妻が浮気をしているようなので

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ここだけの話①侍女エリーは、見た

ここだけの話です。
以前、旦那様作成の「いつか殺すリスト」と言うものをご紹介したのですが、本日それが手に入りまして。ご主人様のものを勝手に見ることは、侍女としてあるまじき行為だと存じております。
ですが、ご主人様が犯罪者となることの抑止となる覚悟で、読ませていただきます。

何度も改訂されているようですね。
これは幼少期から延々とリストアップされています。
大半は知らない方ですね。

あら、あらあらあら、ピート様ではありませんか。
最近になればなるほど、名前は消えておりますが、昔のランキング順位、なんと最高2位ですのね。

ここでも1位にはなれないのね。
まあまあまあ。

残念な方ね。

あら、この方も、最近のリストにはない方だわ。最初の頃はずっと1位に君臨されていたのに。

あら、でもこの侯爵家、何かやらかした家だったかしら。侯爵のところに二重線引かれてるわ。

思い出せないわ。こういうの、急に思い出すのよね。全く関係ない時に。まあ、いいわ。

今の1位は誰なのかしら。
あら、この方って、あー、思い出しそうなのだけれど。

奥様関連でしょうから、またすぐ思い出せるわ。

2位は、あら、珍しい。旦那様の仕事関連の方よね。男爵?子爵?

3位は、イザベラ様?どうして?
あの方、遂にご自身のお姉様にまで、嫉妬されるようになったのね。
…今更ね。

あの方の大切な物リストの永遠の1位は、奥様ですものね。

旦那様は割とこのリストを隠しもせずに、出しっぱなしにしているけれど、まさか、私たち使用人のこととか書いてませんよね。

自分の姉にまで、嫉妬するような方ですから、もしかして…

あ!やっぱり!
ウィルくん、入っちゃってる!

あの子、今伯爵領よね。
若くて笑顔が素敵な執事の方。
順位はまさかの4位。意外と高いわ。
護身術おさらいさせないといけないわ。

小さな文字で何か書いてるわね。
最近老眼で、遠くにしないと見えないのよ。えーと、何何。

「意外と、いいやつ。ワンコ系。」
ふふ。心配なかったかしら。
でも、油断は禁物よ。

ウィルくんは、ノーマンさんの後継者だから、生きて貰わないと困るのよ。
人となりは知ってるし、いい子だし。
あの子、旦那様にも懐いているし。

ん?まさか私のこととか、書いてないでしょうね。

…ないわね。ほっとしたわ。
あったらどうしようかと、思ったわ。

あら、もうこんな時間。最近奥様と話せてないから張り合いがないわ。あと少しの辛抱だけど。

旦那様の部屋を出て、奥様のお部屋へ。
ふと、奥様ならどこに隠すかしら、と考えてみたの。

目ぼしいところにはなく、諦めようとした時、何故か、いつもなら目に止まらない本に目が向いたのです。

はらり、と紙が落ち、いつか旦那様殺す、とありました。

目を疑って、本の表紙を見て胸を撫で下ろしました。

それは奥様の愛読書、「ロミオとジュリエット」です。

悲恋でも、一途な愛が奥様はお好きなのです。

奥様はきっと愛憎は紙一重であって、愛している人にしか、殺したいとは思わないのだとお考えなのでしょう。

あの旦那様なら、奥様のためなら迷わず命を差し出しそうですわ。それこそ、一緒に刺そう、とか言いかねない。

私が本気で止めなければいけないのは、奥様の方だったわ。







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