30 / 51
監禁6日目(妻は昔を懐かしむ)
はしたないけれど、助走をつけて、ベッドにダイブする。下からグエッと音がして見ると、なんと旦那様にぶつかっていたみたい。
「ごめんなさいごめんなさい。」
「いや、大丈夫。少ししか当たっていない。」
いえ、でも凄く痛そうよ。
旦那様は不思議そうに、どうして私がベッドにダイブしたのか聞きたそうだったけれど、単に思いついただけなの。
気持ち良さそうだな、って。
今までは人の目があるから、伯爵夫人らしく過ごさなきゃ、って大人しくしていたのだけれど。
昔はお転婆だったわ。旦那様もご存知でしょう?
私がはしごを登って、それを追いかけた旦那様が途中で上にも下にもいけなくなって大変だったことあるじゃない?
急に思い出したわ。どうしてかしら。
あの、泣くのを必死に堪えてた旦那様の顔が見たくて、あの頃はいろいろ仕掛けてたわね。
まあ、一回しか乗ってくださらなかったけれど。
あの頃は平和だったわね。
旦那様と私とお義姉様。
お義姉様はあの頃から男性に追いかけられていて、私は旦那様を独り占めできて楽しかったわ。
あら、今と変わってないわね。
昔を懐かしんでいたら、歳を取った感じがしてしまうわ。まだ若いのに。
今も思い出すの。少し悲しくなるけれど。学生時代のこと。
旦那様が心配するから、口には出さないけれど。あの頃の自分に教えてあげたい。
貴方の人生はこの先、バラ色よ。
旦那様は一緒にいて下さるし、愛されているし、片時も離さないでいて下さるわ。余計な人は全ていなくなるから、安心しなさい。大切なものだけ、増えていくわ。って、教えてあげるの。
あ、兄は残念ながら生きてるわ。
この情報はいらないわね。
もし、刺激が何もないのはつまらない、とあの頃の自分が生意気を言うなら、こうも言って黙らせるわ。
イリナは生きてるって。
世界一つまらない人生を送ってるイリナという女性のこと。
イリナにお仕置きをするのは、このままだと、直に見ることは叶わない。
旦那様が少々?お怒りなのよ。私に危険が及びそうな場合、本気を出してしまうの。
私はイリナに、関わりたくないから会いたくない。一族としてはそうも言っていられないのだけど。
旦那様の瞳が不安そうに揺れている。
私が何を考えているのかわかるのね。
可愛い。
愛しい。
にっこり笑いかけると、やっぱり心配そうに笑って腕を伸ばす。旦那様の胸に抱きとめられる。いい匂い。旦那様が大好き。
頭のおかしな女達は早く退場してほしい。私の旦那様に手を出したら、間違いなく殺すわ。
ああ、知ってるわ。貴方達こそ、私を殺したいのね。お生憎様。私の死因は、決まっているの。邪魔をしないで頂戴。
「ごめんなさいごめんなさい。」
「いや、大丈夫。少ししか当たっていない。」
いえ、でも凄く痛そうよ。
旦那様は不思議そうに、どうして私がベッドにダイブしたのか聞きたそうだったけれど、単に思いついただけなの。
気持ち良さそうだな、って。
今までは人の目があるから、伯爵夫人らしく過ごさなきゃ、って大人しくしていたのだけれど。
昔はお転婆だったわ。旦那様もご存知でしょう?
私がはしごを登って、それを追いかけた旦那様が途中で上にも下にもいけなくなって大変だったことあるじゃない?
急に思い出したわ。どうしてかしら。
あの、泣くのを必死に堪えてた旦那様の顔が見たくて、あの頃はいろいろ仕掛けてたわね。
まあ、一回しか乗ってくださらなかったけれど。
あの頃は平和だったわね。
旦那様と私とお義姉様。
お義姉様はあの頃から男性に追いかけられていて、私は旦那様を独り占めできて楽しかったわ。
あら、今と変わってないわね。
昔を懐かしんでいたら、歳を取った感じがしてしまうわ。まだ若いのに。
今も思い出すの。少し悲しくなるけれど。学生時代のこと。
旦那様が心配するから、口には出さないけれど。あの頃の自分に教えてあげたい。
貴方の人生はこの先、バラ色よ。
旦那様は一緒にいて下さるし、愛されているし、片時も離さないでいて下さるわ。余計な人は全ていなくなるから、安心しなさい。大切なものだけ、増えていくわ。って、教えてあげるの。
あ、兄は残念ながら生きてるわ。
この情報はいらないわね。
もし、刺激が何もないのはつまらない、とあの頃の自分が生意気を言うなら、こうも言って黙らせるわ。
イリナは生きてるって。
世界一つまらない人生を送ってるイリナという女性のこと。
イリナにお仕置きをするのは、このままだと、直に見ることは叶わない。
旦那様が少々?お怒りなのよ。私に危険が及びそうな場合、本気を出してしまうの。
私はイリナに、関わりたくないから会いたくない。一族としてはそうも言っていられないのだけど。
旦那様の瞳が不安そうに揺れている。
私が何を考えているのかわかるのね。
可愛い。
愛しい。
にっこり笑いかけると、やっぱり心配そうに笑って腕を伸ばす。旦那様の胸に抱きとめられる。いい匂い。旦那様が大好き。
頭のおかしな女達は早く退場してほしい。私の旦那様に手を出したら、間違いなく殺すわ。
ああ、知ってるわ。貴方達こそ、私を殺したいのね。お生憎様。私の死因は、決まっているの。邪魔をしないで頂戴。
あなたにおすすめの小説
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
私の旦那様は毎夜、私の部屋の前で見知らぬ女性と情事に勤しんでいる、だらしなく恥ずかしい人です。わざとしているのは分かってます。私への嫌がらせです……。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
政略結婚で、離縁出来ないけど離縁したい。
無類の女好きの従兄の侯爵令息フェルナンドと伯爵令嬢のロゼッタは、結婚をした。毎晩の様に違う女性を屋敷に連れ込む彼。政略結婚故、愛妾を作るなとは思わないが、せめて本邸に連れ込むのはやめて欲しい……気分が悪い。
彼は所謂美青年で、若くして騎士団副長であり兎に角モテる。結婚してもそれは変わらず……。
ロゼッタが夜会に出れば見知らぬ女から「今直ぐフェルナンド様と別れて‼︎」とワインをかけられ、ただ立っているだけなのに女性達からは終始凄い形相で睨まれる。
居た堪れなくなり、広間の外へ逃げれば元凶の彼が見知らぬ女とお楽しみ中……。
こんな旦那様、いりません!
誰か、私の旦那様を貰って下さい……。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。
鯖
恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。
パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。
四季
恋愛
明日結婚式でした。しかし私は見てしまったのです――非常に残念な光景を。……ではさようなら、婚約は破棄です。