王子は真実の愛に目覚めたそうです

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番外編 ジャンヌとルーカス

二人の時間

「明日は何がしたい?」
ジャンヌを抱きしめながら問いかけると、少し黙ったのち、消え入りそうな声で、「ピクニックをして、のんびりしたいです。」と言う。何故、ジャンヌは、私の好きな仕草ばかりするのだろう。可愛い。可愛すぎる。

「早く結婚したいね。」
なんだかんだとやることがあって、結婚して後を継ぐつもりが延びている。陛下にも、この間、早く代替わりしたいと言われたが、それよりも何よりも結婚が先だ。

ジャンヌを早く私の、私だけの愛しい人にしたい。ジャンヌ自身によくわからせたい。彼女は、兄のせいで、自分がちゃんと愛される類の女性であることを知らない。私がどれだけ彼女しか見えていないかを知らない。

私がこの先、頑張らないといけないのは、国のことは勿論だけど、ジャンヌに愛情を与え続けることだ。

ジャンヌは忍耐力が人よりも高い。何をされても、何を言われても諦めて、耐えてしまう。本来なら怒っていいことでも、何も言わずに引いてしまう。

私はそれが不満で仕方がない。私の大切なジャンヌに酷いことをしないで貰いたい。彼女本人が自分のことを大切にできないのなら、私が彼女を大切にするだけだ。

ピクニックには、シェフ手作りの軽食を持って行き、湖の近くでのんびりしながら食べる。同じ物を食べているのに、家の中より外で食べる方が美味しい気がする。

「空気が美味しいから?かしら。」
「それと、ジャンヌが一緒にいるからだね。」

ジャンヌの目を見ながら、ニッコリ笑うと、面白いぐらいに慌てる。何これ、面白い。

「そんなに、恥ずかしいことばかり……貴方は女性タラシになったの?」

照れながら怒り出す彼女の顔を好きだなぁ、としみじみ眺める。可愛い。

「ジャンヌにしか言わないから、許して?」
ジャンヌは言葉に詰まって、悶えている。

自分の性格は良くもなく悪くもないと思っていたけれど、認識を改める必要があるかもしれない。

ジャンヌに対しては、少しだけ、本当にほんの少しだけ、困っているのを見たい、とか苛めたい、と思ってしまう。

ジャンヌのあたふたした仕草は可愛い。自分以外の誰にもこの姿を見せたくない。

正直に言えば、ジャンヌはずっと目の届く範囲にいてほしいが、それを強制してしまうと、彼女の良いところを消してしまう気がする。

だから、目を増やす。自分の目となる存在を増やして、守る。もし、目が邪魔になるなら、潰せば良いのだし。

兄はその役目を降りたからには、役に立たなくなったのかと思いきや、新たな目をもたらしてくれた。だから、兄には頭が上がらない。

あんまり苛めると怒られてしまうかと、思っていたけど、彼女は許してくれるらしい。私はジャンヌを手放していた時期がある。兄との未来を応援していた時のことだ。

私はその時の辛さを忘れない。

今はもう我慢しなくて、良いのだから、遠慮はしない。

感想 4

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