8 / 14
8 高まる期待
しおりを挟む
「魔法を解きにきてくれたのは嬉しいけど、こんな夜中に訪ねてくるなんて、無防備もいいところだよ、エリー」
帰したくなくなる、と悪戯っぽい表情で顔をのぞき込まれ、エレノアは少し唇を尖らせつつ、その視線を受け止めた。
「も、もちろんそのつもりで来たのよ。覚悟はできてるから、平気だわ」
「本当に?今夜はもう、帰さないよ?」
「むしろ、帰れと言われたら泣いちゃうわ」
「それは困る。俺は昔から、エリーの涙に弱いんだ」
くすくすと笑いながら、フィニアスがエレノアの身体を抱き上げた。もう少し甘いお菓子は控えておけばよかったと後悔しつつ、エレノアはせめてもの悪あがきで息を止めてお腹に力を入れる。
抱き上げた腕は力強くて、先程の折れそうに華奢だった女の子の面影は全く残っていない。
フィニアスは、エレノアを抱き上げたまま危なげない足取りで部屋の奥に向かうと、そっとベッドの上にエレノアを降ろした。
「本当に、エリーは……。今後は、こんな姿でうろうろするのは禁止だからね」
ため息をついて、フィニアスが少し低い声で囁く。あらためて自分の格好を確認したエレノアは、熱を持った頬を押さえてうつむいた。
もう寝るつもりでいたから、エレノアが身につけているのは薄手の白いナイトドレスのみ。身体を締めつけない、ゆったりとしたそれは、胸元が広く開いている。更に柔らかな布地が、横たわるエレノアの身体のラインをくっきりと浮かび上がらせていて、恥ずかしくてたまらない。
「だって、魔法を早く解かなきゃって、必死だったの」
「気持ちはありがたいけどね、こんな姿、俺以外に見せるなんて」
「誰にも会わなかったわ」
「それは良かった。誰かがエリーのこんな姿を見たなんて知ったら、俺はそいつを許せなくなる」
「フィンったら、案外嫉妬深いのね」
くすくすと笑うと、フィニアスは少し拗ねたような表情で、エレノアの唇を塞いだ。何度も優しく唇を押しつけられて、エレノアはただひたすらにそれに応える。
「エリーは、俺の大切な人だからね。きみの成人を、どれほど俺が心待ちにしていたか、知らないだろう」
「ん……、私だって、楽しみにしていたわ」
呼吸を整えつつ、避妊薬の準備だってばっちりなのだから、と耳元で囁くと、今度はフィニアスがくすくすと笑った。
「義母上と義姉上に感謝しないとね」
笑いながら、フィニアスの指がエレノアのナイトドレスのボタンを外していく。少しずつ露わになっていく下着は、今回の訪問のために新しく買ったお気に入りのもの。
まさか今夜見られることになるとは思わなかったけれど、微かな期待を込めて毎日身につけていて良かったと思う。
帰したくなくなる、と悪戯っぽい表情で顔をのぞき込まれ、エレノアは少し唇を尖らせつつ、その視線を受け止めた。
「も、もちろんそのつもりで来たのよ。覚悟はできてるから、平気だわ」
「本当に?今夜はもう、帰さないよ?」
「むしろ、帰れと言われたら泣いちゃうわ」
「それは困る。俺は昔から、エリーの涙に弱いんだ」
くすくすと笑いながら、フィニアスがエレノアの身体を抱き上げた。もう少し甘いお菓子は控えておけばよかったと後悔しつつ、エレノアはせめてもの悪あがきで息を止めてお腹に力を入れる。
抱き上げた腕は力強くて、先程の折れそうに華奢だった女の子の面影は全く残っていない。
フィニアスは、エレノアを抱き上げたまま危なげない足取りで部屋の奥に向かうと、そっとベッドの上にエレノアを降ろした。
「本当に、エリーは……。今後は、こんな姿でうろうろするのは禁止だからね」
ため息をついて、フィニアスが少し低い声で囁く。あらためて自分の格好を確認したエレノアは、熱を持った頬を押さえてうつむいた。
もう寝るつもりでいたから、エレノアが身につけているのは薄手の白いナイトドレスのみ。身体を締めつけない、ゆったりとしたそれは、胸元が広く開いている。更に柔らかな布地が、横たわるエレノアの身体のラインをくっきりと浮かび上がらせていて、恥ずかしくてたまらない。
「だって、魔法を早く解かなきゃって、必死だったの」
「気持ちはありがたいけどね、こんな姿、俺以外に見せるなんて」
「誰にも会わなかったわ」
「それは良かった。誰かがエリーのこんな姿を見たなんて知ったら、俺はそいつを許せなくなる」
「フィンったら、案外嫉妬深いのね」
くすくすと笑うと、フィニアスは少し拗ねたような表情で、エレノアの唇を塞いだ。何度も優しく唇を押しつけられて、エレノアはただひたすらにそれに応える。
「エリーは、俺の大切な人だからね。きみの成人を、どれほど俺が心待ちにしていたか、知らないだろう」
「ん……、私だって、楽しみにしていたわ」
呼吸を整えつつ、避妊薬の準備だってばっちりなのだから、と耳元で囁くと、今度はフィニアスがくすくすと笑った。
「義母上と義姉上に感謝しないとね」
笑いながら、フィニアスの指がエレノアのナイトドレスのボタンを外していく。少しずつ露わになっていく下着は、今回の訪問のために新しく買ったお気に入りのもの。
まさか今夜見られることになるとは思わなかったけれど、微かな期待を込めて毎日身につけていて良かったと思う。
0
あなたにおすすめの小説
独占欲全開の肉食ドクターに溺愛されて極甘懐妊しました
せいとも
恋愛
旧題:ドクターと救急救命士は天敵⁈~最悪の出会いは最高の出逢い~
救急救命士として働く雫石月は、勤務明けに乗っていたバスで事故に遭う。
どうやら、バスの運転手が体調不良になったようだ。
乗客にAEDを探してきてもらうように頼み、救助活動をしているとボサボサ頭のマスク姿の男がAEDを持ってバスに乗り込んできた。
受け取ろうとすると邪魔だと言われる。
そして、月のことを『チビ団子』と呼んだのだ。
医療従事者と思われるボサボサマスク男は運転手の処置をして、月が文句を言う間もなく、救急車に同乗して去ってしまった。
最悪の出会いをし、二度と会いたくない相手の正体は⁇
作品はフィクションです。
本来の仕事内容とは異なる描写があると思います。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる