姑が勝手に連れてきた第二夫人が身籠ったようですが、夫は恐らく……

泉花ゆき

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第一夫人の蘭珠と名門凌令息、涼珩の離縁が行われた数日後。
名門凌家の私室では、商人や職人を呼びつけて悠々と買い物を楽しむ名門凌夫人と……数日前までは第二夫人と呼ばれていた、連花リェンホアの姿がありました。

街で評判の商人を呼び寄せて新しい生地や仕入れたばかりの小物などを眼前に広げさせ、あれやこれやと選ぶ二人。
この後も部屋の改装や新しい東屋の建設を行うために、一級の腕を持つ職人との打ち合わせが待っています。

ゆったりとした椅子に腰掛けてそれらを眺める名門凌夫人の傍らでは、それよりやや小ぶりではあるものの、これも上等な椅子に腰掛けた連花リェンホアが並んでいました。
そして人目も憚らないまま、名門凌夫人へ賛美の声を送ります。

「それにしてもぉ……首尾よくあの女を追い出せましたわねぇ、さすがお義母様ですわ!」

蘭珠ランジュは離縁の叶ったその日、即日実家へと送り返されました。
相変わらず涼珩リャンハンと話す機会は、ほとんど失われたままで……

数日前の話し合いでは反抗されて怒りが抑えられなかった名門凌夫人ですが、蘭珠ランジュが失意のまますごすごと帰っていったかもしれないことを思うと、今は気分がすっきりとしています。
連花リェンホアの言葉にも気をよくして、完璧に化粧を施した唇を笑顔の形に歪めました。

「ほほ……やっとよ、長かったわ……」

並べられた宝石も、今日は殊のほか輝いて見えます。
粒の大きな赤い宝石を、布手袋をつけた指先で触れながら……ついでに名門凌夫人は、連花リェンホアを褒める言葉を口にします。

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