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「…………ちょっと……」
誰の事を言っているのか、ドルシーにははっきりと分かったのでしょう。怒りに染まっていた顔から、ゆっくりと血の気が引いていきます。
「廃嫡にする、そのきっかけを作ってほしい……と依頼人は仰せでした」
私の話すのは、当然リュートの事。
既に手続きも済んだので、種明かしは任せるとの一筆も頂いています。
それはせめてもの反省を促す意図なのかもしれません。
……とはいえ、この先リュートと会う予定もないのですが。
「…………え……」
「極論を言えば、ですが。どちらに転んでもよかったのです。もちろん、関係改善への働きかけは折にふれて行いましたが」
私としては婚姻が結べるならそれでも良いものでした。
リュート自身だけで言うならば、さほど害は無かった……察しも、女性好きするだけあって悪くはないものでした。
仕事から逃げる態度には辟易しましたが、それを承知として婿に入ってきたのであれば目を瞑ろう……そう思っていたのです。
しかし、彼は女性が絡むとダメになってしまうタイプだった。しかも、か弱い女性に弱いと見えます。
このままではドルシーとの縁を切ったとしても別の女性を囲い込むかもしれない。
その縁がまたトラブルを呼び起こし……ひいては、当家の負債にもなりかねなかったがために。
婚姻を断念する方向を選ばざるを得ませんでした。
そして、そのような時に……依頼のお話を頂いたのです。
誰の事を言っているのか、ドルシーにははっきりと分かったのでしょう。怒りに染まっていた顔から、ゆっくりと血の気が引いていきます。
「廃嫡にする、そのきっかけを作ってほしい……と依頼人は仰せでした」
私の話すのは、当然リュートの事。
既に手続きも済んだので、種明かしは任せるとの一筆も頂いています。
それはせめてもの反省を促す意図なのかもしれません。
……とはいえ、この先リュートと会う予定もないのですが。
「…………え……」
「極論を言えば、ですが。どちらに転んでもよかったのです。もちろん、関係改善への働きかけは折にふれて行いましたが」
私としては婚姻が結べるならそれでも良いものでした。
リュート自身だけで言うならば、さほど害は無かった……察しも、女性好きするだけあって悪くはないものでした。
仕事から逃げる態度には辟易しましたが、それを承知として婿に入ってきたのであれば目を瞑ろう……そう思っていたのです。
しかし、彼は女性が絡むとダメになってしまうタイプだった。しかも、か弱い女性に弱いと見えます。
このままではドルシーとの縁を切ったとしても別の女性を囲い込むかもしれない。
その縁がまたトラブルを呼び起こし……ひいては、当家の負債にもなりかねなかったがために。
婚姻を断念する方向を選ばざるを得ませんでした。
そして、そのような時に……依頼のお話を頂いたのです。
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