共にグリモア防衛戦に参戦いたします!!
ニコラ王、どうかお許しを。 」
ダリオスのグリモア参戦の宣言を聞いた周りは、またしても大騒ぎに。
ダリオスのグリモア参戦はつまり────ライロンド家の持つ最高戦力【 飛竜隊 】も参戦するという事だからだ。
「 ダリオスっ!!!貴様は伯爵家としての誇りはないのかっ!!! 」
これにはエドワードも黙っていられず怒鳴ったが……ダリオスはエドワードに対し無言で頭を下げるだけ。
発言を撤回するつもりはないという意を示した。
それに対しカールやマリナまでダリオスに叱咤するように強めの言葉をぶつけたが、やはり同様に無言で頭を下げるだけであった。
「 良くぞ言ってくれた。
勿論許す。頼んだぞ。 」
私はそれを見て申し訳ないが楽しくて楽しくて、心の中で笑いながら許しを出した。
すると今まで悲鳴を上げていたルィーンが、近くにいた回復魔法が使える者に治療をして貰ったらしく、そのまま立ち上がり激昂しながらダリオスを睨みつける。
「 ダリオォォォォォォォ─────────スっ!!!
よくもっ……よくもこの私をぉぉぉぉ────────!!!
直径の血筋でもない役立たずを拾ってやった私に手を上げるなど、絶対に許しませんわ!!
どうなるかわかっているでしょうねっ!! 」
視線だけで人が殺せそうな程睨んでくるルィーン。
その視線を真正面から受け止めたダリオスは平然とした様子で、曲がってしまった鼻をグッ!と力任せに元の位置に戻すと、鼻で笑った。
「 ────ほぅ?どうなるのだ? 」
「 ────はっ?? 」
今まで一度も逆らった事のないダリオスの強気な様子に、ルィーンはキョトンとした顔を見せたが、ダリオスのルィーンを見る目は非常に冷たい。
「 な……なにを……。 」
「 だからどうなるのだと聞いている。
お前は常に私を役立たずだと罵るが、果たして本当の役立たずはどちらだ?
飛竜達はお前に従わない。
息子であるマクベルにもマービンにもだ。
なぜだか分かるか? 」
心底呆れ果てている様に見つめるダリオスに対し、たじろいでいたルィーンだったが────直ぐに懲りずに反撃しようと口を開く。
「 そ、そんな獣の思っている事なんて知るわけないでしょうっ!!!
貴方の飛竜の躾方が下手くそだから────…… 」
「 飛竜達はかつてのライロンド家の初代に助けられ、その心の美しさに惹かれたのだ。
お前の様な中身が醜悪な女に従うわけがないだろう。
だからこそお前は竜と戦える資質を持つ私を、慌てて婿に迎え入れた。
私がいなくなればライロンド家は終わりだぞ。そんな簡単な事もわからないのか? 」
「 ………っ!!?あ………うぅ………そっ、それは………………っ。 」
言葉を失くすルィーンを見て、ダリオスはふぅ~~……と大きなため息をつくと、悲しげに視線を下げた。
「 フッ……このまま行けばそのうち飛竜達は私にも従わなくなっていただろうな。
彼らは賢く、気高い存在だから……。
きっと今まではお情けで従ってくれていたに過ぎん。
義理堅く初代の血筋を持った子孫たちを守ろうとしてくれていたのだと思う。
そんな彼らを侮辱し続けてしまったんだ。
お前は……そして俺もな。 」
ダリオスの言葉を聞いたルィーンは、手に握りしめていた扇子を思い切り床に叩きつけ、癇癪を起こす子供のように怒り狂う。
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