【完結】もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない

バナナ男さん

文字の大きさ
7 / 26
社会人編

7 出会い

しおりを挟む
(翔サイド)

☆背後注意でお願いします……m(__)m 


まさに脱兎の如く部屋を出て行ってしまった源。
直ぐに捕まえようとしたが────自分の体の変化に気づき、動きを止めた。

「……あ~。────マジ……?」

その変化が現れた場所を見下ろし頭を抱えると、落ち着くために一度ベッドの上に座り込む。
そして、直ぐにスマホで電話を掛けた。

《はい、もしもし。》

「源、今どこにいる?」

電話の相手は、常に源の側に控えさせている護衛で、そいつは淡々と質問に答える。

《現在全速力で走っていらっしゃいますので、こちらも全員で跡を追っています。
この方角なら、行き先はご実家である可能性が高いです。》

「……そう。じゃあ、そのまま見張りを続けて。それと、直ぐに今流行りのお菓子を用意してくれる?」

《承知いたしました。》

────プツッ!と通話を切った後、俺は携帯を投げ捨て自身の下半身を見下ろした。

「……こんなに興奮したの初めてだな。う~ん……。どうしようかな?女でも呼ぼうかな……。」


『遊ぶ時はコレを使え。』

高校を卒業後、父にそう言われて渡されたのは、性を売りにしている高級プライベート・クラブの会員証だ。
ここはいわゆる、富裕層向けに作られた会員制のクラブで、セックス接待を提供してくれる場所。
徹底した情報管理をしてくれるため、今まで何度も利用してきた。


「…………。」

投げ捨てたスマホを取りに行こうとしたが、なんだか面倒で……。
もういいやと自分の右手で、ガチガチに固くなっているソレに触れた。

「……すご。────こんなに固くなって……っ……うわ……。…………っ……。」

右手をゆっくり動かして刺激しただけなのに、どんどん固く大きくなっていくソレに少しだけ恐怖を感じたが、直ぐに『気持ちいい』に思考は溶かされる。
頭に浮かぶのは、今まで抱いてきた女の体────じゃなくて、さっき味わった源の『中』の感触で……それにありえない程興奮した。

「……はっ……は、はははっ……。……っすっごい……なっ……。
あ~……あの『中』に……コレ、入っちゃったら……どうなるのかな……っ……?」

先程入れた自分の指を妄想でコレに変えたら、気がつけば右手の動きが早くなっていき、快感は階段を駆け上がる様に大きく膨れていく。
妄想の中の源はすごく気持ちよさそうな顔をしていて、俺にすがりつく様に抱きついてきた。

源の顔。
源の胸、背中、お腹、手、足……視覚に入る全てが興奮を手助けしてくれて。
耳に入る声も息遣いも、感じる体温だってそう。
五感全てが奪われる様な感覚になった。

「……はっ……はっ……っ……源、源、源、源……。」

源の名前を囁きながら、快感は頂点まで登っていき………。


《翔……。》


「────~……っ……っっ……っ!!??」

妄想の中の源が俺の名を口にした瞬間、凄まじい快感が体を襲い視界は真っ白に。
肩を大きく揺らしながら荒々しく息を吐く。

「────ハァ……ハァ……。……??はっ……えっ……??」

荒い息を吐きながら、初めて味わう衝撃にしばらくボンヤリとしたまま動けなかった。

何だコレ?
何だコレ??
何だコレ???

強すぎる快感と、ぐちゃぐちゃに濡れてしまった下半身に驚きながら、俺の脳裏には源と初めて出会った頃の事が浮かんでいた。


源は本当に普通。
最初に会った時だって特に印象に残る事はなく、沢山いる誰かの内の一人程度だった。
物心ついた頃から、自分は普通じゃない特別な存在である事は分かっていて、他人に対しては『なんでできないの?』くらいしか思った事がない。
勿論家の近所でたまに見かける源に対しても最初はそう思ったし……いや、むしろ不快感すらあった。

俺の家は広い豪邸で、源の家は犬小屋みたいな狭い家。
俺はエスカレーター式の富裕層向け幼稚園で、源はそこら辺の普通の幼稚園。
俺が毎朝車で幼稚園に行く時、源は母親が運転する自転車の前にちょこんと乗って通園していた。

バカみたい。

自転車の前に置物の様に乗せられている源は、いつもすごくはしゃいでいて、手を水平にして飛行機ごっこの様なものをしている。

そんな事で楽しいんだ?
ただ自転車に乗せられて手を広げただけ。
それで幸せになれる源が心底気持ち悪いと思った。

だから少しだけ気まぐれを起こしたのだ。

ほら、気持ち悪い毛虫とかが目の前でゴソゴソ動いていたら……潰したくなるじゃない?
────プチってさ。


「────ねぇ、何やってんの?」

車から出た時、俺はちょうど母親と家に入ろうとしている源に話しかける。
母親の方はビックリしたみたいだか、源は何でもないかの様にすぐ近くに咲いていたタンポポの綿毛を指差した。

「しょれ……吹きたい。」

舌っ足らずのアホみたいな言い方。
それでも一生懸命母親を引っ張りながら、タンポポの綿毛を指して訴えてくる。
どうやら母親が早く帰りたいからと、源を無理やり引っ張って家に入れようとしていたみたいだ。
源はひたすら踏ん張って、そのタンポポの綿毛に手を伸ばしている。

「……ふ~ん。」

俺はつまんなそうにそう答えると、そのまま足を上げてその綿毛を踏み潰した。
しおりを挟む
感想 28

あなたにおすすめの小説

告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした

雨宮里玖
BL
《あらすじ》 昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。 その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。 その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。 早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。 乃木(18)普通の高校三年生。 波田野(17)早坂の友人。 蓑島(17)早坂の友人。 石井(18)乃木の友人。

【完結】大学で再会した幼馴染(初恋相手)に恋人のふりをしてほしいと頼まれた件について

kouta
BL
大学で再会した幼馴染から『ストーカーに悩まされている。半年間だけ恋人のふりをしてほしい』と頼まれた夏樹。『焼き肉奢ってくれるなら』と承諾したものの次第に意識してしまうようになって…… ※ムーンライトノベルズでも投稿しています

周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)

ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子 天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。 可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている 天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。 水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。 イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする 好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた 自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語

片思いの練習台にされていると思っていたら、自分が本命でした

みゅー
BL
オニキスは幼馴染みに思いを寄せていたが、相手には好きな人がいると知り、更に告白の練習台をお願いされ……と言うお話。 今後ハリーsideを書く予定 気がついたら自分は悪役令嬢だったのにヒロインざまぁしちゃいましたのスピンオフです。 サイデュームの宝石シリーズ番外編なので、今後そのキャラクターが少し関与してきます。 ハリーsideの最後の賭けの部分が変だったので少し改稿しました。

【幼馴染DK】至って、普通。

りつ
BL
天才型×平凡くん。「別れよっか、僕達」――才能溢れる幼馴染みに、平凡な自分では釣り合わない。そう思って別れを切り出したのだけれど……?ハッピーバカップルラブコメ短編です。

付き合って一年マンネリ化してたから振られたと思っていたがどうやら違うようなので猛烈に引き止めた話

雨宮里玖
BL
恋人の神尾が突然連絡を経って二週間。神尾のことが諦められない樋口は神尾との思い出のカフェに行く。そこで神尾と一緒にいた山本から「神尾はお前と別れたって言ってたぞ」と言われ——。 樋口(27)サラリーマン。 神尾裕二(27)サラリーマン。 佐上果穂(26)社長令嬢。会社幹部。 山本(27)樋口と神尾の大学時代の同級生。

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

振られた腹いせに別の男と付き合ったらそいつに本気になってしまった話

雨宮里玖
BL
「好きな人が出来たから別れたい」と恋人の翔に突然言われてしまった諒平。  諒平は別れたくないと引き止めようとするが翔は諒平に最初で最後のキスをした後、去ってしまった。  実は翔には諒平に隠している事実があり——。 諒平(20)攻め。大学生。 翔(20) 受け。大学生。 慶介(21)翔と同じサークルの友人。

処理中です...