【第一部完結】天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します

バナナ男さん

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第四十九章

1491 騎士団長達登場!

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( ドノバン )

他国の騎士団員達は一斉に合体スキルを発動し、ドラゴンの体を拘束した。


《 グッ……グオォォォォォォォォ────ッ!!!

この虫けら共がぁぁぁぁ!!! 》


その拘束力はかなりのモノらしく、ドラゴンは引きちぎろうと暴れたが、中々ちぎれない!

しかし、ギシギシと音を立てている拘束線を見ると、そう長くはもたない事は分かる。


「 クソが……。早くあの大トカゲを倒さねぇとアイツら死んじまうな。

よし、助けっぞ。 」


首をコキコキとならしながら、2mは軽く超えるかという大男が前に出てきた。


癖のある髪は、薄い灰色と焦げ茶の二色の色がバラバラに入っていて特徴的。

そんな頭のサイドには立派な捻れた角が一対生えている。


巨大な大斧を軽々と片手で持ち、ドラゴン相手に不敵な笑みを浮かべているのは猛牛の獣人────。


ジェンス王国騎士団団長< ヴェルディ >だ。



「 ……邪魔ですよ、デカ牛さん。 」


ウズウズしているヴェルディをグイッ!と押しのけ前に出たのは、サルファーイエローのサラサラヘアーを後ろに一つに纏めたエルフ族の男だ。

切れ長の目にキリッとした眉……高潔!完璧!が漂う、絶世のイケメン顔をしたこの男は───。


レイティア王国騎士団長< ステファン >


「 …………。 」

「 …………。 」


無言でバチバチと睨み合う二人だったが、その間からグイグイ入って前に飛び出た小さな影により、その間に漂っていた殺気は薄まる。

子供ほどの背丈に、クルンクルンと所々巻かれているワイン色の髪は後ろで一本に縛られていて、それがまるでネズミの尻尾の様。

ドワーフ特有の若々しさを感じるが、とっくに成人を迎えた男で、両手にはゴツくて長い長銃が握られている。


ガンドレイド王国騎士団長< ピノ >



「 ……今日は止めろよ?絶対に止めろよ?

今は緊急事態だからな。 」


何度も念を押しながら、ヴェルディとステファンを順番に睨みつけたが、二人はお互いを睨み合っていてあまり聞いてない。

仲が最強に悪い獣人とエルフ族。

その中でも騎士団長同士の仲の悪さは、有名だ。


しかし、流石にドラゴンを前にしては協力せざるを得ないのは理解したらしく、「「 ────チッ!! 」」と同時に舌打ちをした後、上空に浮かんでいる巨大な魔法陣を睨みつける。


「 なんだよ、ありゃ。

まだ消えねぇって事は、また打ってくるって事か。 」


「 あれは【 天の涙雨 】……まだ解毒されてない未知の毒ですよ。

解除は……。 」


「 ……難しそうだな。 」


三人は倒れ込んでいる守備隊員達を見渡し、険しい顔を見せた。

俺は直ぐに現状を説明するため、三人の元へ飛ぶ。


「 まさか他国の騎士団が集結とはな……流石に驚いたぜ。

来てくれて助かる。 

現状は分かっているか? 」


「 お~!ドノバン!久しぶりだな!

本当は再会の酒飲み勝負をと言いたいところだが……それどころじゃねぇな。

大体は理解してるぜ。

王様が ” 行きたいヤツは全部行け。やべぇ呪いの化け物とそれを倒すやべぇヤツが出たぞ。 ” って言ってたからな! 」


「 ……ほとんど分かってねぇじゃねぇか。 」


相変わらずの適当さにめまいがしたが、ヴェルディはドンッ!と胸を叩いて自信満々に言う。


「 それだけ分かれば十分だ。

とりあえずエルフの女王とエルビスが、各所に必要な戦力を随時送っているみたいだぜ。

で、ここが俺の担当って事だ!

相手がドラゴンたぁ~買ってくれるじゃねぇか。

しかし、あの上の魔法陣はどうにかなんねぇのか?

おい、長耳族!解毒用の草くらい持ってこいよ、気が利かねぇな。 」


へっ!と鼻で笑うヴェルディに、ステファンは静かにキレたのか、冷ややかな目を向けた。


「 ……カユジ虫と同レベルのおつむでは理解できないかもしれませんが、解毒薬は使えるとされる素材の貴重さからも、まだ発見されてないんですよ。

牛のソテーにされたくないなら黙ってろ。 」


バチバチとまた睨み合う二人だったが、意識はちゃんとドラゴンに向いている様で、警戒は怠ってない。


人型種の誕生以来、ドラゴンを討伐に成功したことは未だなし。

そのため、二人は軽口も叩いてはいるが、それは心の中の焦りを出さないためだ。



黒い雨を浴びてしまった守備隊員達へもう一度視線を向け、全員の心に焦りが更に募っていくが……その中で唯一倒れていないケンが、へっと笑ったので、意識はそちらへ向く。


「 ……まさ……か、他国の騎士団まで……助けに……くるとはな……。

とんでもねぇ規模になっちま……ったよな、この戦い……。 」


ギシギシと締め付けてくる黒い痣が苦しいはずなのに、それを必死に隠すケンを前に押し黙ると、マルクが直ぐに駆け寄った。


「 ケン、とりあえず座って。

絶対アイツを倒すから、だからケンはそのまま────……「 俺は────……っ!! 」


マルクの声を遮り、ケンは大声で叫ぶ。


「 俺はめちゃくちゃ怖がりなんだ……!! 」

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