ミジンコ転生!~最弱だけど絶対復讐倍返し~

堀籠 遼ノ助

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極小世界へようこそ

micro001 亡失のプロローグ

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 流転るてんの刑、という刑罰がある。

 端的に説明すれば、強制的な転生を強いられる刑罰のことだ。

 転生させられた人間は当然記憶を抹消され、別の生命体として誕生する。何に生まれ変わるかは運しだい。
 まあ、つまりは死刑となんら変わらないって事だ。

 そしてなぜだかは理解できないが、俺は今、流転の刑で裁かれようとしていた。



 刑場では、人々の罵声が飛び交っている。やれ人殺しだ、師匠殺しの恩知らずだとすごい喧騒だ。
 その対象は俺だというのだからやり切れない。
 
『クラウス・ウェルズリー。■■■■殺害の容疑で貴公を流転るてんの刑に処す』

 ふざけるな。冤罪だ。俺は何もしちゃいない。
 
『クラウス、最後に何か言うことはあるか?』

 ザルムが済ました顔で俺に問いかける。俺を犯罪人に仕立て上げた張本人だ。
 なぜだ、なぜそんな顔が出来る。お前のことを親友だと思ってたのに。

 俺は無罪だ、これは陰謀だと声を上げた。

 するとマリアがこれみよがしにため息をつく。
 
『反省の気持ちすらないのですね、クラウス、あなたのことを見損ないました』

 マリア! 違う、違うんだ! 俺はやってない!
 
『それでは刑を執行する。数奇な運命デス ルーレット作動』

 魔導具に魔力が注がれ、邪悪なオーラが俺を包み込む。
 
 なぜだ、なぜ俺がこんな目に!
 
 ゆるせない。例え何に転生したとしても、お前だけは絶対に忘れない!

《称号:復讐者を得ました》

「絶対、絶対忘れない! 俺は絶対にここへ帰って来るぞザルムーーー!!」

 引き剥がされたクラウスの魂は、数奇な運命デス ルーレットが選んだ転生体へと落ちていった。


 クラウスの頭ががくっと力なく落ちる。いや、クラウスだった肉体だ。彼の魂はもうここには無い。


「これで邪魔者は消えた」

「……必ず戻るらしいですよ、クラウスは」

「ふふ。クラウスらしいね。藻屑になるとも知らずに」

 クラウスの決意を嗤う二人の声が、広間に木霊していく。

 一方、クラウスの魂は海の底へと沈んでいった。
 クラウスはすべて忘れ、しかし魂にその怒りを刻み。

 ――反逆の時を待つ。

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