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マリナの誤算
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大国ローゼンウッドが攻めてくると言って、その理由がマリナだと言われたけど、よくわからない。
そんな国の王太子妃っていう人に会ったことはないし、アレクサンドラの友人とか言っているけれど、同じようにモテない女なんだろうと思う。
それにしても、あれだけマリナを好きだと言っておきながら、大国からの宣戦布告に簡単に王子が自分を売るなんて、と憤る。こうなったら権力だけある王子のそばにいたら、処刑されかねない、と元の婚約者を選ぶことにしたのだが。
マリナは自分以外のことはよく見ようともしなかった。彼はマリナが色々な男に媚を売って、王子と会ってからは彼にしなだれかかるようにくっついていても、何も言わずに耐えていたから、当然マリナのことが好きなのだと思っていた。
冴えない容姿から脱却したのだって、マリナを引き止める為だと。そんな自分に都合の良い解釈をずっとしていた。
だが、婚約者である男は自分とは違う女性を側におき、寛いでいた。マリナと目が合っても体勢は変わらない。女の方は、マリナを挑発するならまだしも、まるで彼以外何も目に入っていないように目を輝かせている。
マリナはゾッとした。自分も彼の近くにいると、こんな顔になっていた自覚があったからだ。
思い返せば、王子は何度もマリナを求めたのに、彼は決して自分から選んで欲しいとは言わなかった。ただマリナの側にいて、微笑むだけ。あまりの美しい顔にのぼせたマリナが彼を離さなかったから、彼は側にいたのだ。
声をかけるタイミングを逃したマリナに気がついていても、彼と女性は気にせずイチャイチャして、二人の世界を作っている。
多分、今マリナが声をかければ、彼は返事をしてくれるだろう。それで?その後は?
マリナを嫌いになった王子と、マリナを見ない婚約者。どちらもついこの前までは自分のものだったのに。どうしてこうなったの?マリナの疑問に答えてくれる相手はいない。
大国には大した抵抗をせずに、属国となった。そこでマリナは初めてその王太子妃とやらを見たのだが、さっぱり覚えていなかった。
マリナが彼女を見て思ったことといえば、隣の男性には彼女よりも自分が似合いそうだ、ということと、彼女のドレスも彼女よりも自分に似合うだろう、ということだけ。
そうよ。どうしてわすれてたの。王子と男爵令息、どちらを選ぶか、ではなくて、選ばなくても良いんじゃないの。
だって私の運命の人は、ローゼンウッドの王太子様なんだもの。
マリナの勘違いした瞳に既視感のある王太子妃夫妻は、苦笑した。
「とてつもなく、不敬なことをしでかしそうね、あの子。」
「なら、公に罰を下せるから万々歳じゃないか。」
二人が笑っている内容などお構いなしにマリナはどうやって二人に近づくかを考えていた。
そんな国の王太子妃っていう人に会ったことはないし、アレクサンドラの友人とか言っているけれど、同じようにモテない女なんだろうと思う。
それにしても、あれだけマリナを好きだと言っておきながら、大国からの宣戦布告に簡単に王子が自分を売るなんて、と憤る。こうなったら権力だけある王子のそばにいたら、処刑されかねない、と元の婚約者を選ぶことにしたのだが。
マリナは自分以外のことはよく見ようともしなかった。彼はマリナが色々な男に媚を売って、王子と会ってからは彼にしなだれかかるようにくっついていても、何も言わずに耐えていたから、当然マリナのことが好きなのだと思っていた。
冴えない容姿から脱却したのだって、マリナを引き止める為だと。そんな自分に都合の良い解釈をずっとしていた。
だが、婚約者である男は自分とは違う女性を側におき、寛いでいた。マリナと目が合っても体勢は変わらない。女の方は、マリナを挑発するならまだしも、まるで彼以外何も目に入っていないように目を輝かせている。
マリナはゾッとした。自分も彼の近くにいると、こんな顔になっていた自覚があったからだ。
思い返せば、王子は何度もマリナを求めたのに、彼は決して自分から選んで欲しいとは言わなかった。ただマリナの側にいて、微笑むだけ。あまりの美しい顔にのぼせたマリナが彼を離さなかったから、彼は側にいたのだ。
声をかけるタイミングを逃したマリナに気がついていても、彼と女性は気にせずイチャイチャして、二人の世界を作っている。
多分、今マリナが声をかければ、彼は返事をしてくれるだろう。それで?その後は?
マリナを嫌いになった王子と、マリナを見ない婚約者。どちらもついこの前までは自分のものだったのに。どうしてこうなったの?マリナの疑問に答えてくれる相手はいない。
大国には大した抵抗をせずに、属国となった。そこでマリナは初めてその王太子妃とやらを見たのだが、さっぱり覚えていなかった。
マリナが彼女を見て思ったことといえば、隣の男性には彼女よりも自分が似合いそうだ、ということと、彼女のドレスも彼女よりも自分に似合うだろう、ということだけ。
そうよ。どうしてわすれてたの。王子と男爵令息、どちらを選ぶか、ではなくて、選ばなくても良いんじゃないの。
だって私の運命の人は、ローゼンウッドの王太子様なんだもの。
マリナの勘違いした瞳に既視感のある王太子妃夫妻は、苦笑した。
「とてつもなく、不敬なことをしでかしそうね、あの子。」
「なら、公に罰を下せるから万々歳じゃないか。」
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