元最強軍人のおじいちゃんが、殺されるはずだったモブキャラに転生して乙女ゲームを拳無双をする!

バナナ男さん

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第五章【入学院テスト編】

123 ルークの試験結果は……

(ルーク)

「あれだけ凄い威力の魔法でも55点か……。中々厳しそうだな。」

「平均点は、確かに低そうですね。魔法の属性による優位はなし……どうするか……。」

二人揃って考え込んで首を横に倒すと、俺とセレンの頭がコツンとぶつかり、お互い目を合わせる。

「まぁ、セレンはもっと凄いはずだ。目にものみせてやれ。」

そのままクリクリと頭を擦り付けて激励してやると、セレンは顔を赤らめた。

「が、頑張ります!」

慌てた様子で頭を離し、セレンは気合満々な様子を見せる。

流石我が弟子!いいぞいいぞ~!

「俺も俺も~。」

アッシュまで便乗して頭を寄せてきたので、とりあえずクリクリと同じ様に頭を擦り付けて激励してやったが、それを見たセレンがアッシュの頭を狙ってパンチ!
アッシュは避けたが、セレンの鼻を狙って突いたので、また取っ組み合いの喧嘩が始まった。

「お前ら、さっき怒られたんだから静かにしろって……。」

相変わらずの二人を落ち着かせようとしたが、魔法の爆発音のお陰で目立たないから放って置く事にした。

「~~15点!」

「~~10点!」

サミュエルの後ろに並んでいた受験生達が、次々に自分の得意魔法で的に当てていったが、やはり平均点は20点というのは本当なのか、低い点数ばかりだ。

これは相当難しい様だぞ!?

キラッ!目を輝かせていると、「次!グリード家子息、ルーク様!」と試験簡易名前を呼ばれたため、俺はガッツポーズを決めた。

「っよっしゃ!俺の番~!二人共、お先に~♬」

「ルーク、頑張ってくれ!」

「うん……まぁ、頑張って。」

キラキラ目を輝かせて見てくるセレンとは逆に、アッシュのテンションはすこぶる低い。

大丈夫大丈夫。俺は本番に強い男!

ザッ!ザッ!と堂々たる態度でリングの上に上がると、指定された場所に立つ。

とりあえず魔法は火がいい。
なんか強そうだから!

両手を握って後ろへ。
イメージは、前世で使っていたエネルギー・コアを使った原子核のバズーカ砲!
それ一発で侵略してきた化物に致命傷を与える事ができた強力な武器!

<エネルギー・コア>
核分裂を利用した高エネルギー物質

「クククッ~……皆、恐れ慄くがいい~!」

おどろおどろしい雰囲気全開でパワーを貯める俺に、試験官達や受験生達に動揺が走る。

「グリード家は、有名な戦闘系ギフトで有名な伯爵家……。流石は凄い気迫ですわね」

「まさかサミュエル様の点数を超える……?」

「これは凄い事になってきた……!」

ヒソヒソ、ざわざわ……俺を噂し注目する視線が最高に気持ちいい!

「よ~し!行けっ!ファイアー・ボール!」

ファイアーボールは火属性の初歩中の初歩の魔法。
だかしかし、あえてのその初級魔法だと考えた周囲は「「「おおおおお~!!」」」と大興奮!
俺の前に突き出された拳を見て歓声を上げた。────が……?


────ポシュッ……。

ピュルルルルル~……。

例えていうなら周りに火花を撒き散らなくなった落下寸前の線香花火。
それが一瞬手の先で現れ、そのまま下へ落ちていった。

「…………?」

「「「「「?????」」」」」

あれれ?

激しく燃えているはずだった的を見て全くの無傷である事を確認し、続けて哀れにも下に落ちてしまった豆粒の様な火の玉を見つめる。

うん、いつもよりは調子いい!

「……ルーク様、0点。」

ゴホンっ!と咳払いをした試験官が、俺の魔法の点数を口にしさっさと去るよう指示をした。

「…………。」

……まぁ、どんまいどんまい。次に行こう次!

遠目でも可哀想なくらいオロオロしているセレンに手を振りながら、リングを降りようとしたその時、突然周囲からライアーとスティーブの大笑いする声が聞こえた。

「ギャ~ハッハッ!!流石は無才!当然の結果だよな~!!
なんだよwwあの魔法はww小学院生だって、もうちょっとマシな魔法使えるぞ!」

「ハハッ!仕方ないさ、アイツの才能ギフトは【交渉人】だからな!
もっと恥をかく前にさっさと試験を辞退した方がいいんじゃないのか?
俺達こそがグリード家の本当の跡継ぎだ!無能は引っ込んでろ!」

清々しい程に、今がチャンスと罵ってくるライアーとスティーブ。

こんにゃろ~!

ゲンコツしてやろうと袖を捲った所で、「あ────!!!」という叫び声が違う所から聞こえて動きを止める。

「さっき検問にいた<泥んチュー>もどき!!一体俺に何をした!!気がついたら学院の入口だったんだぞ!」


<泥んチュー>
体長10cm程のネズミ型Gランクモンスター
泥と埃を常に自分の体に擦り付け地面と同化し、土魔法でかまくら型の巣を作って暮らしている
人を見ると脱兎の如く逃げてしまうので、全く脅威にはならないが、家の近くに巣ができると臭くて仕方がない


鬼の形相で怒り狂っているのは、クロアッサム家の御子息、サミュエル君。
どうやら俺が気絶させた事には気づいていないらしい。

いや、泥んチューって……。

「さっきはどうも~。サミュエル君、突然寝ちゃったから俺、驚いた~。(棒読み)
────あ、もしかして緊張して昨日眠れなかった?ま、気にすんなって!」

「なっ!!その言葉遣いはなんだ!それに俺はこの程度で緊張などしていない!訂正しろ!!」

もうサミュエル君、怒る怒る!
俺の棒読みにも頭にきたみたいで、顔はトマトみたいに真っ赤っ赤だ。
隣にいる取り巻きっぽい男女が落ち着かせようとしているのに、全然落ち着かない。
しかもライアーとスティーブまでそれに乗っかるから、本当にうるさい。

俺の罵詈雑言の嵐。
それに対し、周りの目がどんどんと俺に向かって疑惑の目に変わっていく。
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