姑が勝手に連れてきた第二夫人が身籠ったようですが、夫は恐らく……

泉花ゆき

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「それもこれも、あんたがよくやってくれたからだよ、連花リェンホア

「いいえぇ、それも全部お義母様のおかげですものぉ!」

それは暗にして、その連花リェンホアを連れてきた自分のおかげであると……名門凌夫人は自分を褒めているのでしたが。
連花リェンホアもそこのところはよく分かっているので、名門凌夫人を持ち上げることを忘れはしませんでした。

名門凌夫人は満足そうに、手の中にある宝石を眺めています。
蘭珠ランジュが居たころには何もかもが気に入らなくて、その苛立たしさを買い物へぶつけていた時もありましたが……
今となっては、邪魔者が片付いた……そのすがすがしさに、以前とは違った気持ちで買い物への意欲がわいて来ていました。

「これと……それがいいわね。地金はさっきの中で一番上等なものを頼むよ。それから意匠は……」

「お義母様ぁ、外にこちらの宝石をちりばめるのも綺麗ですわぁ」

「でしたら、このような案はいかがでしょうか」

話はとんとん拍子に進んでいきます。金に糸目はつけない、と宣言されているようなものですから、商人たちも腕を振るって自分たちが出せる最上級のものを見せに来ているのでした。

輝くような美しさを持つ宝石たちをいくつか選んで複数のアクセサリーへ仕立てることを決め、それぞれデザインをどうするのか、ああでもないこうでもないと楽しむ……
専属のデザイナーが持ち込んだ冊子には流行の最先端と取れる図案が並んでいて、どれもこれも魅力的に見えるのでした。


そのような楽しい会が進む中で、ふと連花リェンホアが呟きます。
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