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第二章 ローザリア戦記
帰郷の途の上で
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階段の途中でぐったりとしていたルシオを支え、地上に出た。空の上の島の外には青空が広がり、先ほどあった忌まわしい部屋のことが嘘のように思える。
クロードは先ほど司祭に呼ばれ、庭には二人だけだった。庭に座る未だ青ざめた表情のままのルシオに向けて、ディマは言った。
「ルシオ、僕はもう神学校には戻らない」
ルシオは立ち上がり、眉を顰めディマを見る。
「戻らず、どこへ行くんだ」
「ローザリアに帰るんだ」
「はあ? お前、頭がトチ狂ったのか? お前の帰国は許されていないだろ。見つかったら、どんな目に遭わされるか分からないぞ。俺は冗談を言っているんじゃないぜ、これは友情による善意からの忠告だ。帝国本土には戻らない方がいい」
ディマは首を横に振った。
「それでも行く。帰らなくちゃならない。神学校での勉強なんてとうに飽きた。あの場所で学ぶことなんてもうない。それよりも、イリスの側にいなくちゃならない。イリスの側にいて、やらなくちゃならないことが沢山あるんだ」
アリアを、必ず探し出さなくてはならないし、闇の魔術がかけられているのならば、解かなくてはならない。方法は見つからない。それでもやらなくてはならなかった。
「馬鹿言うなよ、死にに行くようなものだ。ミーディア国は安全だ、みすみす国に戻り、命を捨てるような真似はするな。なあディマ。俺はお前が割と好きだよ。馬鹿みたいに無鉄砲で直情型の情熱屋だから。だけどその思いつきだけは賛成できない」
ルシオが本気で心配していることは分かっていた。だがそれでも、あの水晶部屋を見たディマの決意は崩れない。イリスをあんな水晶なんかにしてたまるかと、そう思っていた。
「なあディマ、いつにも増して顔が暗いぞ。地下で、何を見たんだ」
ルシオがそう言った時だ。
険しい表情のクロードが戻ってきたため、二人とも口を閉ざした。
「よく聞いてくれ」と、クロードは言う。
「大変なことが起こった。ロゼ=グラスで、大規模な戦闘があるらしい。ミーディアへ戻るためには、かなり回り道をしなくてはならない。だが行くのは危険だ。エンデ国に留まるといい」
以前から緊張状態が続いていた場所だ。ディマの心臓は大きく脈打った。
連続する三つの戦いがあるのだと、かつてイリスは言っていた。それが、遂に始まるのだ。
戦争での敗北が、イリスの裁判で不利に働く。だがそれでもイリスが自分が偽物であると認めれば、オーランドは命までは奪おうとはしないはずだ。だとしても、彼女はきっと不安だろう。自分が側で支えてやりたかった。
「スタンダリアとローザリアが遂に戦うのか! レッドガルドに決着がつく! こっちには聖女様がいるんだ、絶対に勝利するぞ!」
興奮気味にルシオは言った。
ロゼ=グラスからヘルへ、ヘルから薔薇海峡へ、戦いの炎は燃え移る。ロゼ=グラスでの戦闘が開始されたということは、近くヘルも落ちるのかもしれない。
ヘルがスタンダリアのものになれば、ローザリアへの帰国の道は閉ざされる。その前にヘルに辿り着き、ローザリアへ帰る必要があった。
「先生、僕は留まりません。ヘルへ行って、ローザリアへ戻る」
クロードは驚いたようにディマを見た。
「そんな目で見ないでくださいよ。クロード先生、あなたが僕を焚き付けたんだ。あの水晶群を見せて、僕が大人しく神学校に帰るって、本気で思ったんですか?」
「だがなお言うよ。本気で思っているのか。君は許されていないんだぞ」
「本気です。咎められたら、戦闘が始まり、神学校には戻れなかったから、避難のために帰国したと言う。それでも国が僕を処刑しようというのなら、イリスを攫って二人で逃げます」
クロードは考え込むように、手を顎に持っていった。
「確かに、そうだな……数年前とは状況は異なっている。イリスは三年のうちにフォーマルハウト家の信頼を得ているし、君も優秀な生徒であると、学校が国に報告している。それに君としても、もう他の人間が聖女であるなどとは言わないだろう?」
心は変わっていないが、ディマは大人しく頷いた。値踏みするように、クロードはディマを見る。
「全くの無謀ではないかもしれないね。だが約束できるかい。イリスを攫って逃げるという馬鹿なことをしでかす前に、戻れと言われたら、大人しく神学校に戻ると。従わないなら、私が力付くでそうするが」
「約束します」
「では、約束だ」クロードは、小指を差し出した。
ディマが目を見張ると、クロードはわずかに微笑んだ。
「君とイリスは、こうして約束をするのだろう?」
懐かしさに、ディマの胸は締め付けられる。あの屋敷で、あの森で、何度もイリスと約束をした。守れないまま、離れ離れになってしまうだなんて、あの頃は思いもしなかった。ディマはクロードの指に小指を重ね、ゆっくりと離す。
頷いた後で、クロードは言った。
「いいだろう。ローザリアへは私も同行する」
「げえ」
クロードの言葉にルシオが驚愕の表情をした。司祭長のおもりがあると、遊べなくなるとでも思ったのだろう。
その日のうちに、エンデ国を出た。馬に乗り、可能な限り西へと進む。“ヘル”のある方向へと。
野宿も覚悟していたが、それなりの街に着くことができた。
宿屋もある。一つだけなら部屋は空いているが、ベッドもまた一つで、二人は床で寝ろという。
宿屋の主人は、三人をジロリと見ると、愛想もなく尋ねた。
「ご兄弟?」
誰も司祭服を着ていなかった。三人兄弟の気ままな旅だとでも思ったのだろうか。
「いえ、僕らは――」律儀にディマは否定しようとしたが、クロードが背後から声をかけた。
「ええ、兄弟と」クロードは自分とディマを指さし、次にルシオを示した。「その友人です。部屋は一つでいいですよ」
なるほど、その方がいいと、ディマも思った。クロードとディマは同じ髪の色だし、外見は似ていないものの、ローザリア人らしい細身の体を持っていた。ルシオはそれに比べたら二人には似ていなかったから、クロードもそう言ったのだろう。
所詮二度と会うことのない他人達に、余計な腹を探られる必要はない。
ベッドはルシオが占領した。相当に疲れたのか、大いびきで眠り始める。
夏の夜だが、蒸し暑さはなかった。窓を開けると、心地の良い風が部屋に入る。
燭台に火を灯しただけの明かりの中で、まだ眠りにつかないクロードは、荷物を床に広げ整理をしていた。
ディマは改めて彼を見た。勢いだけでローザリアに行くと言った自分に付いてきてくれた彼に、感謝している。
「クロード先生、ありがとうございます。あなたがいなかったら、僕は途方に暮れていたかもしれない」
クロードは顔を上げた。
「私は君に恨まれているんじゃないかと思っていたが。私があの部屋に入ったのは十二の時で、驚きもせず受け入れたから、誰しもそうだと思っていた。君があれほどの衝撃を受けるとは、思わなかったんだ。見せるべきではなかったと後悔している。すまない」
きっとクロード・ヴァリは優秀で、時に人の心の機微に疎いのだろう。だが謝られたいとは思っていなかった。
「いいえ、僕は、後悔していません」
確かに恐ろしさはあるが、知らなければ対処はできない。それからディマは、ずっと聞こうと思っていたことを尋ねた。あの水晶部屋でクロードが魂の話をして以来、かならず確かめようと考えていたことだった。
「先生、魂を信じますか」
「ああ、信じている」
答えるクロードに、再び問いかけた。
「では魂が生まれ変わり、別の世界に行くことはあり得ると思いますか」
クロードは先ほど司祭に呼ばれ、庭には二人だけだった。庭に座る未だ青ざめた表情のままのルシオに向けて、ディマは言った。
「ルシオ、僕はもう神学校には戻らない」
ルシオは立ち上がり、眉を顰めディマを見る。
「戻らず、どこへ行くんだ」
「ローザリアに帰るんだ」
「はあ? お前、頭がトチ狂ったのか? お前の帰国は許されていないだろ。見つかったら、どんな目に遭わされるか分からないぞ。俺は冗談を言っているんじゃないぜ、これは友情による善意からの忠告だ。帝国本土には戻らない方がいい」
ディマは首を横に振った。
「それでも行く。帰らなくちゃならない。神学校での勉強なんてとうに飽きた。あの場所で学ぶことなんてもうない。それよりも、イリスの側にいなくちゃならない。イリスの側にいて、やらなくちゃならないことが沢山あるんだ」
アリアを、必ず探し出さなくてはならないし、闇の魔術がかけられているのならば、解かなくてはならない。方法は見つからない。それでもやらなくてはならなかった。
「馬鹿言うなよ、死にに行くようなものだ。ミーディア国は安全だ、みすみす国に戻り、命を捨てるような真似はするな。なあディマ。俺はお前が割と好きだよ。馬鹿みたいに無鉄砲で直情型の情熱屋だから。だけどその思いつきだけは賛成できない」
ルシオが本気で心配していることは分かっていた。だがそれでも、あの水晶部屋を見たディマの決意は崩れない。イリスをあんな水晶なんかにしてたまるかと、そう思っていた。
「なあディマ、いつにも増して顔が暗いぞ。地下で、何を見たんだ」
ルシオがそう言った時だ。
険しい表情のクロードが戻ってきたため、二人とも口を閉ざした。
「よく聞いてくれ」と、クロードは言う。
「大変なことが起こった。ロゼ=グラスで、大規模な戦闘があるらしい。ミーディアへ戻るためには、かなり回り道をしなくてはならない。だが行くのは危険だ。エンデ国に留まるといい」
以前から緊張状態が続いていた場所だ。ディマの心臓は大きく脈打った。
連続する三つの戦いがあるのだと、かつてイリスは言っていた。それが、遂に始まるのだ。
戦争での敗北が、イリスの裁判で不利に働く。だがそれでもイリスが自分が偽物であると認めれば、オーランドは命までは奪おうとはしないはずだ。だとしても、彼女はきっと不安だろう。自分が側で支えてやりたかった。
「スタンダリアとローザリアが遂に戦うのか! レッドガルドに決着がつく! こっちには聖女様がいるんだ、絶対に勝利するぞ!」
興奮気味にルシオは言った。
ロゼ=グラスからヘルへ、ヘルから薔薇海峡へ、戦いの炎は燃え移る。ロゼ=グラスでの戦闘が開始されたということは、近くヘルも落ちるのかもしれない。
ヘルがスタンダリアのものになれば、ローザリアへの帰国の道は閉ざされる。その前にヘルに辿り着き、ローザリアへ帰る必要があった。
「先生、僕は留まりません。ヘルへ行って、ローザリアへ戻る」
クロードは驚いたようにディマを見た。
「そんな目で見ないでくださいよ。クロード先生、あなたが僕を焚き付けたんだ。あの水晶群を見せて、僕が大人しく神学校に帰るって、本気で思ったんですか?」
「だがなお言うよ。本気で思っているのか。君は許されていないんだぞ」
「本気です。咎められたら、戦闘が始まり、神学校には戻れなかったから、避難のために帰国したと言う。それでも国が僕を処刑しようというのなら、イリスを攫って二人で逃げます」
クロードは考え込むように、手を顎に持っていった。
「確かに、そうだな……数年前とは状況は異なっている。イリスは三年のうちにフォーマルハウト家の信頼を得ているし、君も優秀な生徒であると、学校が国に報告している。それに君としても、もう他の人間が聖女であるなどとは言わないだろう?」
心は変わっていないが、ディマは大人しく頷いた。値踏みするように、クロードはディマを見る。
「全くの無謀ではないかもしれないね。だが約束できるかい。イリスを攫って逃げるという馬鹿なことをしでかす前に、戻れと言われたら、大人しく神学校に戻ると。従わないなら、私が力付くでそうするが」
「約束します」
「では、約束だ」クロードは、小指を差し出した。
ディマが目を見張ると、クロードはわずかに微笑んだ。
「君とイリスは、こうして約束をするのだろう?」
懐かしさに、ディマの胸は締め付けられる。あの屋敷で、あの森で、何度もイリスと約束をした。守れないまま、離れ離れになってしまうだなんて、あの頃は思いもしなかった。ディマはクロードの指に小指を重ね、ゆっくりと離す。
頷いた後で、クロードは言った。
「いいだろう。ローザリアへは私も同行する」
「げえ」
クロードの言葉にルシオが驚愕の表情をした。司祭長のおもりがあると、遊べなくなるとでも思ったのだろう。
その日のうちに、エンデ国を出た。馬に乗り、可能な限り西へと進む。“ヘル”のある方向へと。
野宿も覚悟していたが、それなりの街に着くことができた。
宿屋もある。一つだけなら部屋は空いているが、ベッドもまた一つで、二人は床で寝ろという。
宿屋の主人は、三人をジロリと見ると、愛想もなく尋ねた。
「ご兄弟?」
誰も司祭服を着ていなかった。三人兄弟の気ままな旅だとでも思ったのだろうか。
「いえ、僕らは――」律儀にディマは否定しようとしたが、クロードが背後から声をかけた。
「ええ、兄弟と」クロードは自分とディマを指さし、次にルシオを示した。「その友人です。部屋は一つでいいですよ」
なるほど、その方がいいと、ディマも思った。クロードとディマは同じ髪の色だし、外見は似ていないものの、ローザリア人らしい細身の体を持っていた。ルシオはそれに比べたら二人には似ていなかったから、クロードもそう言ったのだろう。
所詮二度と会うことのない他人達に、余計な腹を探られる必要はない。
ベッドはルシオが占領した。相当に疲れたのか、大いびきで眠り始める。
夏の夜だが、蒸し暑さはなかった。窓を開けると、心地の良い風が部屋に入る。
燭台に火を灯しただけの明かりの中で、まだ眠りにつかないクロードは、荷物を床に広げ整理をしていた。
ディマは改めて彼を見た。勢いだけでローザリアに行くと言った自分に付いてきてくれた彼に、感謝している。
「クロード先生、ありがとうございます。あなたがいなかったら、僕は途方に暮れていたかもしれない」
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きっとクロード・ヴァリは優秀で、時に人の心の機微に疎いのだろう。だが謝られたいとは思っていなかった。
「いいえ、僕は、後悔していません」
確かに恐ろしさはあるが、知らなければ対処はできない。それからディマは、ずっと聞こうと思っていたことを尋ねた。あの水晶部屋でクロードが魂の話をして以来、かならず確かめようと考えていたことだった。
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