【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第三十六章

1138 現実?

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( マリナ )

「 まさか本当にライトノア学院を受けるだなんて!

だって不動の中学院NO・1中学院ですよ?

己の実力も満足に分からないとは……その時点で知力が足りていない証拠です。

やはり外見が醜い者の厚かましさと愚かさは我々の考えるレベルを遥かに超えますね! 」


おかしくて、おかしくて堪らない!と、言わんばかりにそう言い放ったグリードを見て、次にプッ!と吹き出したのはシャルロッテだった。


「 フフッ、確かにお兄様の言う通りですわ。

有名な高位貴族でさえ不合格になることも多いと言うのに……。

わざわざ恥をさらしに行くなんて、本当に外見のよろしくない者達の考える事は、私には分かりかねますわ。 」


そのままクスクスと笑うグリードとシャルロッテのお陰で、家族の間には穏やかな雰囲気が漂い、私とカール、ジョンも笑顔になる。

レガーノに置いてきたアレは、途中まで我々の息がかかった道具達に見張らせていて、その報告からは、ただ泣いてゴネているだけのわがまま放題の子供になっていると聞いてきた。
 

” 真面目に授業に取り組もうとしたら、どんな手を使ってもよいから妨害しろ ”


そう命じていたので、例えカルパスが家庭教師をしていた男を解雇した所で、手遅れ。

それにまだもう一人の忠実な道具であるマリアンヌが屋敷に残っていて、ありとあらゆる手で嫌がらせを続けていたため、あの様子では何もせずとも勝手に墜ちているだろうと思っていた。


いかにカルパスが猪口才な手を使ったとしても、それ以上に雇う人員は押さえ込んでやったので、その時点でどうするこもできまい。

それから雇う事を許したのは、無職の野良料理人と平民出のただの庭師だけで、護衛はカルパスの娘の守りに特化しているだけの小娘だけ。

元第二騎士団団長のドノバンだけは厄介だが、流石に泣きわめく子供相手に苦戦していると聞いていたので、多少剣を教えられたくらいでは何の脅威もない。


だからすっかり警戒の目を緩めていたのだが、そんな中でライトノア学院の受験というありえない情報が入ってきて、私とカールは笑ってしまった。

ちょうどそれを初めて聞いた時の事を思い出し吹き出してしまうと、カールも同時にそれを思い出したのか、私同様フッと吹き出す。

そして更に追い詰められたらしいカルパスは、アレが小学院に入学前にとんでもない存在を専属護衛に雇いたいと願いを出してきた。


レガーノに住み着く ” 呪いの化け物 ” を。


私達が街を去った後、小耳に挟んだ、どこぞやの娼婦が生んだその ” 呪いの化け物 ”

その存在を討伐して欲しいという届出が、街の者達から国に上がってはいたが、勿論それを私達は握りつぶした。


偶然にもその ” 呪い ” によってアレが死んでくれれば、ラッキー。

そう思っての放置だったが、まさか自分からその ” 呪い ” に近づくとは!


その知らせを聞いて、直ぐに許可をだしたのは言うまでもない。


その化け物は酷く弱っていて、ガリガリのみすぼらしい容姿をしているそうで、勿論まともな教育など今まで受けずに、森の入口付近に捨てられていたらしい。

そのため、いざという時は戦う事などできず、教養についても文字を読む事だって恐らくできない。

それどころかまともに話す事すらできないだろうと思われた。


そんなモノを雇った所で、肉の盾にすらならない事は明白だ!


相当追い詰められているカルパスに対し、私とカールの気分はス~ッと晴れやかになり、なんて理想的な展開なのだろう!と喜んだ。

落ちると分かっているライトノア中学院の受験を希望するなど、アレの教育は思った以上に上手くいかなかった事がよく分かった。


「 頭の悪いモノの行動には、本当にびっくりさせられるね。

己の実力すら分からないのだから。

それにもう一つとびきりの話題がある。

なんと、アレは ” 呪いの化け物 ” までライトノア学院の試験を受けさせるつもりらしいね。

おかしくておかしくて、ついOKを出してしまったよ。

一体どうなるか見ものだね。 」


「 えっ??奴隷を中学院に?? 」


グリードは信じられないのか、それを伝えたカールに対し疑いの目を向けたが、私もそれに頷くと、またシャルロッテと共に大笑いをし始める。

そんな幸せな家族団らんのお陰で、最近の憂いは一旦鳴りを潜めた。


そしてその受験日に合わせて、かねてから計画していたアレの暗殺計画がついに実行に移せると聞き、私とカールは喜びに涙し、今か今かとその計画が実行される日を待つ。


Sランク傭兵パーティー【 神の戯れ 】

以前よりメルンブルク家を支えし、最高のビジネスパートナー。


その者達の手に掛かれば、子供一人など余裕で消せるだろうと思ったが、せっかくのお祭りだと、沢山のAランク傭兵達も投入し、まさに完璧な状態でアレの暗殺に挑んだ。


その結果は────────完全なる我々の敗北であった。



【 神の戯れ 】メンバーは全滅。

更に他のAランク傭兵達も同じく全滅。


これは本当に現実……??

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