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第6章 呉との闘い
88 モンスター討伐依頼 青と赤の独壇場
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2体のゴーレムが悠々と歩を進める。
グレータウルフが唸り声をあげた。ゴーレムに警戒しているようだ。
無理もない。自分の何倍も大きな敵がいるというのに、ゴーレム達はそれ意に介している様子が全くない。まるで歩き慣れた道をいつものように散歩しているかのようだ。
「んー? そんなにビビっちゃってどうしたの? 強そうなのは図体だけなのかな☆」
「わざわざ挑発するな。縮まってる今なら即滅殺可能」
「……グルルルル! グルォォオオオン!」
グレータウルフは言葉を理解しているのか、赤武者の声に反応したように苛立った様子で遠吠えをした。すると周りにいたウルフ達が一斉にゴーレムへ向かって走り出す。
統率が取れたように見える動きだ。あの2体のグレータウルフがこの群れのボスなのかもしれない。俺が初めて出会ったグレータウルフは一匹狼だった。やはりモンスターによって個体差があるようだ。
「ちっ。言わんこっちゃ無いな。クソ赤のせいだぞ」
「あは! これで少しは楽しめそうかな☆」
「ぬかせ。クソ赤の出番など無い。私一人で全滅殺、だ」
青武者の姿がかき消える。次の瞬間には遥か向こうにいたウルフが首を飛ばしていた。
青武者の超スピードで瞬く間に距離を詰め、これまた超高速の居合抜きでウルフの首を飛ばしたのだ。限界ギリギリまで出力を上げた脚部と、装甲を捨てて軽量化されたボディ、そして英霊の箱の能力で宿った魂の技術が成せる技だ。どうやらこの能力は過去の達人達の魂を模してゴーレムに宿らせるらしい。らしいというのは、猫の特魔は契約者毎に能力が変わるので、コン先生にも分からなかったのだ。
「滅。滅。滅。滅」
みるみる間にウルフ達の数が減っていく。スピード特化にした甲斐があった。……ちょっと甲斐があり過ぎる気がするが。
「グルルルァアアア!」
青武者の居合抜きをグレータウルフが爪で弾き飛ばした。あのスピードに追い付くとは、やはりグレータウルフは侮れない。
「ちっ! デカブツめ」
たまらず青武者が距離を取る。スピード特化の青武者にとって、あのパワーは脅威だ。一撃でやられかねない。
「青ちゃん、こいつはあたしに任せて☆ いっくよー! 赤武者ボンバー!」
上空から落ちてきた赤武者の上段切り。せっかくの不意打ちだったのにでかい声で話しながら攻撃したせいでグレータウルフの爪に弾かれてしまう。
「グゥゥゥ」
しかしグレータウルフは反撃することなく、赤武者から距離を取った。見れば、その巨大な爪が根元から断ち切られていた。
赤武者はその重厚な装甲を生かすため、腕部にパワーを集中させている。肉を切らせて骨を断つ戦法だ。前に赤武者ボンバーとやらをやって見せてもらった時は、ちょっとしたクレーターが出来ていた。そういう意味では、グレータウルフの爪はなかなかの強度だったのだろう。今回は地面にヒビが入る程度で済んでいるからだ。
「青ちゃん、デカいのはあたしがもらうよ☆」
「ふん。適材適所。致し方無し」
青武者はそう言うと、再びウルフの首を飛ばす作業に戻る。凄まじい殲滅力だ。こいつを一体町に放てば、一晩で住民を殲滅できるだろう。いや、やらないけどね。そういう実力があるというだけね。
スピードの青武者。パワーの赤武者。このコンビは俺の想定以上のポテンシャルを持っているようだ。
「赤武者、蒼武者、あとは頼んでも大丈夫か?」
「任されたり☆」
「褒美はきっちりともらう。頭なでなで10分間だ。無論、私がなでなでする」
よし、大丈夫そうだな。青武者が何か言っていた気がするが、プログラムのバクかな。あとできっちりメンテナンスしておこう。
「というわけで千春さん、あとはあいつらがなんとかしてくれると思いますので。僕は行きますね」
「……、はあ。……最近は情けない巧魔氏を見てたので忘れかけてましたが、やっぱり巧魔氏は規格外なのです」
「鈴音、行けるか?」
「うむ。急ぐぞあるじ」
鈴音が猫の姿になり、俺の肩にのった。時間があまりない。俺はサポートゴーレムを起動し、人気の無い場所を目指して走り出した。
グレータウルフが唸り声をあげた。ゴーレムに警戒しているようだ。
無理もない。自分の何倍も大きな敵がいるというのに、ゴーレム達はそれ意に介している様子が全くない。まるで歩き慣れた道をいつものように散歩しているかのようだ。
「んー? そんなにビビっちゃってどうしたの? 強そうなのは図体だけなのかな☆」
「わざわざ挑発するな。縮まってる今なら即滅殺可能」
「……グルルルル! グルォォオオオン!」
グレータウルフは言葉を理解しているのか、赤武者の声に反応したように苛立った様子で遠吠えをした。すると周りにいたウルフ達が一斉にゴーレムへ向かって走り出す。
統率が取れたように見える動きだ。あの2体のグレータウルフがこの群れのボスなのかもしれない。俺が初めて出会ったグレータウルフは一匹狼だった。やはりモンスターによって個体差があるようだ。
「ちっ。言わんこっちゃ無いな。クソ赤のせいだぞ」
「あは! これで少しは楽しめそうかな☆」
「ぬかせ。クソ赤の出番など無い。私一人で全滅殺、だ」
青武者の姿がかき消える。次の瞬間には遥か向こうにいたウルフが首を飛ばしていた。
青武者の超スピードで瞬く間に距離を詰め、これまた超高速の居合抜きでウルフの首を飛ばしたのだ。限界ギリギリまで出力を上げた脚部と、装甲を捨てて軽量化されたボディ、そして英霊の箱の能力で宿った魂の技術が成せる技だ。どうやらこの能力は過去の達人達の魂を模してゴーレムに宿らせるらしい。らしいというのは、猫の特魔は契約者毎に能力が変わるので、コン先生にも分からなかったのだ。
「滅。滅。滅。滅」
みるみる間にウルフ達の数が減っていく。スピード特化にした甲斐があった。……ちょっと甲斐があり過ぎる気がするが。
「グルルルァアアア!」
青武者の居合抜きをグレータウルフが爪で弾き飛ばした。あのスピードに追い付くとは、やはりグレータウルフは侮れない。
「ちっ! デカブツめ」
たまらず青武者が距離を取る。スピード特化の青武者にとって、あのパワーは脅威だ。一撃でやられかねない。
「青ちゃん、こいつはあたしに任せて☆ いっくよー! 赤武者ボンバー!」
上空から落ちてきた赤武者の上段切り。せっかくの不意打ちだったのにでかい声で話しながら攻撃したせいでグレータウルフの爪に弾かれてしまう。
「グゥゥゥ」
しかしグレータウルフは反撃することなく、赤武者から距離を取った。見れば、その巨大な爪が根元から断ち切られていた。
赤武者はその重厚な装甲を生かすため、腕部にパワーを集中させている。肉を切らせて骨を断つ戦法だ。前に赤武者ボンバーとやらをやって見せてもらった時は、ちょっとしたクレーターが出来ていた。そういう意味では、グレータウルフの爪はなかなかの強度だったのだろう。今回は地面にヒビが入る程度で済んでいるからだ。
「青ちゃん、デカいのはあたしがもらうよ☆」
「ふん。適材適所。致し方無し」
青武者はそう言うと、再びウルフの首を飛ばす作業に戻る。凄まじい殲滅力だ。こいつを一体町に放てば、一晩で住民を殲滅できるだろう。いや、やらないけどね。そういう実力があるというだけね。
スピードの青武者。パワーの赤武者。このコンビは俺の想定以上のポテンシャルを持っているようだ。
「赤武者、蒼武者、あとは頼んでも大丈夫か?」
「任されたり☆」
「褒美はきっちりともらう。頭なでなで10分間だ。無論、私がなでなでする」
よし、大丈夫そうだな。青武者が何か言っていた気がするが、プログラムのバクかな。あとできっちりメンテナンスしておこう。
「というわけで千春さん、あとはあいつらがなんとかしてくれると思いますので。僕は行きますね」
「……、はあ。……最近は情けない巧魔氏を見てたので忘れかけてましたが、やっぱり巧魔氏は規格外なのです」
「鈴音、行けるか?」
「うむ。急ぐぞあるじ」
鈴音が猫の姿になり、俺の肩にのった。時間があまりない。俺はサポートゴーレムを起動し、人気の無い場所を目指して走り出した。
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