おめでとうございます!今年の主役は貴女です!

mios

文字の大きさ
9 / 10

役者になるべき

しおりを挟む
出来上がりの映像を見て、思ったことは、王子殿下は演技には向かないと言うことと、彼女は役者になるべきだと言うことです。

彼女側にも、何らかの台本があるように思うのですが、どうなのでしょう?彼女のオンとオフの姿が笑えるぐらい違うのです。

男爵家では、娘として引き取られたと聞いたのですが、後妻でしたの?男爵様は、少女趣味のある方だったのね。いくら義理でも父と娘が同じベッドで、眠るなんて考えられません。しかも小さい頃ならともかく、もう、体は成熟しているのに。

いや、考えるだけでも鳥肌が立ちますわ。勿論、お父様のことは大好きですのよ?愛してるのですが、お互いに裸なんて、同性でもしないでしょう?

隣に座ってご覧になっていた王子殿下から、魂の抜けるような溜息が聞こえました。

「リディ、頼みがあるんだ。」

「顔色が悪いから、先におやすみになった方がよろしくては?」

「そうか。そうだな。では。」

と、コロンと、横になったのですわ。私の膝の上に、頭を置いて。

「え、ちょっと、あの…」
私が言い淀んでいるうちに、夢の中にすぐさま旅立つなんて、どれだけお疲れだったのでしょう。

サラサラの髪を撫でます。いい子いい子。寝ている殿下は、いつもと違い、可愛らしい顔に見えます。

私達は、政略結婚ですので、二人の間にロマンスなどはありません。ですが、これから先私達は何があっても、きっと一緒に歩いていくのです。少しぐらい、こうして、私が殿下の為に膝をお貸しするぐらい、何でもありません。私が疲れた時は、殿下の膝を借り…?ることは、ないかもしれませんが。

私ならどこを借りたいかしら。
殿下の……腕?力強い腕に抱かれ…違うわ、手かしら。手なら、手を繋いで…あ、駄目だわ。えーと、胸。胸を借りて、あ、駄目。

全て恥ずかしい想像に進んでいくわ。これは何?私、欲求不満なのかしら。

すやすやと寝息を立てている殿下の側で破廉恥な想像をして、ごめんなさい。そっと心の中で謝ります。殿下は何もなさらなくて、いいですからね。

私はお側にいられるだけで、満足ですからね。

それからは、種明かしの瞬間の言葉を考えました。去年ご覧になっている方達は、ワクワクしていると思います。

今年は誰が主役なのだろう、と。

大勢の方達の前で、一身にスポットライトが当たるのです。多くの方は、こう思っていらっしゃいます。この啓発映像の主役になることは、とてつもない栄誉だと。

それがまさか、破滅の第一歩とは、思いも寄らないようなのです。

彼女はどんな顔を見せてくださるのでしょう。今から楽しみですね。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

学園では婚約者に冷遇されていますが、有能なので全く気になりません。〜学園でお山の大将されてても、王宮では私の方が有能ですから〜

織り子
恋愛
王都カラディナにある国立魔術学園では、満十六歳の生徒たちの社交界デビューを兼ねた盛大なパーティーが開かれていた。 侯爵令嬢タレイア・オルトランは、婚約者である第二王子アスラン・オグセリアの迎えを待つも、結局ひとりで会場へ向かうことになる。 学園では身分の差がないとはいえ、アスランが公然とタレイアを侮辱し続けてきたことで、彼女は生徒たちから冷笑と蔑視の的となっていた。しかしタレイアは、王城で政務を担ってきた聡明さと矜持を失わず、毅然と振る舞う。

【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!

りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。 食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。 だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。 食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。 パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。 そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。 王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。 そんなの自分でしろ!!!!!

『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています

六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。 しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。 「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!

世話焼き幼馴染と離れるのが辛いので自分から離れることにしました

小村辰馬
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢、エリス・カーマインに転生した。 幼馴染であるアーロンの傍にに居続けると、追放エンドを迎えてしまうのに、原作では俺様だった彼の世話焼きな一面を開花させてしまい、居心地の良い彼のそばを離れるのが辛くなってしまう。 ならば彼の代わりに男友達を作ろうと画策するがーー

最難関の婚約破棄

灯倉日鈴(合歓鈴)
恋愛
婚約破棄を言い渡した伯爵令息の詰んでる未来。

婚約破棄された侯爵令嬢、帝国最強騎士に拾われて溺愛される

夜桜
恋愛
婚約者である元老院議員ディアベルに裏切られ、夜会で婚約破棄を宣言された侯爵令嬢ルイン。 さらにバルコニーから突き落とされ、命を落としかけた彼女を救ったのは、帝国自由騎士であるジョイアだった。 目を覚ましたルインは、落下のショックで記憶を失っていた。 優しく寄り添い守ってくれるジョイアのもとで、失われた過去と本当の自分を探し始める。 一方、ルインが生きていると知ったディアベルと愛人セリエは、再び彼女を排除しようと暗躍する。 しかし、ルインの中に眠っていた錬金術師としての才能が覚醒し、ジョイアや父の助けを得て、裏切った元婚約者に立ち向かう力を取り戻していく。

化け物伯と追放令嬢

真麻一花
恋愛
婚約破棄を宣言された後、王都の外れに追いやられてしまった令嬢は、「化け物伯」と揶揄されている辺境伯とお見合いをすることになった。 その化け物伯の顔は、令嬢の想像とはすこし違って……。

友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった

海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····? 友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))

処理中です...