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第四十六章
1448 憎しみでできた世界だった
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( オリビア )
「 弱ぇクソゴミ共が調子に乗りやがってぇ……うっとおしい。
まぁ、イキってられるのも今の内だけどな。
ほ~ら、前から来たぜぇ~? 」
父がチラッと私達の前方を見ると、巨大な体を揺らしながらこちらに向かってくる恐ろしいモンスターの姿が見えた。
見上げるくらいの巨大なヘビの姿……。
巨大な体の上にはスッキリとした小さめの顔がついているが、口は大きく裂けていて長い舌をウネウネと動かす。
そしてそんな口から垂れる大量のヨダレが地面に落下すると、ジュ~……ジュ~……と大きな溶解音と煙を出していた。
高ランクモンスター< 貪食・アナコンダ >!!
初めて見た圧倒的なパワーを持つモンスターに、全員が息を飲むと、そいつはなんともマイペースに前に進み……直ぐに地面に倒れ込んでいる負傷したままの父と母のお仲間達に目をつける。
「 ……えっ……?? 」
「 ……はっ??……えっ?嘘だろう……? 」
全員が助けを求め、建物の上に避難している父と母を見上げたが……二人の目に写るのは ” 愉快 ” だ。
クズにとっては、仲間も楽しむためのただの道具。
それはお互い様だから……助けるなんて、得が上回らなければしない。
つまり私ごときにあっさり負けた役に立たない道具は……ココで破棄した方が得だと思ったということ。
「 やめ……っ!! 」
「 たっ……助けてくれぇぇぇぇ────!!! 」
破棄が決定した道具達は、次々と< 貪食・アナコンダ >に溶かされ、丸呑みされ、処分されていく。
しかし、そのお陰で時間ができて、なんとか戦えそうな状態まで私も守備隊も回復し、それぞれ武器を構えた。
「 ────ふん、ゴミが最後に役に立ったな。 」
私がニヤッと笑いながら飛び出すと、守備隊がそれに合わせてバフや防御スキルを掛けてくれて、なんとか猛攻撃をしてくる< 貪食・アナコンダ >に攻撃を返す。
「 クソっ!!俺達も────!!! 」
「 負けるかぁぁぁぁ!!!! 」
守備隊も果敢に攻撃を与え、更に街の人々もそれぞれが持つユニークなスキルで戦闘を助けた。
それが苦しみもがく人々のショーを見たかった父と母としては大誤算だったのだろう。
随分と癇に障った様だ。
「 クソ、クソ、クソぉぉぉ!……オリビアめっ!
こんなことなら、もっと前にぶっ殺しておけばよかったぜ!!
────あぁ~!そうだ。 」
父は途端に怒りに歪めていた顔を笑顔に変え、腰に装着していたタガーを抜く。
すると……それを空高く投げ上げた!
< 狂闘人の資質 > ( ユニーク固有スキル )
< 血劇の雨 >
小型武器指定スキル
小型武器を空に投げ、その実態残像を大量に創り出して地上に降らせる広範囲型攻撃スキル
追尾効果もあるため、避けてもずっと負ってくる
攻撃対象が多く、更にそのステータス値が低い程、撲滅力は高くなり、そのダメージ分回復する事ができる
(発現条件)
一定以上の攻撃力、武器の熟練度、残忍、非情、奪った命の数、更にその対象と自分のレベルに大きな差がある事
一定以下の精神汚染度である事
父の投げたタガーは分裂し、そのまま下へと降り注いできたので、それを私と守備隊でたたき落とす。
「 ~……っホントにクソだなっ!! 」
そんな悪態とともに叫んだが、落としきれなかった攻撃が肌を浅くだが切り裂いてきて痛みに顔を歪めた。
その隙が全体に生まれた事で、一瞬< 貪食・アナコンダ >から意識が外れたのがまずかった様だ。
奴は唯一避難していない弱々しい子供……ジーナに目をつけ、まるで剣の様に変形させた尻尾を横に大きく振った。
「 ────っ!!ジーナ!! 」
ジーナの父親が手を伸ばしたが……間に合わない!!
────ズバッ!!!!!
肉が切り裂かれる音と共に勢いよく吹き出す血……それを全員が唖然とした顔で見つめたが────大丈夫。
ジーナは無事だった。
「 お……お姉さん……? 」
聞こえるのは、後ろからする震える声のジーナの声と、自分の心臓の音だけ。
私はガクガクと震える足で踏ん張り、< 貪食・アナコンダ >の攻撃を剣で受け止めていた。
受け止めたといっても、その衝撃と強さで体には相当なダメージが加わり、体中の骨が折れたみたいだし、それに皮膚が柔らかい顔には横一線に深くえぐれる様な傷が走っている。
顔からはそのせいで血がダラダラと垂れていて地面に落ちる度に、ジーナが息を飲む音がする。
痛い……でも……こんなモノは大したモノではない。
私はこれ以上の事をジーナにしようとしていたんだから。
「 クっ……ククッ……。
こんなモノ……与えたら……恨みと憎しみしか……残らない。
あの世界は……きっと恨みと憎しみでできた世界だったんだ。
本当に……心は……怖い……。 」
ブツブツと呟いた後、自分の中に新たな力が目覚めたのを感じ、言葉も出ない様子のジーナを振り返り、ニコッと笑った。
「 ありがとう。 」
私は、そのまま思い切り剣を振って奴の尻尾を弾き飛ばすと、そのまま腰を落としスキルを発動する。
「 弱ぇクソゴミ共が調子に乗りやがってぇ……うっとおしい。
まぁ、イキってられるのも今の内だけどな。
ほ~ら、前から来たぜぇ~? 」
父がチラッと私達の前方を見ると、巨大な体を揺らしながらこちらに向かってくる恐ろしいモンスターの姿が見えた。
見上げるくらいの巨大なヘビの姿……。
巨大な体の上にはスッキリとした小さめの顔がついているが、口は大きく裂けていて長い舌をウネウネと動かす。
そしてそんな口から垂れる大量のヨダレが地面に落下すると、ジュ~……ジュ~……と大きな溶解音と煙を出していた。
高ランクモンスター< 貪食・アナコンダ >!!
初めて見た圧倒的なパワーを持つモンスターに、全員が息を飲むと、そいつはなんともマイペースに前に進み……直ぐに地面に倒れ込んでいる負傷したままの父と母のお仲間達に目をつける。
「 ……えっ……?? 」
「 ……はっ??……えっ?嘘だろう……? 」
全員が助けを求め、建物の上に避難している父と母を見上げたが……二人の目に写るのは ” 愉快 ” だ。
クズにとっては、仲間も楽しむためのただの道具。
それはお互い様だから……助けるなんて、得が上回らなければしない。
つまり私ごときにあっさり負けた役に立たない道具は……ココで破棄した方が得だと思ったということ。
「 やめ……っ!! 」
「 たっ……助けてくれぇぇぇぇ────!!! 」
破棄が決定した道具達は、次々と< 貪食・アナコンダ >に溶かされ、丸呑みされ、処分されていく。
しかし、そのお陰で時間ができて、なんとか戦えそうな状態まで私も守備隊も回復し、それぞれ武器を構えた。
「 ────ふん、ゴミが最後に役に立ったな。 」
私がニヤッと笑いながら飛び出すと、守備隊がそれに合わせてバフや防御スキルを掛けてくれて、なんとか猛攻撃をしてくる< 貪食・アナコンダ >に攻撃を返す。
「 クソっ!!俺達も────!!! 」
「 負けるかぁぁぁぁ!!!! 」
守備隊も果敢に攻撃を与え、更に街の人々もそれぞれが持つユニークなスキルで戦闘を助けた。
それが苦しみもがく人々のショーを見たかった父と母としては大誤算だったのだろう。
随分と癇に障った様だ。
「 クソ、クソ、クソぉぉぉ!……オリビアめっ!
こんなことなら、もっと前にぶっ殺しておけばよかったぜ!!
────あぁ~!そうだ。 」
父は途端に怒りに歪めていた顔を笑顔に変え、腰に装着していたタガーを抜く。
すると……それを空高く投げ上げた!
< 狂闘人の資質 > ( ユニーク固有スキル )
< 血劇の雨 >
小型武器指定スキル
小型武器を空に投げ、その実態残像を大量に創り出して地上に降らせる広範囲型攻撃スキル
追尾効果もあるため、避けてもずっと負ってくる
攻撃対象が多く、更にそのステータス値が低い程、撲滅力は高くなり、そのダメージ分回復する事ができる
(発現条件)
一定以上の攻撃力、武器の熟練度、残忍、非情、奪った命の数、更にその対象と自分のレベルに大きな差がある事
一定以下の精神汚染度である事
父の投げたタガーは分裂し、そのまま下へと降り注いできたので、それを私と守備隊でたたき落とす。
「 ~……っホントにクソだなっ!! 」
そんな悪態とともに叫んだが、落としきれなかった攻撃が肌を浅くだが切り裂いてきて痛みに顔を歪めた。
その隙が全体に生まれた事で、一瞬< 貪食・アナコンダ >から意識が外れたのがまずかった様だ。
奴は唯一避難していない弱々しい子供……ジーナに目をつけ、まるで剣の様に変形させた尻尾を横に大きく振った。
「 ────っ!!ジーナ!! 」
ジーナの父親が手を伸ばしたが……間に合わない!!
────ズバッ!!!!!
肉が切り裂かれる音と共に勢いよく吹き出す血……それを全員が唖然とした顔で見つめたが────大丈夫。
ジーナは無事だった。
「 お……お姉さん……? 」
聞こえるのは、後ろからする震える声のジーナの声と、自分の心臓の音だけ。
私はガクガクと震える足で踏ん張り、< 貪食・アナコンダ >の攻撃を剣で受け止めていた。
受け止めたといっても、その衝撃と強さで体には相当なダメージが加わり、体中の骨が折れたみたいだし、それに皮膚が柔らかい顔には横一線に深くえぐれる様な傷が走っている。
顔からはそのせいで血がダラダラと垂れていて地面に落ちる度に、ジーナが息を飲む音がする。
痛い……でも……こんなモノは大したモノではない。
私はこれ以上の事をジーナにしようとしていたんだから。
「 クっ……ククッ……。
こんなモノ……与えたら……恨みと憎しみしか……残らない。
あの世界は……きっと恨みと憎しみでできた世界だったんだ。
本当に……心は……怖い……。 」
ブツブツと呟いた後、自分の中に新たな力が目覚めたのを感じ、言葉も出ない様子のジーナを振り返り、ニコッと笑った。
「 ありがとう。 」
私は、そのまま思い切り剣を振って奴の尻尾を弾き飛ばすと、そのまま腰を落としスキルを発動する。
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