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第四十八章
1460 それぞれの気持ち
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( カルパス )
「 私はね~物心ついた頃からこんな体格で、心は乙女だったからねん……。
そのズレにとても苦しんだわ。
そのズレを周りに受け入れて貰うってとっても難しいのよ~。
” 気持ち悪い ” ” 化け物 ” って、ずっと言われ続けて……どこにも居場所、なかったのよね。 」
しみじみとした様子で語るカルロスさんは、そのまま飛び交ってきたクレイジー・アントの一匹に抱きつくと、そのまま羽交い締めに。
メキメキメキ~!!!と鈍い音を立てて締め付けられていくクレイジー・アントは、その直後爆発する様に絶命した。
カルロスさんは、その死骸をポイッと投げ捨て、パンパンと手を叩くとニコッと嬉しそうに微笑む。
「 結局、親からも見捨てられちゃってね。
それからずっと一人だった私を受け入れてくれたのは傭兵だったわ。
だからここは私の大事な居場所。
ここを通しちゃった時点で大切な場所は永遠になくなっちゃうって事なのよね~。
それって死ぬより辛いわ~ん。 」
カルロスさんは、また前から飛びかかってきたクレイジー・アントの頭を握りその動きを止めた。
そしてそのまま恐ろしい程の握力でその頭を握りつぶすと、そのまま少し離れた場所にいるクレイジー・アントの集団に向かって投げる。
ドドドド────ン!!!
まるで大爆発したように集団は派手に散り、それを見たガーナさんがフハッ!と吹き出した。
「 アタシだって一緒だよ。
アタシの家は貴族だったからねぇ~。華奢で可愛いご令嬢の笑いものだったよ。
それでもなんとか馴染もうとしたけど……まっ!全然駄目だったよ!
結局アッサリ両親から縁を切られちまって、この場所に辿り着いたって感じさ。 」
空から狙いくる羽型クレイジー・アントを一瞬で切り裂いたガーナさん。
続けて正面から来るクレイジー・アントを倒そうとすると、横から凄まじい速さで突っ込んできたタルトさんが、一瞬でバラバラにした。
「 俺もさぁ~恋愛対象は男だし?しかも、こんな女みてぇな外見なのに抱きてぇ方だし?
……そりゃ~生きづらかったよなぁ~。
周りと ” 違う ” を持つヤツってさ、結局は周りの格好の生贄にされんだよ。
だから、個性を認め合えるココが俺は気に入ってる。
他に行こうなんて思えねぇよ。 」
ガーナさんとタルトさんは、そのままこちらに向かい魔法攻撃を放つクレイジー・アントの攻撃を同時に弾き返すと、横から飛び出したのはキュイさんとベリーさんだ。
「 私達だって同じ気持ちです!
ここを出て……一体どこに行くっていうんですか! 」
「 適度なお休み!適正なお給料!そして最高の仲間達!!
これ以上の居場所なんて……私にはないんです! 」
二人は大きく振りかぶって、魔法まで使える様になったクレイジー・アントを吹き飛ばした。
すると回復スキルの様な能力を手にしたクレイジー・アントが即座にそれを使おうとしたが……モルト君とニール君の連携攻撃が炸裂し、無惨にも崩れ落ちる。
「 俺はこの大事な場所が一つでも欠けて欲しくない!
俺の綺麗な場所は……誰か一人でも欠けたら駄目なんです! 」
「 ここで一人逃げたら、もう自分だけの居場所がなくなっちゃうっす!
俺はここが大好きだから、踏ん張るっすよ~!! 」
” うおおおぉぉぉ────!! ” と二人は叫びながら、お互いのスキルを使い ” リーフ様の手 ” のゴーレムを創り出すと、また大量に生まれたクレイジー・アント達を一気に吹き飛ばした。
ワッ!!と湧く傭兵達は、全員が叫びながら、クレイジー・アント達を倒していく。
するとそれを見たクイーンは、私達の絶望する顔が見れずに面白くなかったのだろう。
大きく顔を歪ませ怒りの形相をしていた。
「 ……自分の居場所。
それを捨てる事は死ぬより辛い事……か。 」
身に覚えのある感情に困った様に笑うと、フッとある一つの絵本の存在を思い出した。
【 信道の旅人 】
これは今いる世界に疑問を持ってしまった男の話だ。
男はその疑問の答えを探すため、今いる幸せの場所を旅立ち、多くの試練を越え、苦難を越え……沢山の ” 辛い ” や ” 悲しい ” を越えていく。
そしてとうとう……世界の最果てに辿り着いた。
「 私はね~物心ついた頃からこんな体格で、心は乙女だったからねん……。
そのズレにとても苦しんだわ。
そのズレを周りに受け入れて貰うってとっても難しいのよ~。
” 気持ち悪い ” ” 化け物 ” って、ずっと言われ続けて……どこにも居場所、なかったのよね。 」
しみじみとした様子で語るカルロスさんは、そのまま飛び交ってきたクレイジー・アントの一匹に抱きつくと、そのまま羽交い締めに。
メキメキメキ~!!!と鈍い音を立てて締め付けられていくクレイジー・アントは、その直後爆発する様に絶命した。
カルロスさんは、その死骸をポイッと投げ捨て、パンパンと手を叩くとニコッと嬉しそうに微笑む。
「 結局、親からも見捨てられちゃってね。
それからずっと一人だった私を受け入れてくれたのは傭兵だったわ。
だからここは私の大事な居場所。
ここを通しちゃった時点で大切な場所は永遠になくなっちゃうって事なのよね~。
それって死ぬより辛いわ~ん。 」
カルロスさんは、また前から飛びかかってきたクレイジー・アントの頭を握りその動きを止めた。
そしてそのまま恐ろしい程の握力でその頭を握りつぶすと、そのまま少し離れた場所にいるクレイジー・アントの集団に向かって投げる。
ドドドド────ン!!!
まるで大爆発したように集団は派手に散り、それを見たガーナさんがフハッ!と吹き出した。
「 アタシだって一緒だよ。
アタシの家は貴族だったからねぇ~。華奢で可愛いご令嬢の笑いものだったよ。
それでもなんとか馴染もうとしたけど……まっ!全然駄目だったよ!
結局アッサリ両親から縁を切られちまって、この場所に辿り着いたって感じさ。 」
空から狙いくる羽型クレイジー・アントを一瞬で切り裂いたガーナさん。
続けて正面から来るクレイジー・アントを倒そうとすると、横から凄まじい速さで突っ込んできたタルトさんが、一瞬でバラバラにした。
「 俺もさぁ~恋愛対象は男だし?しかも、こんな女みてぇな外見なのに抱きてぇ方だし?
……そりゃ~生きづらかったよなぁ~。
周りと ” 違う ” を持つヤツってさ、結局は周りの格好の生贄にされんだよ。
だから、個性を認め合えるココが俺は気に入ってる。
他に行こうなんて思えねぇよ。 」
ガーナさんとタルトさんは、そのままこちらに向かい魔法攻撃を放つクレイジー・アントの攻撃を同時に弾き返すと、横から飛び出したのはキュイさんとベリーさんだ。
「 私達だって同じ気持ちです!
ここを出て……一体どこに行くっていうんですか! 」
「 適度なお休み!適正なお給料!そして最高の仲間達!!
これ以上の居場所なんて……私にはないんです! 」
二人は大きく振りかぶって、魔法まで使える様になったクレイジー・アントを吹き飛ばした。
すると回復スキルの様な能力を手にしたクレイジー・アントが即座にそれを使おうとしたが……モルト君とニール君の連携攻撃が炸裂し、無惨にも崩れ落ちる。
「 俺はこの大事な場所が一つでも欠けて欲しくない!
俺の綺麗な場所は……誰か一人でも欠けたら駄目なんです! 」
「 ここで一人逃げたら、もう自分だけの居場所がなくなっちゃうっす!
俺はここが大好きだから、踏ん張るっすよ~!! 」
” うおおおぉぉぉ────!! ” と二人は叫びながら、お互いのスキルを使い ” リーフ様の手 ” のゴーレムを創り出すと、また大量に生まれたクレイジー・アント達を一気に吹き飛ばした。
ワッ!!と湧く傭兵達は、全員が叫びながら、クレイジー・アント達を倒していく。
するとそれを見たクイーンは、私達の絶望する顔が見れずに面白くなかったのだろう。
大きく顔を歪ませ怒りの形相をしていた。
「 ……自分の居場所。
それを捨てる事は死ぬより辛い事……か。 」
身に覚えのある感情に困った様に笑うと、フッとある一つの絵本の存在を思い出した。
【 信道の旅人 】
これは今いる世界に疑問を持ってしまった男の話だ。
男はその疑問の答えを探すため、今いる幸せの場所を旅立ち、多くの試練を越え、苦難を越え……沢山の ” 辛い ” や ” 悲しい ” を越えていく。
そしてとうとう……世界の最果てに辿り着いた。
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