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後ろから妙な臭いのする袋を被せられたと思ったら木の椅子に縛りつけられていた、なんてどこの三文小説よ。
「アル様、なんで女なんかになったんですか?」
「・・・むうっ!」
「アル様が悪いんですよ?ちょっとそれを促せられればいいなって思って媚薬を渡したのに・・・なんで、なんで女なんかになってるんだ!」
語気を強めるカズサの瞳は虚ろで気味が悪い。
女になったのは媚薬と、あの時学習室に入って来たのがグレン皇太子殿下だったからなのに。
そう叫びたいけど、猿轡まで噛まされているから何もできない。
【力】を使おうかとも思ったけど、どういう訳かカズサには絶対に知られてはいけないと感じたから何もしないでおくと、お腹に冷たい金属が当たってそのまま私の体内へと埋まっていく。
「ふふ、やり直しですよ。胸と子宮をとればきっと無性の王からやり直しができて、次こそ男になって、それで隠しキャラとしてちゃんとゲーム通りにデリラを好きになるんです!そうしたらオレも逆ハーに入れてくれるってデリラが約束してくれたんですよ」
またデリラ・・・あの子、一体何者なのよ。
痛みで目の前がチカチカしてきたから、ナイフが抜かれて次の攻撃が来る前に【力】を使う。
【jubeo、カズサに幻覚を見せて全てを自白させて】
そうするとカズサが別の方向を向き、何度もナイフを抜き差しする動作をしながら小声で全てを話した。
「アルルージュを返せ!」
ドゴン!と小屋の扉が蹴り飛ばされ、私の真横を通り抜けて反対側の壁にゴスッと嫌な音を立てて突き刺さったからヒュッと空気が抜けるような声を出してしまったけど、デリラデリラが始まったおかげでグレン皇太子殿下には聞こえていないらしく、喉を突いてゴボゴボと口と首から血を出しながらもデリラの名を呼ぶカズサを溜息をつきながら睨みつけた。
「またデリラか・・・」
数分前の私と同じ言葉を吐き捨てるように言ったグレン皇太子殿下がハッとした顔で私に駆け寄り、空気中に漂うマナを思いっきり吸い込んでお腹に手を当てる。
「アルルージュ・・・守れなくて悪かった」
半年も逃げ続けたのは私なのに、どうしてこの人が謝るのだろう。
こんな傷なんて一瞬で傷跡ごと治せるし、痛みはとってあるから平気なのに・・・それに、私の噂は聞いているでしょう?貴方の大切なデリラに嫌がらせしているらしいわよ?
デリラの自演だけど、それでも私の事を嫌いにならないの?
グレン皇太子殿下の頬に流れる涙に触れると、どうしてだかとても愛おしくて、私は人が好きなのだと唐突に理解した。
意識を失ったアルルージュの拘束を解いて抱きしめるが、血を失い過ぎた体は殆ど熱を持っていない。
俺のせいだ。
3年に上がってもクラスが離れたままだった事に拗ね、アルルージュが姿も見せてやるものかという風に逃げ回る事に拗ね、デリラを放置したせいだ。
「アルルージュ・・・また強引にしてしまうが許してくれ」
起きていたらどんな手を使っても逃げるだろうなと思いながら顎の下にある、人型でも消える事のない逆鱗を剥がして口に咥え、そのままアルルージュにキスをする。
1枚しかない逆鱗を捧げるのは番だけだ。
例え、番と巡り会えず子を残す為だけに別の女を娶ったとしても逆鱗を授ける事はないし、番でもない女に呑ませれば死んでしまう。
逆鱗は肉体だけでなく魂をも繋ぐから、お前はもう永遠に俺から逃げる事はできない。
コクリ─────逆鱗がアルルージュの喉を通り、胸の辺りに定着して肉体を、魂を縛り上げて行くのを感じて歓喜の咆哮を上げながらアルルージュの腹に顔を埋めて血を綺麗に舐めとる。
吸血鬼族は相手の血を舐め、自分の血を舐めさせる事で番として完全に機能するんだったな。
親指の皮を噛み切ってそのままアルルージュの口の中に突っ込むと、意識はないのにチュウチュウと俺の指を吸い始める。
番以外の血は飲めたものではないらしいから大成功という事か。
頬に生気が戻ると、アルルージュがプハッと声を出して俺の指をペロリと舐めてから半開きの唇を俺の口につけた。
「あ、アルルージュ?」
「離しちゃ駄目」
あの時に何度も駄目と言われたが、離しちゃ駄目は初めて言われて、気が付くと俺の目からボロボロと涙が零れていた─────が、自身は涙以上に素直に、痛い程に立ち上がっていて、こんな時に!と申し訳なく思い、少しでも気を紛らわせる為に頭の中で教を唱えていると、アルルージュがスカートをめくってそのまま俺の上に股がったから驚きだ!
「アルルージュ、今は駄目だろ?かなり血を流したし安静にしないと」
「駄目」
またか!また駄目、なのか!
アルルージュが俺のベルトを外し、ズボンのファスナーを下ろしてジュニアを出して自分のソレに擦りつけるから、グチュグチュと隠微な音がカズサの死体が転がる小屋に響き渡る。
「アル、ルージュ・・・」
「ぁんっ」
えっと、本当にいいのか?
今の状況でアルルージュに腰を振らせる位なら、俺が動いた方が体の負担は少なくて済む・・・のか?
自分でいれるのが難しいのか「グレン様ぁ」と切なげな声で抱きつかれ、俺の理性はまたもや彼方へと飛び立った。
「アルルージュ、手を首に回せるか?」
「うん」
首に手を回しながらキスをし、小さな舌を俺の中に入れて絡めて来るのが愛おしくて、細い腰に手を置いて割れ目と自身にも何度もキスをさせてから一気に腰を落とす。
「ふぁっ・・・あ、あ・・・大き、苦し、い」
「アルルージュ、息を、しろ」
「ん、んんっ」
聞いているのかいないのか、口をパクパクさせながらまたキスをしてきて、あまりの愛おしさに─────暴発した。
夢にまで見たんだから仕方ないだろ!
この歳で夢精までやらかしてアスランに大笑いされたし、龍人は総じて絶倫体質なんだ!
「アルルージュ、俺の番、愛してる。お前がいないと俺は死ぬ」
「・・・え?」
「え?」
「番?」
「そう、番」
「誰と誰が?」
「俺とお前」
「私とグレン様?」
「ああ」
こてんと首を傾げる可愛いアルルージュの肩に頭を置いて「やっぱり認識してなかったのか」と言うと、しどろもどろになりながら「血を」だの「吸月姫がどんなのかだれも知らないし」だのと耳まで真っ赤にして言い訳を始め、最後に「もしかして、ヤキモチ焼いたのかしら」と呟いたから、デリラが俺に抱き着いた時の事だとすぐに思い当たり、アルルージュのヤキモチという言葉に自身が更に硬くなる。
「あ、んっ」
「アルルージュ、俺も嫉妬してる」
「何、に?」
「・・・俺と出会う前にお前と話した、触れた男全員にだ!」
笑われたくなくて下からガツガツと突き上げる。
「グレン様、私・・・体だけの、関係が嫌、だったのだけど、愛してる人、だと、んっ、全部って、もっとって、思え、ま、す」
「アルルージュ!」
その言葉に必死に止めた涙のダムがまた決壊する。
くそっ、素直になりすぎだろ!
「アルルージュ、俺もだ!愛してる、愛してる、愛してる!もう、永遠に離さない」
目をパチクリさせたアルルージュが次の瞬間に見せた花が咲くような笑顔に、これを俺以外に見せてはいけない、アルルージュを隠さないと!と決意を新たにする。
そうだ、俺は龍人だ。
嫉妬深くて執着心の強さは皇族の中でも一番だ。
俺は始祖龍の先祖返りだから当然だろうな。
俺の名には意味がある。
今はもう使われていないその文字は、赤い燃えるような髪と金色の瞳を持った者だけにつける事が許されている。
─────紅蓮。
これも今はない赤いロータスの花を意味するらしいが、これには1つ足りないものがあったのだと今は分かる。
アルルージュの血、これが俺の中に混ざった事で本当の意味での紅蓮となったんだ。
優しくしないといけないと分かっていても、アルルージュを貪りつくしたいという本能が俺の腰を際限なく振らせる。
あ、そうだ。
これだけは聞いておかないとな・・・既に出しているが。
「アルルージュ、中に出してもいいか?」
「駄目」
そこはいいって言えよ!
「アル様、なんで女なんかになったんですか?」
「・・・むうっ!」
「アル様が悪いんですよ?ちょっとそれを促せられればいいなって思って媚薬を渡したのに・・・なんで、なんで女なんかになってるんだ!」
語気を強めるカズサの瞳は虚ろで気味が悪い。
女になったのは媚薬と、あの時学習室に入って来たのがグレン皇太子殿下だったからなのに。
そう叫びたいけど、猿轡まで噛まされているから何もできない。
【力】を使おうかとも思ったけど、どういう訳かカズサには絶対に知られてはいけないと感じたから何もしないでおくと、お腹に冷たい金属が当たってそのまま私の体内へと埋まっていく。
「ふふ、やり直しですよ。胸と子宮をとればきっと無性の王からやり直しができて、次こそ男になって、それで隠しキャラとしてちゃんとゲーム通りにデリラを好きになるんです!そうしたらオレも逆ハーに入れてくれるってデリラが約束してくれたんですよ」
またデリラ・・・あの子、一体何者なのよ。
痛みで目の前がチカチカしてきたから、ナイフが抜かれて次の攻撃が来る前に【力】を使う。
【jubeo、カズサに幻覚を見せて全てを自白させて】
そうするとカズサが別の方向を向き、何度もナイフを抜き差しする動作をしながら小声で全てを話した。
「アルルージュを返せ!」
ドゴン!と小屋の扉が蹴り飛ばされ、私の真横を通り抜けて反対側の壁にゴスッと嫌な音を立てて突き刺さったからヒュッと空気が抜けるような声を出してしまったけど、デリラデリラが始まったおかげでグレン皇太子殿下には聞こえていないらしく、喉を突いてゴボゴボと口と首から血を出しながらもデリラの名を呼ぶカズサを溜息をつきながら睨みつけた。
「またデリラか・・・」
数分前の私と同じ言葉を吐き捨てるように言ったグレン皇太子殿下がハッとした顔で私に駆け寄り、空気中に漂うマナを思いっきり吸い込んでお腹に手を当てる。
「アルルージュ・・・守れなくて悪かった」
半年も逃げ続けたのは私なのに、どうしてこの人が謝るのだろう。
こんな傷なんて一瞬で傷跡ごと治せるし、痛みはとってあるから平気なのに・・・それに、私の噂は聞いているでしょう?貴方の大切なデリラに嫌がらせしているらしいわよ?
デリラの自演だけど、それでも私の事を嫌いにならないの?
グレン皇太子殿下の頬に流れる涙に触れると、どうしてだかとても愛おしくて、私は人が好きなのだと唐突に理解した。
意識を失ったアルルージュの拘束を解いて抱きしめるが、血を失い過ぎた体は殆ど熱を持っていない。
俺のせいだ。
3年に上がってもクラスが離れたままだった事に拗ね、アルルージュが姿も見せてやるものかという風に逃げ回る事に拗ね、デリラを放置したせいだ。
「アルルージュ・・・また強引にしてしまうが許してくれ」
起きていたらどんな手を使っても逃げるだろうなと思いながら顎の下にある、人型でも消える事のない逆鱗を剥がして口に咥え、そのままアルルージュにキスをする。
1枚しかない逆鱗を捧げるのは番だけだ。
例え、番と巡り会えず子を残す為だけに別の女を娶ったとしても逆鱗を授ける事はないし、番でもない女に呑ませれば死んでしまう。
逆鱗は肉体だけでなく魂をも繋ぐから、お前はもう永遠に俺から逃げる事はできない。
コクリ─────逆鱗がアルルージュの喉を通り、胸の辺りに定着して肉体を、魂を縛り上げて行くのを感じて歓喜の咆哮を上げながらアルルージュの腹に顔を埋めて血を綺麗に舐めとる。
吸血鬼族は相手の血を舐め、自分の血を舐めさせる事で番として完全に機能するんだったな。
親指の皮を噛み切ってそのままアルルージュの口の中に突っ込むと、意識はないのにチュウチュウと俺の指を吸い始める。
番以外の血は飲めたものではないらしいから大成功という事か。
頬に生気が戻ると、アルルージュがプハッと声を出して俺の指をペロリと舐めてから半開きの唇を俺の口につけた。
「あ、アルルージュ?」
「離しちゃ駄目」
あの時に何度も駄目と言われたが、離しちゃ駄目は初めて言われて、気が付くと俺の目からボロボロと涙が零れていた─────が、自身は涙以上に素直に、痛い程に立ち上がっていて、こんな時に!と申し訳なく思い、少しでも気を紛らわせる為に頭の中で教を唱えていると、アルルージュがスカートをめくってそのまま俺の上に股がったから驚きだ!
「アルルージュ、今は駄目だろ?かなり血を流したし安静にしないと」
「駄目」
またか!また駄目、なのか!
アルルージュが俺のベルトを外し、ズボンのファスナーを下ろしてジュニアを出して自分のソレに擦りつけるから、グチュグチュと隠微な音がカズサの死体が転がる小屋に響き渡る。
「アル、ルージュ・・・」
「ぁんっ」
えっと、本当にいいのか?
今の状況でアルルージュに腰を振らせる位なら、俺が動いた方が体の負担は少なくて済む・・・のか?
自分でいれるのが難しいのか「グレン様ぁ」と切なげな声で抱きつかれ、俺の理性はまたもや彼方へと飛び立った。
「アルルージュ、手を首に回せるか?」
「うん」
首に手を回しながらキスをし、小さな舌を俺の中に入れて絡めて来るのが愛おしくて、細い腰に手を置いて割れ目と自身にも何度もキスをさせてから一気に腰を落とす。
「ふぁっ・・・あ、あ・・・大き、苦し、い」
「アルルージュ、息を、しろ」
「ん、んんっ」
聞いているのかいないのか、口をパクパクさせながらまたキスをしてきて、あまりの愛おしさに─────暴発した。
夢にまで見たんだから仕方ないだろ!
この歳で夢精までやらかしてアスランに大笑いされたし、龍人は総じて絶倫体質なんだ!
「アルルージュ、俺の番、愛してる。お前がいないと俺は死ぬ」
「・・・え?」
「え?」
「番?」
「そう、番」
「誰と誰が?」
「俺とお前」
「私とグレン様?」
「ああ」
こてんと首を傾げる可愛いアルルージュの肩に頭を置いて「やっぱり認識してなかったのか」と言うと、しどろもどろになりながら「血を」だの「吸月姫がどんなのかだれも知らないし」だのと耳まで真っ赤にして言い訳を始め、最後に「もしかして、ヤキモチ焼いたのかしら」と呟いたから、デリラが俺に抱き着いた時の事だとすぐに思い当たり、アルルージュのヤキモチという言葉に自身が更に硬くなる。
「あ、んっ」
「アルルージュ、俺も嫉妬してる」
「何、に?」
「・・・俺と出会う前にお前と話した、触れた男全員にだ!」
笑われたくなくて下からガツガツと突き上げる。
「グレン様、私・・・体だけの、関係が嫌、だったのだけど、愛してる人、だと、んっ、全部って、もっとって、思え、ま、す」
「アルルージュ!」
その言葉に必死に止めた涙のダムがまた決壊する。
くそっ、素直になりすぎだろ!
「アルルージュ、俺もだ!愛してる、愛してる、愛してる!もう、永遠に離さない」
目をパチクリさせたアルルージュが次の瞬間に見せた花が咲くような笑顔に、これを俺以外に見せてはいけない、アルルージュを隠さないと!と決意を新たにする。
そうだ、俺は龍人だ。
嫉妬深くて執着心の強さは皇族の中でも一番だ。
俺は始祖龍の先祖返りだから当然だろうな。
俺の名には意味がある。
今はもう使われていないその文字は、赤い燃えるような髪と金色の瞳を持った者だけにつける事が許されている。
─────紅蓮。
これも今はない赤いロータスの花を意味するらしいが、これには1つ足りないものがあったのだと今は分かる。
アルルージュの血、これが俺の中に混ざった事で本当の意味での紅蓮となったんだ。
優しくしないといけないと分かっていても、アルルージュを貪りつくしたいという本能が俺の腰を際限なく振らせる。
あ、そうだ。
これだけは聞いておかないとな・・・既に出しているが。
「アルルージュ、中に出してもいいか?」
「駄目」
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