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第三十四章
1097 好きなモノはなに?
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( ルル )
「 だいだいねぇ~あんたはちょっと、資質が~才能が~とか気にし過ぎ!
そもそも皆が皆、100%自分の才能に沿った生き方をしてないだろう?
現にあの伝説の料理人< ムーシェ >だって、私と同じ系統の資質だっているのに、戦闘職顔負けの強さを持っているらしいじゃないか。
結局は何になりたいかっていう心が大事ってこと! 」
母とほぼ同じ系統の資質を持った< ムーシェ >さんは、母の憧れの料理人で、自分の料理の腕に自信を失くした時に、その人の料理を食べた事で凄く感動したのだとか。
使う食材は自分で取りに行く!
大怪我を追っても、ニコニコと楽しそうに調理をする姿が励みになって今があると、以前聞いた事がある。
「 ……心が大事……。 」
ボソッと呟くと、それが聞こえた母は大きく頷いた。
「 そうそう。
もしあんたがその資質を活かすとしても、ただ漠然とその資質を使わなきゃ!としか思ってないなら、それはゴミ以下の価値しかないよ。
つまり、あんたがこれからやること!
その1! ” 好きなもの、やりたい事を見つける! ”
その2! ” それに向かって努力する! ”
それだけさ。
資質は料理を作る時に便利な調理器具と同じ。
夢を叶えるための便利な道具とでも考えとけばいい。
だから今は使えないならそのへんに転がしときな。
ほらほら、ルルが今好きなモノはなんだい? 」
突然の問いかけにドキッ!としながらも「 ……小説を読むのが好き……。 」と答えると、母はまたウンウン!と大きく頷く。
「 じゃあ、まずはそこから広げていって、最後は夢に形を変えればいい。
頑張んな。 」
母はヒラヒラと手を振り、そのまま笑いながら調理場に行ってしまった。
あれ……?なんか誤魔化された??
すっかり引いた涙の後をゴシゴシと擦りながらそう思ったが、とりあえず母は全力で私の事を想ってくれているという事が伝わり、なんとなく背中がこそばゆくなる。
「 ……自分の好きな事を見つけて努力する……か。 」
ボンヤリだが、自分の好きな事はある。
そしてその形を変えていくには、今度は努力が必要だ。
じゃあ、自分にできる事ってなんだろう??
とりあえずモヤモヤ~と自分という人間の事を思いだしていく。
まず小学院での座学は……まぁ、真ん中。
つまりは平均点レベルだが、貴族様もいる中でこれは中々だったと思っている。
剣や体術は……ビリかたまにビリから2番目になることもあるくらい。
魔法はそもそもガタガタ震えて使えず断念。
手先は……不器用。
洗い物は落としてお皿を割るし、洗濯物も一緒に飛ばされて洗い直しのときも結構ある。
顔は美人とは結構な距離がある感じがあるし、スタイルもやや痩せ型寄りの普通体型。
争う事は大嫌いで、そんな事をするくらいならどうぞ~と渡してしまう性格に、極度の怖がり、小心者。
考えれば考える程、酷いモノしか出なくてズ──ン……と凹んでいく心を感じ、ブンブン!と首を振る。
そして、ぼんやりとだがある好きなモノの事を考えた。
好きな事は小説を読む事!
特に群を抜いて恋愛小説が大好きで、新作のチェックは毎日本屋に行ってしている。
でも……男の人と話すのは苦手で、おつきあいやデートはおろか、あいさつすらできな~い!
改めて振り返ると、自分の低スペックに思わず気絶しそうになったが、何とか踏ん張り両頬を叩く。
それでもやれる事をやってみよう!
そうして私はその日から必死に色々な事を考え、自分という存在の可能性を模索し始めた。
そもそもなんで私は恋愛小説が好きなのか?
そんな原点とも言える事を必死に考えると、” 主人公の女の子が山あり谷ありの沢山の困難に立ち向かい、やがてヒーローである男の子と共にハッピーエンドを迎えるのが好きだから ” という答えに辿り着く。
しかし……実は最後のハッピーエンドが好きなわけではない。
私が好きなのは、その ” 山あり谷あり ” な所。
主人公が悩みながらも必死に努力する姿。
そしてどんなに辛くても諦めない心と、すれ違いながらもお互いを信じ抜くキラキラした愛。
そんな必死に努力する姿のどれもが、私の心を熱くしてくれた。
客観的に見る私にはない主人公の強さと、二人のお互いを思い合う心が、感動を生み出し幸せな気分にしてくれるから私は恋愛小説が好きなのだ。
ただ……。
私は腕を組み、困った様に目を閉じる。
その主人公に100%共感できるかというと、答えは ” NO ”
恋愛の一つもしたことがない私にその気持ちはまだ分からない。
しかし主人公が同性であるが故に、小説を読む時はどうしても主観的な見方になってしまうので、それに違和感というか……チグハグさをどうしても感じてしまっていた。
更に主観的になってしまうと、どうしても小説を広い視野で見ることができなくなってしまい、それが一番嫌だと私は強く思う。
主人公達以外の人たちにもそれぞれ沢山の考えや想い、生きてきた人生があって、それが主観的になりすぎると気付けない。
そのせいでせっかくのその世界観がぼやけてしまうのが悲しい。
じゃあ主人公が男の物語なら……と考えて片っ端から読んで見たが、今度はヒロインである女の子にこれまた同性であるが故の主観的な思いを感じてしまい、客観的に見るのが難しかった。
「 だいだいねぇ~あんたはちょっと、資質が~才能が~とか気にし過ぎ!
そもそも皆が皆、100%自分の才能に沿った生き方をしてないだろう?
現にあの伝説の料理人< ムーシェ >だって、私と同じ系統の資質だっているのに、戦闘職顔負けの強さを持っているらしいじゃないか。
結局は何になりたいかっていう心が大事ってこと! 」
母とほぼ同じ系統の資質を持った< ムーシェ >さんは、母の憧れの料理人で、自分の料理の腕に自信を失くした時に、その人の料理を食べた事で凄く感動したのだとか。
使う食材は自分で取りに行く!
大怪我を追っても、ニコニコと楽しそうに調理をする姿が励みになって今があると、以前聞いた事がある。
「 ……心が大事……。 」
ボソッと呟くと、それが聞こえた母は大きく頷いた。
「 そうそう。
もしあんたがその資質を活かすとしても、ただ漠然とその資質を使わなきゃ!としか思ってないなら、それはゴミ以下の価値しかないよ。
つまり、あんたがこれからやること!
その1! ” 好きなもの、やりたい事を見つける! ”
その2! ” それに向かって努力する! ”
それだけさ。
資質は料理を作る時に便利な調理器具と同じ。
夢を叶えるための便利な道具とでも考えとけばいい。
だから今は使えないならそのへんに転がしときな。
ほらほら、ルルが今好きなモノはなんだい? 」
突然の問いかけにドキッ!としながらも「 ……小説を読むのが好き……。 」と答えると、母はまたウンウン!と大きく頷く。
「 じゃあ、まずはそこから広げていって、最後は夢に形を変えればいい。
頑張んな。 」
母はヒラヒラと手を振り、そのまま笑いながら調理場に行ってしまった。
あれ……?なんか誤魔化された??
すっかり引いた涙の後をゴシゴシと擦りながらそう思ったが、とりあえず母は全力で私の事を想ってくれているという事が伝わり、なんとなく背中がこそばゆくなる。
「 ……自分の好きな事を見つけて努力する……か。 」
ボンヤリだが、自分の好きな事はある。
そしてその形を変えていくには、今度は努力が必要だ。
じゃあ、自分にできる事ってなんだろう??
とりあえずモヤモヤ~と自分という人間の事を思いだしていく。
まず小学院での座学は……まぁ、真ん中。
つまりは平均点レベルだが、貴族様もいる中でこれは中々だったと思っている。
剣や体術は……ビリかたまにビリから2番目になることもあるくらい。
魔法はそもそもガタガタ震えて使えず断念。
手先は……不器用。
洗い物は落としてお皿を割るし、洗濯物も一緒に飛ばされて洗い直しのときも結構ある。
顔は美人とは結構な距離がある感じがあるし、スタイルもやや痩せ型寄りの普通体型。
争う事は大嫌いで、そんな事をするくらいならどうぞ~と渡してしまう性格に、極度の怖がり、小心者。
考えれば考える程、酷いモノしか出なくてズ──ン……と凹んでいく心を感じ、ブンブン!と首を振る。
そして、ぼんやりとだがある好きなモノの事を考えた。
好きな事は小説を読む事!
特に群を抜いて恋愛小説が大好きで、新作のチェックは毎日本屋に行ってしている。
でも……男の人と話すのは苦手で、おつきあいやデートはおろか、あいさつすらできな~い!
改めて振り返ると、自分の低スペックに思わず気絶しそうになったが、何とか踏ん張り両頬を叩く。
それでもやれる事をやってみよう!
そうして私はその日から必死に色々な事を考え、自分という存在の可能性を模索し始めた。
そもそもなんで私は恋愛小説が好きなのか?
そんな原点とも言える事を必死に考えると、” 主人公の女の子が山あり谷ありの沢山の困難に立ち向かい、やがてヒーローである男の子と共にハッピーエンドを迎えるのが好きだから ” という答えに辿り着く。
しかし……実は最後のハッピーエンドが好きなわけではない。
私が好きなのは、その ” 山あり谷あり ” な所。
主人公が悩みながらも必死に努力する姿。
そしてどんなに辛くても諦めない心と、すれ違いながらもお互いを信じ抜くキラキラした愛。
そんな必死に努力する姿のどれもが、私の心を熱くしてくれた。
客観的に見る私にはない主人公の強さと、二人のお互いを思い合う心が、感動を生み出し幸せな気分にしてくれるから私は恋愛小説が好きなのだ。
ただ……。
私は腕を組み、困った様に目を閉じる。
その主人公に100%共感できるかというと、答えは ” NO ”
恋愛の一つもしたことがない私にその気持ちはまだ分からない。
しかし主人公が同性であるが故に、小説を読む時はどうしても主観的な見方になってしまうので、それに違和感というか……チグハグさをどうしても感じてしまっていた。
更に主観的になってしまうと、どうしても小説を広い視野で見ることができなくなってしまい、それが一番嫌だと私は強く思う。
主人公達以外の人たちにもそれぞれ沢山の考えや想い、生きてきた人生があって、それが主観的になりすぎると気付けない。
そのせいでせっかくのその世界観がぼやけてしまうのが悲しい。
じゃあ主人公が男の物語なら……と考えて片っ端から読んで見たが、今度はヒロインである女の子にこれまた同性であるが故の主観的な思いを感じてしまい、客観的に見るのが難しかった。
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