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第四十六章
1447 一生そこにいろ
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( オリビア )
「 ……あんな……苦しみ続け……るしか……できないヤツって……生きていて楽しい……のかねぇ……? 」
ボソボソと呟き出した私を見て、怪訝な顔をする父と母。
そんな二人の前で動き出した私の口は止められなかった。
「 やりたい事しかやらずに……いつも……誰も居場所をくれなくて……そ……んな……孤独の中生き続けるのなんざ……地獄じゃん。
可哀想だよな……哀れだよな……? 」
恐らく自分がさっき言った言葉のマネをしている事に気づいたのか、父と母の額からはピキピキと血管が走っていく音が聞こえて、フッと笑いが漏れる。
本当に可哀想なのは………?哀れなのは……?
「 そんなの……死んだほうがマシ……なんだろうが……。
私は優しくないから……そのまま一生そこを彷徨ってろ……クソ野郎共……っ。 」
────お前達だ。ば~か。
「 …………。 」
父は無言で私の頭を蹴って息の根を完全に止めようとした様だが、突然横から飛んできた小石が頭に当たり動きを止める。
無表情のその顔には、既に怒りを現す血管がいくつも浮かんでいたにも関わらずそんな事をするヤツは……?
私も父はゆっくりと小石が飛んできた方へ顔を向けたのだが、そこにいたのは……ボロボロ泣きながら石を握りしめている────ジーナであった。
ジーナは手に持つ石を父に投げ、更に足元に落ちている石を拾っては投げ拾っては投げを繰り返し、うわぁぁぁぁ!!と大声で叫ぶ。
「 なんで……なんで、そんな酷い事ばっかりできるのっ!?
あんた達なんか、モンスターよりもっと恐ろしい化け物だっ!!
消えちゃえっ!!ばかぁぁぁぁぁ────!!!! 」
ジーナの投げた石は、父に指一本で払われ当たらない。
父はそんなジーナに向かって歩きだそうとしたのだが……今度は別の方向から石が投げられ、また足を止めた。
「 ふざけるな……。子供を殴るなんて……この罰当たりな大馬鹿野郎……っ!! 」
「 人の皮を被ったモンスターめっ!!
もう限界だっ!! 」
なんと先程まで震えていた街の人々が全員石を持ち、父に向かって怒鳴りながら投げ続ける。
父は流石にこれは予想外だった様だ。
顔を赤らめ大きな舌打ちをしていたが……すぐそこまで迫っている< 貪食・アナコンダ >を見てニヤッと笑った。
「 フンッ!頭の中までゴミクズかよ。ばっかじゃねぇ~の?
ハイハイ、全員全滅コースになりました~♬
せいぜいもがき苦しんで俺を楽しませて下さいねぇ~♬ 」
父と母はトンッと飛んで、建物の屋根の上へ飛ぶ。
どうやらそこで楽しく見学する様だ。
街の人達は、もう目視できるくらい近くに迫っている< 貪食・アナコンダ >を見つめ大声で叫んだ。
「 全員何でも良い!武器を持てっ!! 」
「 子供だけ先に避難させて、戦えるヤツは戦うぞ!! 」
ワッ!!と全員が雄叫びの様なモノを上げながら、それぞれ近くの建物に入っては、剣や槍、クワや包丁などを持って出てくる。
「 お姉さん! 」
ジーナが周りの静止を振り切り直ぐに私の方へ駆け寄ってきて、怪我の状態をチェックし薬草などを押し当ててきた。
そのお陰でだいぶマシになった痛みの中、他に倒れている守備隊員達の方を見れば、全員が回復薬などの薬や薬草を当てられ、なんとか起き上がっている姿が見える。
私もなんとか立ち上がると、そのまま視線は近づいてくる< 貪食・アナコンダ >へ。
奴のランクはB。
とてもではないが、この戦力では……敵わない!
「 ……全員死ぬぞ……逃げろ。 」
私が近くに落ちていた剣を拾って言うと、街の人達は静かに「 知ってる。 」と答えた。
「 だったら早く────……っ 」
怒鳴りながら早く逃げる様に言おうとしたが、あまりにも街の人々の目が真剣そのものであったため、言葉は不自然に途切れてしまう。
そして黙った私の前で、街の人達がポツリポツリと話し出した。
「 私の母はアイツラに殺されたの。……暇つぶしだって。
おもちゃのように扱って、最後はゴミの様に殺されたわ。
大事な人を遊ぶためだけに……奪われた……。
ホントは直ぐにでも復讐してやりたかったけど……他の大事な人たちのために、我慢するしかなかったの……。 」
「 俺の兄だって……殺された。何となく目について邪魔だからって……。
悔しくて悲しくて……でも子どものために我慢しないといけなくて……必死に我慢してきたのに……。
あんたみたいなまだ小さい子供がそんなになるまで殴られてたら、もう見てみぬフリできねぇよ。 」
全員の目から涙が流れていて、それでもギラギラと目は闘志に燃えている。
そしてギロッ!と屋根の上にいる父と母を睨みつけ大声で怒鳴った。
「 このクソ野郎どもがっ!!絶対に一矢報いてやるからな────!! 」
「 首だけになっても食らいついてやるから!! 」
一人、一人、また一人と声を上げ、まるで一つの生き物の様に大きな雄叫びが上がり、それが非常に気に食わなかったのか父と母はまたしても大きな舌打ちをする。
「 ……あんな……苦しみ続け……るしか……できないヤツって……生きていて楽しい……のかねぇ……? 」
ボソボソと呟き出した私を見て、怪訝な顔をする父と母。
そんな二人の前で動き出した私の口は止められなかった。
「 やりたい事しかやらずに……いつも……誰も居場所をくれなくて……そ……んな……孤独の中生き続けるのなんざ……地獄じゃん。
可哀想だよな……哀れだよな……? 」
恐らく自分がさっき言った言葉のマネをしている事に気づいたのか、父と母の額からはピキピキと血管が走っていく音が聞こえて、フッと笑いが漏れる。
本当に可哀想なのは………?哀れなのは……?
「 そんなの……死んだほうがマシ……なんだろうが……。
私は優しくないから……そのまま一生そこを彷徨ってろ……クソ野郎共……っ。 」
────お前達だ。ば~か。
「 …………。 」
父は無言で私の頭を蹴って息の根を完全に止めようとした様だが、突然横から飛んできた小石が頭に当たり動きを止める。
無表情のその顔には、既に怒りを現す血管がいくつも浮かんでいたにも関わらずそんな事をするヤツは……?
私も父はゆっくりと小石が飛んできた方へ顔を向けたのだが、そこにいたのは……ボロボロ泣きながら石を握りしめている────ジーナであった。
ジーナは手に持つ石を父に投げ、更に足元に落ちている石を拾っては投げ拾っては投げを繰り返し、うわぁぁぁぁ!!と大声で叫ぶ。
「 なんで……なんで、そんな酷い事ばっかりできるのっ!?
あんた達なんか、モンスターよりもっと恐ろしい化け物だっ!!
消えちゃえっ!!ばかぁぁぁぁぁ────!!!! 」
ジーナの投げた石は、父に指一本で払われ当たらない。
父はそんなジーナに向かって歩きだそうとしたのだが……今度は別の方向から石が投げられ、また足を止めた。
「 ふざけるな……。子供を殴るなんて……この罰当たりな大馬鹿野郎……っ!! 」
「 人の皮を被ったモンスターめっ!!
もう限界だっ!! 」
なんと先程まで震えていた街の人々が全員石を持ち、父に向かって怒鳴りながら投げ続ける。
父は流石にこれは予想外だった様だ。
顔を赤らめ大きな舌打ちをしていたが……すぐそこまで迫っている< 貪食・アナコンダ >を見てニヤッと笑った。
「 フンッ!頭の中までゴミクズかよ。ばっかじゃねぇ~の?
ハイハイ、全員全滅コースになりました~♬
せいぜいもがき苦しんで俺を楽しませて下さいねぇ~♬ 」
父と母はトンッと飛んで、建物の屋根の上へ飛ぶ。
どうやらそこで楽しく見学する様だ。
街の人達は、もう目視できるくらい近くに迫っている< 貪食・アナコンダ >を見つめ大声で叫んだ。
「 全員何でも良い!武器を持てっ!! 」
「 子供だけ先に避難させて、戦えるヤツは戦うぞ!! 」
ワッ!!と全員が雄叫びの様なモノを上げながら、それぞれ近くの建物に入っては、剣や槍、クワや包丁などを持って出てくる。
「 お姉さん! 」
ジーナが周りの静止を振り切り直ぐに私の方へ駆け寄ってきて、怪我の状態をチェックし薬草などを押し当ててきた。
そのお陰でだいぶマシになった痛みの中、他に倒れている守備隊員達の方を見れば、全員が回復薬などの薬や薬草を当てられ、なんとか起き上がっている姿が見える。
私もなんとか立ち上がると、そのまま視線は近づいてくる< 貪食・アナコンダ >へ。
奴のランクはB。
とてもではないが、この戦力では……敵わない!
「 ……全員死ぬぞ……逃げろ。 」
私が近くに落ちていた剣を拾って言うと、街の人達は静かに「 知ってる。 」と答えた。
「 だったら早く────……っ 」
怒鳴りながら早く逃げる様に言おうとしたが、あまりにも街の人々の目が真剣そのものであったため、言葉は不自然に途切れてしまう。
そして黙った私の前で、街の人達がポツリポツリと話し出した。
「 私の母はアイツラに殺されたの。……暇つぶしだって。
おもちゃのように扱って、最後はゴミの様に殺されたわ。
大事な人を遊ぶためだけに……奪われた……。
ホントは直ぐにでも復讐してやりたかったけど……他の大事な人たちのために、我慢するしかなかったの……。 」
「 俺の兄だって……殺された。何となく目について邪魔だからって……。
悔しくて悲しくて……でも子どものために我慢しないといけなくて……必死に我慢してきたのに……。
あんたみたいなまだ小さい子供がそんなになるまで殴られてたら、もう見てみぬフリできねぇよ。 」
全員の目から涙が流れていて、それでもギラギラと目は闘志に燃えている。
そしてギロッ!と屋根の上にいる父と母を睨みつけ大声で怒鳴った。
「 このクソ野郎どもがっ!!絶対に一矢報いてやるからな────!! 」
「 首だけになっても食らいついてやるから!! 」
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