(完結)婚約破棄されたので、二人の破滅を手助けしてあげました

泉花ゆき

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「見てちょうだい、なんてお似合いの二人なのかしら」

「それに、ラングレー嬢よりずっと可愛らしいわ」

「だってあの方はあんなに可愛らしく甘えられないわよ、真面目過ぎて疲れるばかりだって……」

「まあ嫌だ、聞こえてしまうわよ……」

そんな声が、続けざまに私の耳へと届きました。……そちらの方を振り返ると、恐らく私に聞かせるためにおしゃべりをしていたと思われる令嬢たちが……ふっと私から視線を逸らします。

けれども、その扇子に隠された口元は……笑んでいるだろうと、分かりました。
扇子には隠されていない目元やクスクスと漏れる笑い声が、私への嘲笑を語っているようでもありました。

……私は、その人たちに対して、ただ微笑みました。
どんな負の感情であっても、社交界では表に出すものではないと、そう考えているからです。

「まあ……」

「何かしら、あの態度……」

……その、おしゃべりしていた人たちは……微笑む私を見て、ぎょっとしたような表情をします。
けれど私が微笑むことをやめないと知ると、その内にそそくさとその場を立ち去ったようでした。

……ドレスの色や形、声の調子や扇子から隠しきれないお顔などで、どこのご令嬢かというのは大体見当がつきました。
それにしても、そんなにあからさまな態度をして。聞こえるように話をして笑っていたのに、こちらが視線をやれば逃げてしまう。ご自身たちの態度がよろしくないものだと、証明するようなことなのに。

内心で、そうため息をついていた時です。

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