見てるだけはもう終わり!~創造主は地上に降りる~

樹林

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第一章

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私は今日から竜宮桜純。
今日からと言っても、手続きは完了していたのにあの男達が私を渡さなかったと聞いて、天罰与えようかと思ったけど我慢。

おじ様達も歓迎してくれたんだけど、なぜか明日からおば様が理事長を務める清流学園高等部に通う事にもなった。編入試験が満点で驚かれたけど、向こうではもう大学受験の勉強してたし、勉強がこっちと同じだから助かっただけなのよね。

勉強や所作、言葉遣いが綺麗になった事は疑問に思われたけど、保護して下さった方が叩き込んでくれたと言うしかなかったわ。
嘘ではないけど、詳しく話せないのは辛いわね。

「サーヤ、用意できた?」

ノックの音がして、百合が来てくれた。
他に女の子がいる学園生活なんて久しぶりだからドキドキするけど、頑張って行きましょうか。

異世界の事は完全に放置してるけど、おじい様達には手紙を置いてきたからいいわよね。
一度だけ見たら、創星や友人達はあの子に夢中だったわ。人の気持ちなんてそんなものだから、ショックは受けなかったけど、二度と見ようとは思わないわね。

「ええ、今行くわ」

私は新しい学校生活に期待しながら、部屋の扉を開くと百合が満面の笑みで迎えてくれたわ。

「サーヤ、その制服すっごく似合ってる。美人はいいわよね~」

「百合は可愛いじゃない。タイプが違うだけよ?」

「その褒め言葉いいわね。でも、そんな事ないよーとか言っとかないとめんどくさい事になるから気をつけてね」

「あーそっか。日本の女の子ってドロドロだったわね」

「海外にでもいたような言い方ね?」

「え、日本にいたわよ。ほら、あいつらから隠れる為に外に出なかったしテレビもなかったから、浦島太郎状態なだけよ」

「そうだったね。本当に大変だったよねぇ」

「ううん、お母さん達が亡くなってから初めての幸せな日々だったわ」

「そっか、それなら良かった。じゃあ、そろそろ行こっか」

この家の人達は、行方不明の間の事をあまり聞かないでいてくれる。
もちろん、警察には色々と聞かれたけど、私が匿ってほしいと言ったからと頑として口を開かなかったら諦めてくれたわ。
書類が残るから精神操作はしたくなかったのよね。
その書類を見る全員にしないといけなくなるもの。

「おはよう、百合、桜純ちゃん」

「おはようございます」

「おはよー」

「桜純ちゃん、制服似合ってるわ!」

「ほんとだね。その制服はぽっちゃりの気持ちを無視したデザインだから大変なんだよねー、百合」

「お姉ちゃんうるさい!」

「さ、朝食を食べて。早くしないと遅れるわよ」

「「はーい」」

薄情だけど、普通の生活が送れるのって嬉しい。


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