(完結)伯爵令嬢に婚約破棄した男性は、お目当ての彼女が着ている服の価値も分からないようです

泉花ゆき

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ビートに叩かれたことでダメになってしまった花束を手に、オーロラは深く息を抜いて脱力もします。
庭師へと謝り、使用人たちから慰めや労りを得ながら屋敷の中へと戻りました。

自室で鏡の前に座り、騒動で乱れた髪を櫛で梳かれているオーロラ。
傍らではメイドが、オーロラのために新しく拵えられた花束を花瓶へと活けています。

「お嬢様、お茶をお入れしました」

「ありがとう……」

整えられた髪を自分で払い、乱れのなくなった身でティーテーブルへと移動します。
丁寧に淹れられた紅茶の香りを楽しみ、ぬくもりを口にしたことで……
やっと落ち着きました。

その頃、外出していたはずの姉、マリアンヌが。
報せを受けて、伯爵家へと戻ってきたようでした。

オーロラの自室へと慌ただしく戻ってきます。

「オーロラ、ビート様が何か、乱暴を働きに来たと……!大丈夫だったの……!?」

「お姉さま」

かたん、とオーロラは席を立ちます。
肩で息をする姉の近くへと寄り添い、出迎えてその背中を支えました。
マリアンヌの姿を見たことで、知らず張り詰めていたオーロラの空気も少し和らいだようでした。

「何てことありませんわ。それよりティーパーティーはいかがでしたか?」

「もう、何てことないはずがないわよ。危なかったと聞いたもの……」

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