【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第三十三章

1059 爆発音の正体

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( マリオン )


────ドンッ!ドンッ!!ドンッ!!!


仕掛けたトラップ型魔道具が足元で連続して爆発し、Bランクモンスター< マグマ・レックス >が吹き飛んだ。

そしてその爆発により周りにいた別の< マグマ・レックス >や他のモンスター達も吹き飛び、それを目にしてフンッ!と鼻を鳴らす。


「 スタンティン家の次期当主である、このマリオンにとってこんな弱小モンスター共相手になるか。

まぁ、男爵程度では苦戦するだろうがな!! 」


視界に見える分には、まだ大した数はいない。

しかし新たなモンスター達の魔力反応がそこら中に存在する事を感知し、舌打ちをしながらバイクをスキル< 秘密の宝箱 >へと戻した。


盛大な嫌味を言われたモルトとニールは一瞬苦虫を噛み砕いた様な顔をしたが、直ぐにニッコリと笑顔に変える。

俺はそれを見てもう一度舌打ちをしながらスキル< マジックイリュージョン >を発動し、そこから体力と魔力の回復薬を取り出すと二人の顔にパコ──ン!と投げつけた。


「 羽虫程度の実力とはいえ今は惜しい。

さっさとそれを飲んで回復しろ、リーフ様の腰ポーチ共。 」


二人はヒクリッと口端を引きつらせたが、直ぐにそれを飲み干し「「 ありがとうございました────!!! 」」と礼を言って立ち上がる。

それを視界の端に確認しつつ、開けられたらしい防壁の穴の存在と、次々侵入してくるモンスター達の魔力反応、俺達の気配に気づいて暴れながら近づいてくる大量のモンスター達の気配を察知し、ため息をついた。


思ったよりも最悪の状況……だがここで諦めるわけにはいかない。


俺は黒く染まった空を一度見上げ、もっと強大な敵と戦っているであろうリーフ様の事を思い浮かべると、直ぐに直進してくるモンスター達をキッ!と睨みつけた。

      ・・・ ・・・
「 おいっ!モルト、ニール!!

リーフ様のためここは死ぬ気で踏ん張るぞ。分かったな? 」


初めて名前を呼ばれた二人は一瞬キョトンとした顔を見せたが、直ぐに眼の前に迫るモンスター達を睨みつける。


「 勿論です!

俺はリーフ様の取り巻き一号ですから! 」


「 俺はリーフ様の取り巻き一号なんで~ここは一番爵位の高いマリオン様に従うしかないっすね!

承知しました! 」


二人はそう返事を返すと、直ぐにモルトの方は< フラワー・フェアリー >を召喚し、その場に幻覚を創り出す。

そしてニールは多種多様のモンスターの形をしたアニマルゴーレム達を創り出し、見事な連携プレーで高ランクモンスター達を倒していく。


「 ────ふん。男爵如きが悪くない動きだ。

まぁ、リーフ様のお側に仕えるなら、そんなモノ下の下だがな! 」


俺は憎まれ口を叩きながら、負けじとスキルを発動し、丸みを帯びた白い鎧を装備した人形魔道具を10体、ゴツい鎧を装備した人形魔道具を7体、赤いマントをつけた白い鎧の人形魔道具を5体、一気に召喚した。



<魔操技師の資質> (ユニーク固有スキル)

< チェス盤の支配者 >

チェスの駒をモチーフにした人形魔道具を召喚し、それぞれを自在に操る事ができる召喚系攻撃スキル

種類は【 キング 】【 クィーン 】【 ビショップ 】【 ルーク 】【 ナイト 】【 ポーン 】

その強さは召喚者の魔道具作製レベル、ステータス値、器用さにより決定する

更に駒ごとに特性があり、魔力消費量も異なるため使用時には魔力残高に注意が必要

(発現条件) 

一定人数以上の集団の上に立ち、孤独、プレッシャー、外界からの重圧に晒された経験があり、かつ一定以下の精神汚染度、一定以上の精神安定状態を保つ事

一定以上の魔道具作製レベル、ステータス値、器用さを持っている事




丸みを帯びた白い鎧は【 ポーン 】

スタンダードな剣と盾を装備。


大きくゴツい鎧は【 ルーク 】

守備に優れたルークは大きな盾を持ち、最前線に構える。


赤いマントをつけた白い鎧は【 ナイト 】

攻撃に優れたナイトは、高火力が出せる大剣を装備しルークの後ろへついた。


そして駒達は、人と同じ様に得意属性を生かしチームワークを組んでバッサバッサと敵を倒していく。


「 これだけ強い魔道具を作り出せるとは……流石は高位貴族……。 」

「 悔しいけど心強いっす~。 」


俺の魔道具を見たモルトとニールはブツブツと不満を漏らしていたが、それに刺激を受けて更にやる気満々な様子で敵を倒していった。


そうして辺り一帯のモンスター達を全て吹き飛ばしたが、とにかく次から次へと湧いてくるモンスターに汗を掻く。

まだ余裕はあるが、それは無限ではない。

俺は自身のストックしている回復系アイテムを頭の中で数えながら、クソっ!と悪態をついた。


「 一体どれほどのモンスターが襲ってくるのか……全く減った気がしない。 」


「 突然街中から爆発音が聞こえたのと同時に沢山のモンスター達が一瞬で現れたんです。 」


「 それから壁が壊れる音がして……気がつけば中と外とでとんでもない数のモンスター達がウジャウジャと……。 」


「 ……爆発音……? 」


モルトとニールが状況説明をすると、だいたいの状況が読めてきた。
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