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第三十四章
1102 街の人達の決意
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( ルル )
するとそこにはグリモアで農業を営んでいる【 農業組合 】のおじいちゃんが顔を真っ赤にして大激怒していた。
ポカン……とそのおじいちゃんを見つめる皆の視線など気にもせず、そのおじいちゃんはダダッ!!!と走り自分の荷物が纏めてある場所へ走る。
そして農業用のクワを手に取り、それを空に掲げて ” うおおおおお────!! ” と叫んだ。
「 ワシの大事な大事な畑をめちゃくちゃにしおって!あの畜生どもがぁぁ!!
儂ら農夫にとって畑やそこから採れる作物は我が子同然!
それを救って下さった救世主様が今、戦っておられる!
更には王女様や儂らより遥かに下の子供たちもじゃ!!
今こそワシのクワの威力をモンスター共に見せつけてやる時がきた!!
ワシも一緒に戦うぞぉぉぉぉ────────!!! 」
「 お……お父さん…… 」
そのままブンブン!!と大きくクワを振り回し始めたおじいちゃんを見て、その娘さんらしき女の人が呟くと、周りにいた農業組合の人たちが一人、また一人と立ち上がり、自身の愛用のクワや鎌などの農具を手に取りニヤッと笑った。
「 ったく、じいさん無理すんなよな~。
モンスター倒す前にショック死すんぞ!
俺達だって同じ気持ちだ。
せっかく救世主様に救ってもらった畑、また取り返さないと罰が当たるってもんよ。 」
「 そうだそうだ!
それによ、王女様やまだ成人前の学院生達だって戦っているらしいじゃねぇか。
お貴族様だって皆この街のために戦いに参加し始めたみたいだしな。
皆必死に戦ってくれているのに、街に住んでいる俺達が戦わねぇわけには行かねぇよ。 」
こんな絶望的な状況でも、リーフさんは元凶である化け物と、そして王女様も学院に通う子供たちに貴族様達、守備隊に冒険者、傭兵ギルド……全員がこの街を守るために戦ってくれているのだ。
その中でただここで震えて待つだけ。
それに我慢できない人たちは……どうやら農業組合の人たちだけではなかったらしい。
一人、また一人と立ち上がり、ダダッ!!と走っては自身の愛用の道具を持って戻ってきた。
「 俺達【 木こり組合 】だってそうさ!
それに関しては誇りがある!
それをめちゃくちゃにするモンスター達を一匹でも多く倒してやるさ!
そうでもしねぇと、恩人である救世主様に合わす顔がねぇもんな。 」
「 ウチの【 酪農組合 】だってそうだぜ。
モンスター共、俺達の大事な大事な家畜を食い荒らしやがったんだ!!
その敵を討ってくれた救世主様に御恩を返すチャンスだ。
腕がなるってもんよ~。 」
斧を持って力こぶをみせてくる木こりさん達と、スコップや巨大ブラシを持って擦る様な動きを見せてくる酪農組合の皆。
それを押しのけてハサミや針などを持った集団と、キラキラと宝石の様に輝く美しい男女の集団が前に出てくる。
「 私達【 洋裁組合 】だってそうよ~。
モンスター達を倒したら、とっても良質な毛皮がた~くさん手に入りそうね。
また救世主様用に洋服を沢山作って持って行くわ~。 」
「 あら~!じゃあ新作のゴージャスなドレスもお願いね♡楽しみ~。
リーフ君は荒れていた歓楽街を救ってくれた救世主様だもの~。
まだお店でサービスはできないから、こういった形で恩は返さないと♡
夜の人間は義理人情をしっかり返すのが絶対ルールだからね。 」
パチンッ!とウインクする綺麗な女性に、男の人たちがメロメロ~となっていると身軽そうな集団達が前にトンッと飛び出し、胸を叩く。
「 俺達【 郵便隊 】も救世主様には恩があります。
安全に郵便配達できる様になったのは彼のお陰ですから!
それに俺は、モンスターに追われて食われる直前に救世主様に助けられました。
それに気づかず行ってしまいましたがね。
だから俺も勝手に恩返しさせてもらいますよ。 」
「 ハハハッ!俺もあったぜ!そんな事~!
じゃあ、俺もひっそりと恩返しするか! 」
「 私も~!
戦闘経験なんてないけど、実は落とし穴作りならちょっと自信あるのよね~。
掘って掘って掘りまくるわ! 」
それぞれの立場から皆リーフさんに恩があるらしく、やる気満々な様子を見て、私は圧倒されてしまいポカンと立ち尽くす。
たしかに現在教会の方へ沢山の専門家達が到着し始めたため、人手は足りてきている。
戦いに出る事は可能。
しかし────……
「 だけど、問題はそれぞれの有利属性を如何に活かした戦いができるかって所ね。
戦闘経験が全くない人間がやみくもに突っ込んでいっても、怪我人が増えちゃうだけだわ……。 」
冷静なニーナさんがそう言ってくれて、その場の全員が頭を抱えて悩み始めた。
戦闘経験がゼロとなれば、最大限被害を出さないためには自身の持つ有利属性を最大限に活かす必要がある。
それには情報は勿論のこと、もっとも大事なのは、その情報を統括し的確な指示を瞬時に出せる者の存在だ。
例えば統率系資質を持つ様な者が……。
するとそこにはグリモアで農業を営んでいる【 農業組合 】のおじいちゃんが顔を真っ赤にして大激怒していた。
ポカン……とそのおじいちゃんを見つめる皆の視線など気にもせず、そのおじいちゃんはダダッ!!!と走り自分の荷物が纏めてある場所へ走る。
そして農業用のクワを手に取り、それを空に掲げて ” うおおおおお────!! ” と叫んだ。
「 ワシの大事な大事な畑をめちゃくちゃにしおって!あの畜生どもがぁぁ!!
儂ら農夫にとって畑やそこから採れる作物は我が子同然!
それを救って下さった救世主様が今、戦っておられる!
更には王女様や儂らより遥かに下の子供たちもじゃ!!
今こそワシのクワの威力をモンスター共に見せつけてやる時がきた!!
ワシも一緒に戦うぞぉぉぉぉ────────!!! 」
「 お……お父さん…… 」
そのままブンブン!!と大きくクワを振り回し始めたおじいちゃんを見て、その娘さんらしき女の人が呟くと、周りにいた農業組合の人たちが一人、また一人と立ち上がり、自身の愛用のクワや鎌などの農具を手に取りニヤッと笑った。
「 ったく、じいさん無理すんなよな~。
モンスター倒す前にショック死すんぞ!
俺達だって同じ気持ちだ。
せっかく救世主様に救ってもらった畑、また取り返さないと罰が当たるってもんよ。 」
「 そうだそうだ!
それによ、王女様やまだ成人前の学院生達だって戦っているらしいじゃねぇか。
お貴族様だって皆この街のために戦いに参加し始めたみたいだしな。
皆必死に戦ってくれているのに、街に住んでいる俺達が戦わねぇわけには行かねぇよ。 」
こんな絶望的な状況でも、リーフさんは元凶である化け物と、そして王女様も学院に通う子供たちに貴族様達、守備隊に冒険者、傭兵ギルド……全員がこの街を守るために戦ってくれているのだ。
その中でただここで震えて待つだけ。
それに我慢できない人たちは……どうやら農業組合の人たちだけではなかったらしい。
一人、また一人と立ち上がり、ダダッ!!と走っては自身の愛用の道具を持って戻ってきた。
「 俺達【 木こり組合 】だってそうさ!
それに関しては誇りがある!
それをめちゃくちゃにするモンスター達を一匹でも多く倒してやるさ!
そうでもしねぇと、恩人である救世主様に合わす顔がねぇもんな。 」
「 ウチの【 酪農組合 】だってそうだぜ。
モンスター共、俺達の大事な大事な家畜を食い荒らしやがったんだ!!
その敵を討ってくれた救世主様に御恩を返すチャンスだ。
腕がなるってもんよ~。 」
斧を持って力こぶをみせてくる木こりさん達と、スコップや巨大ブラシを持って擦る様な動きを見せてくる酪農組合の皆。
それを押しのけてハサミや針などを持った集団と、キラキラと宝石の様に輝く美しい男女の集団が前に出てくる。
「 私達【 洋裁組合 】だってそうよ~。
モンスター達を倒したら、とっても良質な毛皮がた~くさん手に入りそうね。
また救世主様用に洋服を沢山作って持って行くわ~。 」
「 あら~!じゃあ新作のゴージャスなドレスもお願いね♡楽しみ~。
リーフ君は荒れていた歓楽街を救ってくれた救世主様だもの~。
まだお店でサービスはできないから、こういった形で恩は返さないと♡
夜の人間は義理人情をしっかり返すのが絶対ルールだからね。 」
パチンッ!とウインクする綺麗な女性に、男の人たちがメロメロ~となっていると身軽そうな集団達が前にトンッと飛び出し、胸を叩く。
「 俺達【 郵便隊 】も救世主様には恩があります。
安全に郵便配達できる様になったのは彼のお陰ですから!
それに俺は、モンスターに追われて食われる直前に救世主様に助けられました。
それに気づかず行ってしまいましたがね。
だから俺も勝手に恩返しさせてもらいますよ。 」
「 ハハハッ!俺もあったぜ!そんな事~!
じゃあ、俺もひっそりと恩返しするか! 」
「 私も~!
戦闘経験なんてないけど、実は落とし穴作りならちょっと自信あるのよね~。
掘って掘って掘りまくるわ! 」
それぞれの立場から皆リーフさんに恩があるらしく、やる気満々な様子を見て、私は圧倒されてしまいポカンと立ち尽くす。
たしかに現在教会の方へ沢山の専門家達が到着し始めたため、人手は足りてきている。
戦いに出る事は可能。
しかし────……
「 だけど、問題はそれぞれの有利属性を如何に活かした戦いができるかって所ね。
戦闘経験が全くない人間がやみくもに突っ込んでいっても、怪我人が増えちゃうだけだわ……。 」
冷静なニーナさんがそう言ってくれて、その場の全員が頭を抱えて悩み始めた。
戦闘経験がゼロとなれば、最大限被害を出さないためには自身の持つ有利属性を最大限に活かす必要がある。
それには情報は勿論のこと、もっとも大事なのは、その情報を統括し的確な指示を瞬時に出せる者の存在だ。
例えば統率系資質を持つ様な者が……。
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