ミジンコ転生!~最弱だけど絶対復讐倍返し~

堀籠 遼ノ助

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極小世界へようこそ

micro004 兄弟全滅の危機

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 そいつの胴体は緑色をした細長い楕円形をしている。その先端には、胴体と同じくらいの長さの触手のようなものが付いていた。

 ほとんどの兄弟はパニックとなり、上へ下へと逃げまどうが、緑の怪物は容赦なく触手のムチを振り回す。触手が当たった兄弟はしびれたように動けなくなってしまっている。

 ブスッ ボリボリボリ……

 あ! 動けない兄弟を触手で突き刺して食べてやがる。

 みるみる間に兄弟たちが食われていく。

 圧倒的だ。どれだけ力の差があるんだ? と思い緑野郎のステータスをオープンする。

『種族:ミドリムシ(成体) LV5/10
 名前:なし
 HP:1/1
 MP:0/0
・攻撃:0.20
・守備:0.05
・速度:0.03
・スキル:「ウィップLv3」「麻痺付与Lv3」「麻痺耐性Lv3」「飽食Lv5」」
・称号:大食い』

 麻痺付与を持ってやがる! あれで兄弟は動けなくなったのか。

 HPはたったの1。されど1。俺と比べれば10倍もの体力を有している事になる。
 他のステータスも圧倒的だ。唯一スピードが少し遅いくらいだ。

 これはもう逃げるしかない! 生まれてから分単位で死にたくないわ!

 俺は爪と一本足のような体を精一杯動かし、水の深いほうへと逃げる。

 なんとなく体の動かし方が分かる。これは本能みたいなものだろうか?
 ぴょこぴょこと水を掻き分けて進んでいく。

 ゴスッ!

 痛った! 何?

 そこには痺れて動けなくなっている兄弟がいた。
 少し他の兄弟とは違い、ずんぐりむっくりとした体つきをしている。

「キュウ……」

 完全に気を失ってる。このまま放置したら、緑の餌になるだろう。

 ……くそっ! 今回だけだぞ!

 俺はずんぐりとした兄弟の体を押すようにして泳ぐ。ああ、重くて進まん!

 ビュッ!

 鋭く水を切る音が聞こえた。後ろを見る間もなく、背中に衝撃。体全体が痺れて動けなくなる。

《麻痺耐性Lv1を得ました》

 やら……れた。

 俺とずんぐりとした兄弟は触手に弾かれた反動のまま、海の深い方向へ向かって沈んでいった。
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