10 / 15
ドキドキ
しおりを挟む
魔王にドキドキするようになって、リスはお菓子が食べられなくなった。
厳密には結構食べているのだが、本人比として、食べてない、と言い張っている。
リスがお菓子を頬張るのをみるのが好きな魔王は、お菓子を持って行くのだが、リスがいらないと言うので、日に日に心配になっていった。
魔王は気付かなくても、使用人は気がついていたのだが、面白いから誰も指摘しなかった。魅了の花の効果はリスにしか効かない。魔王も、ピアも、使用人もすでに慣れきっているからだ。
リスもそのうち慣れて、また食べ始めると使用人たちは思っていた。
使用人の中にウサギの獣人がいた。
ウサギの獣人は、リスをはじめて見た日から可愛いと思っていた。
リスは魔王様のお気に入りだから、近づくことは出来なかったが、リスが庭の木に住まいを移したと聞いて、様子を見に行った。
どうやら、リスが魅了の花の影響を受けていることを知った。
ウサギにもまだチャンスはあるのではないかと思った。幸いなことに、まだ魔王は自分にリスが、ドキドキしてることに気づいていない。今なら、自分が魔王の代わりになれるのでは、と、
ウサギは肝心なことを忘れていた。
魅了の花自体には、大した力はない。せいぜい、少しある好意に手助けするぐらいだ。そもそも、リスと積極的に関わっていないウサギは、好意も何もない。
リスの考えは単純だ。
リスはお菓子をくれるのは、いい人だと思い込んでいる。母の教えなのか、経験に沿ったものかはわからないが、そう思い込んでいる。だから、お菓子をくれたことのないウサギにはなびくはずもない。
お菓子くれたからと言って、知らない人について行っちゃダメよ、とか知らない人から貰ったものは食べちゃだめとか、子どもでも知っていること。
だけど、リスは知らなかった。
と言うより、学習能力がないのだった。
こういったことから、リスがドキドキする相手とは、美味しいお菓子をくれて、リスに積極的に絡んでくる魔王以外にいない。
リスに言い寄るのに、今ほど最適な時期はない。言質さえ取ってしまえばいいのだ。けれど、魔王もまたお子様で、まだリスを可愛がりたい、一緒に遊びたい盛りだったため、絶好のチャンスを逃した。
しばらくして、魅了の花の効果にリスが慣れたとき、ドキドキする気持ちも消えてしまった。
厳密には結構食べているのだが、本人比として、食べてない、と言い張っている。
リスがお菓子を頬張るのをみるのが好きな魔王は、お菓子を持って行くのだが、リスがいらないと言うので、日に日に心配になっていった。
魔王は気付かなくても、使用人は気がついていたのだが、面白いから誰も指摘しなかった。魅了の花の効果はリスにしか効かない。魔王も、ピアも、使用人もすでに慣れきっているからだ。
リスもそのうち慣れて、また食べ始めると使用人たちは思っていた。
使用人の中にウサギの獣人がいた。
ウサギの獣人は、リスをはじめて見た日から可愛いと思っていた。
リスは魔王様のお気に入りだから、近づくことは出来なかったが、リスが庭の木に住まいを移したと聞いて、様子を見に行った。
どうやら、リスが魅了の花の影響を受けていることを知った。
ウサギにもまだチャンスはあるのではないかと思った。幸いなことに、まだ魔王は自分にリスが、ドキドキしてることに気づいていない。今なら、自分が魔王の代わりになれるのでは、と、
ウサギは肝心なことを忘れていた。
魅了の花自体には、大した力はない。せいぜい、少しある好意に手助けするぐらいだ。そもそも、リスと積極的に関わっていないウサギは、好意も何もない。
リスの考えは単純だ。
リスはお菓子をくれるのは、いい人だと思い込んでいる。母の教えなのか、経験に沿ったものかはわからないが、そう思い込んでいる。だから、お菓子をくれたことのないウサギにはなびくはずもない。
お菓子くれたからと言って、知らない人について行っちゃダメよ、とか知らない人から貰ったものは食べちゃだめとか、子どもでも知っていること。
だけど、リスは知らなかった。
と言うより、学習能力がないのだった。
こういったことから、リスがドキドキする相手とは、美味しいお菓子をくれて、リスに積極的に絡んでくる魔王以外にいない。
リスに言い寄るのに、今ほど最適な時期はない。言質さえ取ってしまえばいいのだ。けれど、魔王もまたお子様で、まだリスを可愛がりたい、一緒に遊びたい盛りだったため、絶好のチャンスを逃した。
しばらくして、魅了の花の効果にリスが慣れたとき、ドキドキする気持ちも消えてしまった。
23
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!
【短編完結】記憶なしで婚約破棄、常識的にざまあです。だってそれまずいって
鏑木 うりこ
恋愛
お慕いしておりましたのにーーー
残った記憶は強烈な悲しみだけだったけれど、私が目を開けると婚約破棄の真っ最中?!
待って待って何にも分からない!目の前の人の顔も名前も、私の腕をつかみ上げている人のことも!
うわーーうわーーどうしたらいいんだ!
メンタルつよつよ女子がふわ~り、さっくりかる~い感じの婚約破棄でざまぁしてしまった。でもメンタルつよつよなので、ザクザク切り捨てて行きます!
お飾りの婚約者で結構です! 殿下のことは興味ありませんので、お構いなく!
にのまえ
恋愛
すでに寵愛する人がいる、殿下の婚約候補決めの舞踏会を開くと、王家の勅命がドーリング公爵家に届くも、姉のミミリアは嫌がった。
公爵家から一人娘という言葉に、舞踏会に参加することになった、ドーリング公爵家の次女・ミーシャ。
家族の中で“役立たず”と蔑まれ、姉の身代わりとして差し出された彼女の唯一の望みは――「舞踏会で、美味しい料理を食べること」。
だが、そんな慎ましい願いとは裏腹に、
舞踏会の夜、思いもよらぬ出来事が起こりミーシャは前世、読んでいた小説の世界だと気付く。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる