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暗殺事件
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クロエが倒れた原因は、おそらく魔力酔いだが、対外的には過労と伝えられた。慣れない土地で頑張り過ぎたと言った方が円満に済むと踏んだのだ。
クロエの周りにはさほど本人には興味がなさそうな第一王子のウィルヘルムがいて、クロエの様子を観察している。そこに、何らかの感情を読み取ることはできない。ただ、見ている、と言った様子にダミアンは首を傾げた。
隣国から王妃と国王陛下の暗殺未遂があったと一報が入ったのは、クロエが倒れてすぐのことだった。
国王陛下には毒が盛られたか何かで、昏睡状態にあると言う。倒れた時にそばにいたのは、ダミアンとクロエの叔母の側妃で、念のため、牢に入れられたと言う。
勿論、彼女は否定をしているが、一番やりかねない、と思われている為、信じるものは少ない。後ろ盾となる侯爵は、必死に弁明をしているが、今までやり過ぎていたこともあり、誰も助けてはくれない。
ダミアンやクロエは、見ていないから、助けることもできないし、クロエの体調のこともあり、今回は、戻る気はなかったのだが、王女となるとそうもいかない。
王位継承権を返したいと思ってはいても、いまだ継承権一位なので、国王陛下と、実母の危機に駆けつけない選択肢はない。
「貴女がまだ亡命をあきらめていないなら、このタイミングで逃すことは可能です。」
どさくさに紛れて逃げるなら、事故を装えなくもない。ただ、王女は、やはり王族だった。
「時期が悪過ぎました。一度帰るしかないでしょう。」
お人好しすぎると思う。今を逃したら、否が応にも王女は王位に祭り上げられてしまうだろう。
「母から話が聞けると良いのですが。」
国王陛下が昏睡になった毒は、王妃にも盛られていたものの、途中で気がついたため、摂取量が少なく済んだ。王妃は軽く体調を崩したぐらいで命に関わる量ではなかった。
同じ毒が盛られたことから、一番の容疑者は、側妃とされたが、そこには解釈の余地があると思う。
例えば王妃が国王を殺し、自分も死のうとした無理心中だとか、罪を側妃に擦りつけようとしたとか色々な見方ができる。
来た時と同じ少しの人数で、帰る準備をする王女に尋ねる。「公爵令嬢のソフィア様はどうしますか?」
一緒に帰るか否か。
私は嫌な予感を打ち消したかったが、王女はこちらの思惑に気がついた風もなく、しっかりと念を押してきた。
「お手数だとは思いますがお願いがあります。指定の日時に指定の場所まで彼女を送って差し上げたいのです。こちらが、指示書です。彼女は引き続き、こちらで匿っていただきたいのです。」
指示書を受け取って、頷くと、王女の顔が柔らかい笑みを浮かべた。
「王女に渡したいものがあります。これをお持ちください。使わなくて済めば良いのですが、念のためです。」
私はジャンヌから王女へ渡すように頼まれた魔道具を渡した。
王女は不思議そうにしながら、受け取ってくれた。
クロエの周りにはさほど本人には興味がなさそうな第一王子のウィルヘルムがいて、クロエの様子を観察している。そこに、何らかの感情を読み取ることはできない。ただ、見ている、と言った様子にダミアンは首を傾げた。
隣国から王妃と国王陛下の暗殺未遂があったと一報が入ったのは、クロエが倒れてすぐのことだった。
国王陛下には毒が盛られたか何かで、昏睡状態にあると言う。倒れた時にそばにいたのは、ダミアンとクロエの叔母の側妃で、念のため、牢に入れられたと言う。
勿論、彼女は否定をしているが、一番やりかねない、と思われている為、信じるものは少ない。後ろ盾となる侯爵は、必死に弁明をしているが、今までやり過ぎていたこともあり、誰も助けてはくれない。
ダミアンやクロエは、見ていないから、助けることもできないし、クロエの体調のこともあり、今回は、戻る気はなかったのだが、王女となるとそうもいかない。
王位継承権を返したいと思ってはいても、いまだ継承権一位なので、国王陛下と、実母の危機に駆けつけない選択肢はない。
「貴女がまだ亡命をあきらめていないなら、このタイミングで逃すことは可能です。」
どさくさに紛れて逃げるなら、事故を装えなくもない。ただ、王女は、やはり王族だった。
「時期が悪過ぎました。一度帰るしかないでしょう。」
お人好しすぎると思う。今を逃したら、否が応にも王女は王位に祭り上げられてしまうだろう。
「母から話が聞けると良いのですが。」
国王陛下が昏睡になった毒は、王妃にも盛られていたものの、途中で気がついたため、摂取量が少なく済んだ。王妃は軽く体調を崩したぐらいで命に関わる量ではなかった。
同じ毒が盛られたことから、一番の容疑者は、側妃とされたが、そこには解釈の余地があると思う。
例えば王妃が国王を殺し、自分も死のうとした無理心中だとか、罪を側妃に擦りつけようとしたとか色々な見方ができる。
来た時と同じ少しの人数で、帰る準備をする王女に尋ねる。「公爵令嬢のソフィア様はどうしますか?」
一緒に帰るか否か。
私は嫌な予感を打ち消したかったが、王女はこちらの思惑に気がついた風もなく、しっかりと念を押してきた。
「お手数だとは思いますがお願いがあります。指定の日時に指定の場所まで彼女を送って差し上げたいのです。こちらが、指示書です。彼女は引き続き、こちらで匿っていただきたいのです。」
指示書を受け取って、頷くと、王女の顔が柔らかい笑みを浮かべた。
「王女に渡したいものがあります。これをお持ちください。使わなくて済めば良いのですが、念のためです。」
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王女は不思議そうにしながら、受け取ってくれた。
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